労働保険料徴収法15労働保険料徴収法

社労士 労働保険料徴収法 問15:労働保険料徴収法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

労働保険料の延納(分割納付)に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 継続事業において概算保険料の延納が認められる要件は、当該概算保険料の額が40万円以上(労災または雇用のいずれか一方のみの保険関係の場合は20万円以上)であることであり、この要件を満たせば事業主は自動的に3期分割で納付することができる。
  • 継続事業において延納が認められた場合の第1期の納付期限は、労働保険料の申告期限と同じ7月10日である。第2期は10月31日、第3期は翌年1月31日である。正答
  • 有期事業については延納の制度は設けられておらず、保険期間が複数年に及ぶ有期事業においても保険期間中に1回の申告・納付のみが求められる。
  • 労働保険事務組合に保険料の徴収・申告等を委託した事業主については、概算保険料の額にかかわらず延納が認められており、この委託事業主特例は40万円未満(20万円未満)の場合にも適用される。
  • 継続事業において延納を選択した場合、第1期分(概算保険料の3分の1)は7月10日、第2期分(概算保険料の残りの2分の1)は10月31日、第3期分(残額)は翌年1月31日に納付する。
正答:継続事業において延納が認められた場合の第1期の納付期限は、労働保険料の申告期限と同じ7月10日である。第2期は10月31日、第3期は翌年1月31日である。

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正答はイです。

継続事業の概算保険料を延納する場合の各期限は、第1期:7月10日、第2期:10月31日、第3期:翌年1月31日です(イが正しい)。

アは誤りで、延納要件(400,000円以上)を満たした場合でも「自動的に」3期分割になるわけではなく、延納の申告(申告書への記載)が必要です。ウは誤りで、有期事業でも一定の要件(保険期間が複数年・概算保険料額一定以上)を満たせば延納が認められます。エは正しく、労働保険事務組合委託の場合は保険料額の要件にかかわらず延納が認められますが、問いの「自動的に」的なニュアンスは正確かつイが最も正確な正答です。オは誤りで、第2期は概算保険料の「3分の1」が正しく(第1・2期がそれぞれ3分の1ずつ、第3期が残りの3分の1)、「残りの2分の1」とするオは計算が誤りです。

標準試験対策の基準レベル

継続事業の概算保険料延納スケジュール(法第18条・施行規則第27〜29条):

| 期別 | 期限 | 納付額 |

|---|---|---|

| 第1期 | 7月10日 | 概算保険料の3分の1 |

| 第2期 | 10月31日 | 概算保険料の3分の1 |

| 第3期 | 翌年1月31日 | 残額(3分の1) |

延納の要件と特例:

| 要件区分 | 延納可否の基準 |

|---|---|

| 継続事業(両保険関係) | 概算保険料が400,000円以上 |

| 継続事業(一方のみ) | 概算保険料が20万円以上 |

| 有期事業 | 保険期間が複数月・概算保険料が一定以上の場合に認められる |

| 労働保険事務組合委託 | 金額要件にかかわらず延納可(特例) |

各選択肢の精査:

  • ア(誤): 延納要件を満たしても「自動的に」ではなく、申告書に延納の旨を記載することが必要。
  • イ(正・正答): 第1期7/10、第2期10/31、第3期翌年1/31の3期スケジュール。
  • ウ(誤): 有期事業にも延納制度あり(保険期間が6か月超等の要件)。
  • エ(正だが不完全): 事務組合委託で金額要件不問。ただし「自動認められる」という表現に語弊あり。
  • オ(誤): 第2期は「概算保険料の3分の1」。「残りの2分の1」は誤り(3期均等分割が原則)。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【延納制度の設計思想:中小企業の資金繰り支援としての3期分割】

労働保険料の年度更新(6〜7月)で一括納付する「概算保険料」は、大企業では数千万〜数億円に達する場合がありますが、中小企業でも数十万円規模になります。これを一括7月10日に支払うことは、特に資金繰りが厳しい中小企業にとって大きな負担です。延納制度(3期分割)は「保険料という義務的負担を年3回に分散し、事業主の資金繰りを支援する」という政策的配慮の産物です。一方で、分割回数が3回に抑えられているのは「行政事務の効率性(納付管理・督促のコスト)」との均衡から設定されています。

【期限の7/10・10/31・1/31の意味:農業的サイクルとの歴史的関係】

第1期(7月10日)は年度更新の申告期限(6月1日〜7月10日)の最終日に設定されています。第2期(10月31日)は会計年度の半ばで、中間決算・資金把握のタイミングと重なります。第3期(1月31日)は年明け初月末で、年次決算への影響を最小化できる設定です。第2期・第3期の期限は「月末」に統一されており、中小企業の月末締め資金管理に対応しています。

【労働保険事務組合委託の金額要件免除:中小企業政策としての位置づけ】

労働保険事務組合への委託(特に中小事業主・中小企業経営者自身の特別加入を含む場合)では、概算保険料の金額にかかわらず延納が認められます(法第18条第5項)。これは事務組合が委託事業主の保険料を一括管理し「組合として分割納付のメリットを享受できる」という制度設計です。社労士が事務組合を通じて中小事業主の保険料管理を行う場合、金額要件を心配することなく延納を選択できる点を事業主に案内することで、サービスの付加価値が生まれます。

【確定保険料と延納の関係:精算の仕組み】

概算保険料は翌年度の確定保険料申告(次年度の年度更新)で精算されます。概算が確定を上回った場合は次年度の概算に充当(または還付)、下回った場合は不足額を追加納付します。延納を選択した場合でも、確定保険料の精算は年度更新時に一括で行われます。概算保険料の3期分割と確定保険料の精算の両方を管理することが、社労士の年度更新業務の核心です。特に賃金総額が大きく変動した事業所(採用・退職が多かった年度等)では確定保険料の精算額が大きくなり、追加納付または還付の計算が重要になります。

根拠: 労働保険料徴収法第18条(延納)、施行規則第27条〜第29条。数値: 400,000円(40万円)。厚生労働省「労働保険料の延納(分割納付)について」(確認日2026-04-10)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働保険料徴収法第18条(延納)、施行規則第27条〜第29条(各期の期限) 数値根拠: {{CHOUSHUU_ENNOU_REQUIREMENT_KEIZOKU}}(40万円・継続事業の延納要件) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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