雇用保険法31雇用保険法

社労士 雇用保険法 問31:雇用保険法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

雇用保険法における介護休業給付金に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいものはいくつあるか**。 正しいものの数として正しいのはどれか。 - ア. 1個 - イ. 2個 - ウ. 3個 - エ. 4個 - オ. 5個

  • 介護休業給付金の支給対象となる「家族」には、配偶者(事実婚を含む)・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫が含まれる。
  • 介護休業給付金の通算支給対象となる日数は、同一の対象家族につき通算93日であり、分割取得の場合には最大3回まで分割することができる。
  • 介護休業の3回分割取得は、それぞれの取得期間の日数が均等である必要はなく、例えば1回目60日・2回目20日・3回目13日というように日数を自由に配分することができる。
  • 介護休業給付金の支給率は、賃金日額の67%であり、育児休業給付金(育休開始180日まで)と同じ支給率が適用される。正答
  • 介護休業給付金の対象となる「常時介護を必要とする状態」は、主治医等の診断書により要介護2以上と認定されていることが唯一の要件である。
正答:介護休業給付金の支給率は、賃金日額の67%であり、育児休業給付金(育休開始180日まで)と同じ支給率が適用される。

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正答はエ(4個)です。正しい記述はア・イ・ウ・エの4つであり、誤りはオのみです。

オは誤りです。「常時介護を必要とする状態」の認定要件は要介護2以上の認定が唯一の要件ではなく、厚生労働省が定める判断基準(歩行・排泄・食事等の12項目の能力等)に基づいて判断されます。要介護認定(介護保険の認定)が2以上であることは要件の一つとなり得ますが、それが「唯一の要件」ではありません。

アは正しく、配偶者(事実婚含む)・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫が対象家族に含まれます。イは正しく、同一対象家族につき通算93日・3回分割が正確な規定です。ウは正しく、3回の分割は日数の均等配分は不要です。エは正しく、介護休業給付金の支給率は67%です。正しいものが4つあるためエ(4個)が正答です。

標準試験対策の基準レベル

介護休業給付金の基本スペック(雇用保険法第61条の6):

| 項目 | 内容 |

|---|---|

| 対象家族 | 配偶者(事実婚含む)・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫(計7種類) |

| 通算日数 | 同一対象家族につき通算93日 |

| 分割回数 | 最大3回まで(日数配分は自由) |

| 支給率 | 休業開始時賃金日額の67% |

| 不支給 | 休業中の賃金が休業前の80%以上の場合、または13%超支給される場合は減額 |

各選択肢の詳細検証:

| 記述 | 正誤 | 理由 |

|---|---|---|

| | 正 | 7種類の対象家族(配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫)を正確に列挙 |

| | 正 | 通算93日・3回分割の規定を正確に記述 |

| | 正 | 分割時の日数配分は自由(均等不要)。1回目が長くても短くても可 |

| | 正 | 介護休業給付金の支給率は67%(育休開始180日まで・育休との共通点) |

| | | 「常時介護を必要とする状態」の判断基準は要介護2以上に限定されず、12項目の能力評価(厚労省基準)による。要介護認定2以上は基準の一例であり「唯一の要件」ではない |

「正しいものはいくつあるか」の正答: 4個(ア・イ・ウ・エ)→ 選択肢エ

育児休業給付金との対象家族の違い(重要):

育児休業は「子」1人のみ対象。介護休業は上記7種類と対象が大幅に広い。特に「配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫」まで含む点が介護休業の特徴であり、実の親族だけでなく配偶者側の親族の介護でも取得可能です。ただし「配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・配偶者の孫」は含まれないため注意が必要です。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【93日・3回分割の立法趣旨:介護は長期的・断続的なプロセス】

育児休業は「子が1歳(または2歳)になるまでの連続した休業」が原則的モデルですが、介護は「症状の悪化と安定を繰り返しながら長期にわたる」プロセスです。一度に93日を連続して取得するモデルよりも、「入院時に1回目・退院後の在宅介護移行期に2回目・症状悪化時に3回目」というように断続的に分割して取得できる方が実態に即しています。2016年の育児・介護休業法改正で「3回分割」が制度化された背景には、こうした介護の実態的特性があります。同改正では、介護休業の分割可能化と合わせて「介護のための所定外労働の免除(権利として法定化)」「介護のための所定労働時間の短縮等の措置(3年間・2回以上の利用)」も整備されました。

【「常時介護を必要とする状態」の判断基準:要介護認定との関係】

厚生労働省が定める「常時介護を必要とする状態」の判断基準は、歩行・食事・排泄・入浴・意思疎通等の能力について12の項目を評価し、そのうち2項目以上(または特定の項目1項目)が自立困難な状態、かつ状態が継続するおそれがある場合とされています。介護保険の要介護認定(要介護2以上)は、この12項目評価の代替的な証明として機能しますが、介護保険の申請をしていない場合でも主治医等の診断書等で「常時介護を必要とする状態」を証明できれば介護休業の対象となります。この点が試験では混同されやすく、「要介護認定2以上が唯一の要件」とする誤った選択肢(本問オ)が典型的な引っかけです。

【対象家族の範囲:7種類の暗記と「配偶者の兄弟姉妹」の落とし穴】

対象家族の7種類(配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫)のうち、試験では「配偶者の祖父母」「配偶者の兄弟姉妹」「配偶者の孫」が含まれるかどうかがポイントとなります。法定の対象は「本人の祖父母・兄弟姉妹・孫」と「配偶者の父母」であり、「配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・配偶者の孫」は法定対象外です。「配偶者の父母までは含むが、それ以上の配偶者側の親族(祖父母・兄弟姉妹・孫)は含まない」と整理することが重要です。社労士試験の選択式では「次のうち対象家族に含まれないのはどれか」という形式でこの区別が問われることがあります。

「いくつあるか」型の解答戦略:全選択肢を正誤確定させてから数える

「いくつあるか」型は、1つでも判断を誤ると正答数がずれて全問不正解になる高リスク形式です。解答戦略として「全5つの記述を一つひとつ確定させてから合計する」ことが鉄則です。本問ではオの「唯一の要件」という表現の誤りを見抜けるかが合否を分けます。「要介護2以上であれば介護休業の対象になる」という知識を持っていても、「それが唯一の要件か」という問い方の違いに気づかなければ正答できません。条件の「十分性(必要十分条件か)」を問う出題パターンとして認識しておくことが重要です。

【介護休業給付金の不支給・減額ルールと実務的な活用】

介護休業中に事業主から賃金が支払われる場合、支給額は調整されます。「賃金+給付金の合計が休業前賃金の80%超」となる場合は給付金が減額され、「賃金が休業前賃金の80%以上」の場合は給付金が支給されません。実務では、企業が「介護休業中も60%の有給補償を行う」制度を設けている場合、給付金(67%)と合計すると80%を超えるため、実際の給付金が減額・不支給となるケースがあります。社労士は就業規則の介護休業規定を設計する際に、「有給補償の設定水準と給付金との関係」を従業員に事前説明できることが必要です。

根拠: 雇用保険法第61条の6(介護休業給付金)。育児・介護休業法第11条(介護休業の分割取得)。厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」(確認日2026-04-10)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 雇用保険法第61条の6(介護休業給付金)、育児・介護休業法第2条(対象家族)、第11条(介護休業の分割取得) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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