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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 健康保険法 問50|健保の産前産後休業期間の保険料免除——事業主・被保険者共に免除・厚年も同様

問題

社労士 | 健康保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

健康保険の産前産後休業期間における保険料免除に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエです。

産前産後休業期間中の健康保険料の免除は、被保険者負担分・事業主負担分ともに免除されます(健保法第159条の3)。免除期間中も標準報酬月額は変わらず、厚生年金保険では免除期間も保険料を納付した期間と同様に年金額の計算に反映されます(厚年法第81条の2の2で同様の免除規定)。エが正しい記述です。

アは誤りです。事業主負担分も免除されます。

イは誤りです。申出は事業主が行い、産前から適用される制度であり、出産後に遡及して申出する仕組みではありません。

ウは誤りです。厚生年金保険にも同様の産前産後休業期間中の保険料免除規定があります。

オは誤りです。保険料の免除は日単位ではなく月単位で、産前産後休業を開始した日の属する月から、終了する日の翌日が属する月の前月までです(健保法第159条の3)。

産前産後休業期間の保険料免除制度の体系:

項目内容
根拠条文(健保)健康保険法第159条の3
根拠条文(厚年)厚生年金保険法第81条の2の2
免除対象「当該被保険者に関する保険料」=被保険者負担分・事業主負担分の双方
免除期間産前産後休業を開始した日の属する月から、終了する日の翌日が属する月の前月まで(月単位)
産前産後休業出産の日(予定日後の出産は予定日)以前42日(多胎98日)から出産の日後56日までの間で、妊娠・出産を理由に労務に服さないこと(健保法第43条の3第1項)
申出主体事業主が申出(厚年の第2号・第3号厚生年金被保険者は本人)
給付への影響標準報酬月額は変わらない。厚生年金では免除期間も年金額の計算に反映

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 産前産後休業の保険料免除は被保険者負担分・事業主負担分の双方が免除されます。「事業主は引き続き負担する」は誤りです。育児休業中の免除(健保法第159条)と同様に、双方免除が原則です。
  • イ(誤): 申出は事業主が行い、産前から適用される制度です。「出産後に被保険者が申出→遡及免除」ではありません。事業主が産前産後休業の取得を確認した後、年金事務所等に届け出ます。
  • ウ(誤): 厚生年金保険法第81条の2の2に同様の規定があり、厚生年金保険料も産前産後休業期間中は被保険者・事業主ともに免除されます。「健保のみの制度」は誤りです。
  • エ(正): 被保険者・事業主ともに免除(健保法第159条の3)・厚生年金も同様の免除(厚年法第81条の2の2)という点が正確です。老齢厚生年金の額は被保険者期間の標準報酬月額等と被保険者期間の月数で計算され(厚年法第43条第1項)、保険料を徴収しない期間も被保険者期間であることに変わりはありません(保険給付を行わないのは徴収権が時効で消滅した場合=第75条)。そのため免除期間も年金額の計算に反映されます。
  • オ(誤): 保険料の免除は日単位ではなく月単位です。産前産後休業(労務に服さない期間)を開始した日の属する月から、終了する日の翌日が属する月の前月までの保険料が徴収されません(健保法第159条の3)。「就労日については免除が適用されない」という日単位の考え方は誤りです(日単位で「労務に服さなかった日」に支給されるのは出産手当金)。

【産前産後休業期間の保険料免除の条文構造・育児休業免除との比較・年金額への反映・厚生年金との対比・出産手当金の「労務に服さなかった期間」との混同防止】

産前産後休業期間の保険料免除の条文構造:

健保法第159条の3は「産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない」と定めています。厚年法第81条の2の2第1項も同じ構造です。

産前産後休業の免除を受けている間は育児休業の免除(第159条)の対象から除かれ(第159条括弧書き)、産後56日の終了後に育児休業に入れば第159条の免除に切り替わります。そのため、申出をすれば出産前後の連続した期間の保険料が免除されうる設計になっています。

育児休業免除との比較(健保法第159条・第159条の3):

比較項目育児休業期間の免除(第159条)産前産後休業期間の免除(第159条の3)
免除対象被保険者・事業主ともに被保険者・事業主ともに
申出主体事業主事業主
免除期間(起点)育児休業等を開始した日の属する月産前産後休業を開始した日の属する月
免除期間(終点)育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月(同一月内14日以上の特例あり)産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月

厚生年金保険との完全対比:

比較項目健康保険厚生年金保険
根拠条文(育休)第159条厚年法第81条の2
根拠条文(産休)第159条の3厚年法第81条の2の2
免除の範囲被保険者・事業主ともに免除被保険者・事業主ともに免除
給付への影響標準報酬月額は変わらない免除期間も年金額の計算に反映
申出主体事業主事業主(第2号・第3号厚生年金被保険者は「被保険者」と読み替え=第81条の2の2第2項)

健保と厚年はほぼ同じ設計であり、「健保のみの制度」(ウが誤りである理由)は条文と異なります。

免除期間の給付への影響:

1. 健保側: 健康保険の給付は保険料の納付実績で額が変わる仕組みではなく、免除期間中も標準報酬月額は変わりません

2. 厚年側: 老齢厚生年金の額は、被保険者期間の各月の標準報酬月額・標準賞与額に基づく平均標準報酬額と被保険者期間の月数で計算されます(厚年法第43条第1項)。保険料を徴収しない期間も被保険者期間であり、保険給付を行わないとされるのは保険料の徴収権が時効で消滅した場合です(第75条)。そのため免除期間も年金額の計算に反映されます

つまり「産休で保険料を払わなかったために将来の年金が減る」という事態は生じません。

出産手当金の「労務に服さなかった期間」との混同防止(オが誤りである理由の詳細):

産前産後休業期間の保険料免除は、日単位ではなく月単位です。産前産後休業(労務に服さない期間)を開始した日の属する月から、終了する日の翌日が属する月の前月までの保険料が徴収されません。

一方、出産手当金(健保法第102条)は「産前42日〜産後56日の期間のうち、労務に服さなかった期間」について日単位で支給されます(就労した日は手当金が支給されない)。

制度単位
産前産後休業の保険料免除月単位(開始月〜終了日翌日の属する月の前月)
出産手当金日単位(労務に服さなかった日)

この2つの制度の「就労の有無への取扱い」の違いは社労士試験で混同させるための出題パターンとして頻出です(オが誤りである理由はここにあります)。

産前産後休業期間の保険料免除の対象期間の具体的な計算:

出産の状況産前産後休業の始期免除される月
予定日どおり・予定日より早い出産日以前42日(多胎98日)の範囲で休業を開始した日休業開始日の属する月〜産後56日の翌日が属する月の前月
予定日より遅い出産予定日以前42日(多胎98日)の範囲で休業を開始した日同上(産後56日は実際の出産日から数える)

育休に移行する場合は育児休業の保険料免除(第159条)が引き続き適用されるため、産後56日終了後も育休中は継続して免除されます。

社労士試験での頻出パターン(まとめ):

よくある誤答パターン正しい答え
「産前産後休業は被保険者のみ免除・事業主は負担」被保険者・事業主ともに免除
「産前産後休業は被保険者の申出で遡及免除」事業主が申出(休業を開始した日の属する月から免除)
「健保のみの制度・厚年に同様の規定はない」厚年法第81条の2の2で同様の免除規定あり
「就労した日は日単位で免除対象外」免除は月単位(開始月〜終了日翌日の属する月の前月)
「免除されると年金が減る」厚年では免除期間も年金額の計算に反映
この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 健康保険法第43条の3第1項(産前産後休業の定義)・第159条の3(産前産後休業期間中の保険料免除)・厚生年金保険法第81条の2の2(同上)・第43条第1項(老齢厚生年金の額)・第75条 確認日: 2026-06-08(条文は 2026-09-30 e-Gov で再確認) 出典: e-Gov 健康保険法第43条の3・第159条の3 https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 e-Gov 厚生年金保険法第43条・第75条・第81条の2の2 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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  • 健保の産前産後休業期間の保険料免除——事業主・被保険者共に免除・厚年も同様
  • 頻出度A

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