労働保険料徴収法14労働保険料徴収法

社労士 労働保険料徴収法 問14:労働保険料徴収法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

労働保険料の納付に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 労働保険料は原則として金融機関または郵便局を通じて納付するものであるが、事業主が希望する場合には口座振替による納付の方法を選択することができる。
  • 口座振替による労働保険料の納付を希望する事業主は、所定の申請書(口座振替納付申出書)を提出し、所轄の都道府県労働局または労働基準監督署の承認を受けることが必要である。
  • 口座振替による納付が認められた場合、振替日は通常の法定納期限と同日ではなく、法定納期限より遅い日(9月上旬ごろ)に設定されることがある。
  • 労働保険料の口座振替の対象となるのは確定保険料のみであり、概算保険料については口座振替は認められておらず、必ず現金または振込で納付しなければならない。正答
  • 口座振替により納付できる保険料の範囲には、一般拠出金(石綿健康被害救済法に基づく)も含まれる。
正答:労働保険料の口座振替の対象となるのは確定保険料のみであり、概算保険料については口座振替は認められておらず、必ず現金または振込で納付しなければならない。

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正答はエです。

労働保険料の口座振替の対象は確定保険料に限定されません。概算保険料も口座振替による納付が可能です。「確定保険料のみ対象で概算保険料は対象外」とするエは誤りです。

アは正しく、労働保険料の口座振替は事業主が希望する場合に選択できます。イは正しく、口座振替の利用には所轄の都道府県労働局または労働基準監督署への申請・承認が必要です。ウは正しく、口座振替の振替日は法定納期限(7月10日)よりも後の日(9月上旬ごろ)に設定される場合があります。これは口座振替の事務処理に一定の期間が必要なためで、事業主にとっては資金繰りの観点でプラスに働きます。オは正しく、一般拠出金も口座振替の対象に含まれます。

標準試験対策の基準レベル

労働保険料の口座振替の仕組み:

| 項目 | 内容 |

|---|---|

| 対象保険料 | 概算保険料(第1期分等)・確定保険料・一般拠出金(全て口座振替可) |

| 申請先 | 所轄都道府県労働局または労働基準監督署(申請書の提出) |

| 振替日 | 法定納期限より遅い日(通常9月上旬ごろ・機関によって異なる) |

| メリット | 金融機関窓口への出向が不要・納付忘れリスク軽減・資金繰りの猶予(振替日が遅い) |

エの誤りの詳細:

概算保険料も口座振替の対象です。労働保険料の年度更新に伴う概算保険料の第1期分(7月10日まで)、延納分(第2期・第3期)、確定保険料のいずれも口座振替の申請により振替日に自動的に引き落とされます。「確定保険料のみ対象」という限定は法令上根拠がなく誤りです。

通常納付と口座振替納付の比較:

| 方法 | 期限 | 手続き |

|---|---|---|

| 通常納付(窓口・振込) | 7月10日(年度更新分第1期) | 申告書と保険料を同時納付 |

| 口座振替 | 法定納期限より後(約9月上旬) | 事前申請のみ。以後は自動振替 |

口座振替の振替日が遅い点(法定期限より約2か月遅い)は事業主のキャッシュフロー観点から重要です。

一般拠出金の口座振替:

一般拠出金(石綿健康被害救済法に基づき全事業主が負担する拠出金)も確定保険料等と合わせて口座振替の対象です。一般拠出金の料率は0.002%と低いですが、全労働保険料対象の事業主に課される点で社労士として理解が必要な制度です。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【口座振替制度の制度的意義と普及状況】

労働保険料の口座振替制度は、中小企業を含む事業主の事務負担軽減と納付漏れ防止を目的として設けられています。厚生労働省は電子申請(e-Gov)の普及と合わせて「口座振替の積極的な活用」を推進しており、年度更新(毎年6月1日〜7月10日)の際に申告書と合わせて口座振替申出書を提出することで手続きが完結します。社労士が顧問先の年度更新手続きを代理する際、口座振替の利用有無を確認・提案することは基本的なサービスの一部です。

【法定納期限と口座振替振替日の「ずれ」の法的処理】

通常の法定納期限(例:年度更新分第1期は7月10日)を過ぎた後に振替日が設定されても、口座振替の場合は「法定納期限内に納付があったとみなす特例」が設けられています。これにより事業主は延滞金を徴収されることなく、振替日(9月上旬ごろ)の引き落としをもって適法な納付とされます。徴収法上の「納付の特例」(第21条の2)がこの処理を根拠としています。

【口座振替と労働保険事務組合委託の関係】

労働保険事務組合に保険料の徴収・納付を委託している事業主は、事務組合が口座振替手続きをまとめて行うケースがあります。この場合、個別事業主が口座振替申出書を提出するのではなく、事務組合が組合口座から一括振替する方式を取ることが実務上は多いです。個別事業主と事務組合委託の場合の手続きの違いを社労士が適切に整理・案内することが、顧問業務での付加価値となります。

【電子申請と口座振替の組み合わせ:令和6年度以降の実務標準】

2023年以降、電子申請(e-Govまたは社会保険算定基礎届・雇用保険届出電子化)と口座振替の組み合わせが中小企業の年度更新の実務標準となりつつあります。社労士事務所では「顧問先の年度更新申告→電子申請→口座振替による自動引き落とし」というフローを構築することで、毎年の繁忙期(6〜7月)の業務効率化を実現しています。一方、口座の残高不足による振替失敗リスク管理(事前の資金確保確認)も社労士の実務責任の一つです。

根拠: 労働保険料徴収法第21条の2・第21条の3(口座振替の特例)。厚生労働省「労働保険料の口座振替による納付について」(確認日2026-04-10)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働保険料徴収法第21条の2(納付の特例)、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則第38条の3等 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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