社労士 労働一般常識 問26:労務管理その他の労働に関する一般常識(労一)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)
労働市場の動向(令和6年・2024年)に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいものはいくつあるか**。なお、数値は令和6年(2024年)の年平均値(または令和5年確定値)を前提とし、令和8年度試験の法令基準日(2026年4月10日)時点の公表データを前提とすること。
- ア総務省「労働力調査」によると、令和6年(2024年)の完全失業率(年平均)は`2.5%`(2.5%)であり、前年(令和5年:2.6%)から低下した。完全失業者数は約180万人で、低水準が続いている。
- イ厚生労働省「一般職業紹介状況」によると、令和6年(2024年)の有効求人倍率(年平均・季節調整値)は`1.25倍`(1.25倍)であり、前年(令和5年:1.31倍)から低下し、3年ぶりに前年を下回った。
- ウ厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、令和6年(2024年)における実質賃金(前年比)は、物価上昇が名目賃金の上昇を上回り、2年連続でマイナスとなっている。1人当たりの実質賃金は継続的に低下傾向にある。
- エ厚生労働省「人口動態統計」によると、令和5年(2023年)の合計特殊出生率(確定数)は`1.2`(1.20)で過去最低を更新し、出生数も過去最少の`727,277人`(約73万人)となった。少子化の加速が続いている。
- オ厚生労働省「雇用均等基本調査」によると、令和5年度(2023年度)の男性の育児休業取得率は`30.1%`(30.1%)で過去最高を更新した。300人超の企業には育児休業取得率の公表が義務付けられている(令和7年4月施行)。正答
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正答は5つ(ア〜オすべて正しい)です。
令和6年の主要な労働市場統計をまとめて確認する問題です。
完全失業率(ア)は`2.5%`(2.5%)で前年(2.6%)から低下。有効求人倍率(イ)は`1.25倍`(1.25倍)で前年(1.31倍)から低下。実質賃金(ウ)は2年連続マイナス(物価>名目賃金の状況が継続)。合計特殊出生率(エ)は`1.2`(1.20)で過去最低・出生数も過去最少。男性育休取得率(オ)は`30.1%`(30.1%)で過去最高・300人超企業への公表義務は令和7年4月施行。
社労士試験の「労一」では、これらの統計数値が設問の選択肢に組み込まれて出題されます。VolatileBoxの数値で最新値を確認することが重要です。
令和6年主要労働統計の数値一覧(本問の全肢根拠):
| 統計項目 | 令和6年(2024年)値 | 前年値 | 傾向 | VolatileBoxキー |
|---|---|---|---|---|
| 完全失業率(年平均) | `2.5%`(2.5%) | 2.6% | 低下 | `KANZEN_SHITSUGYO_RITSU` |
| 有効求人倍率(年平均) | `1.25倍`(1.25倍) | 1.31倍 | 3年ぶり低下 | `YUUKOU_KYUJIN_BAIRITSU` |
| 実質賃金(前年比) | マイナス継続(2年連続) | マイナス | 低下継続 | `JISSHITSU_CHINGIN_ZENNEN_HI` |
| 合計特殊出生率(令和5年確定) | `1.2`(1.20) | 1.26 | 過去最低 | `GOUKEI_SHUSSEI_RITSU` |
| 出生数(令和5年確定) | `727,277人`(727,277人) | 770,759人 | 過去最少 | `SHUSSEI_SUU` |
| 男性育休取得率(令和5年度) | `30.1%`(30.1%) | 17.13% | 過去最高 | `DANSEI_IKUKYU_RITSU` |
完全失業率と有効求人倍率の関係(ア・イの根拠):
完全失業率(2.5%)と有効求人倍率(1.25倍)は、一見矛盾しているように見えます。「失業率が低いのに求人倍率が1.25倍と低い?」という疑問への解説:
- 完全失業率が低い:就職意欲のある人が仕事を見つけやすい状況(少子化で労働供給が制約)
- 有効求人倍率が1.25倍:仕事の「種類」と「人材」のミスマッチが存在(介護・建設・製造等の人手不足業種と事務職希望者のギャップ)
実質賃金の2年連続マイナスの背景(ウの根拠):
令和5〜6年の実質賃金マイナスの背景:
- 令和5〜6年の物価上昇率(消費者物価指数):年率2〜3%台
- 名目賃金の伸び:年率3〜4%台(春闘で30年ぶりの高水準賃上げ)
- 実質賃金=名目賃金-物価上昇率:上昇率が物価を下回る状態が継続
→令和7年以降(名目賃上げが物価を上回れば)プラスに転じる可能性がある
少子化指標の深刻さ(エの根拠):
`1.2`(1.20)という数値は「人口置換水準(2.07前後)」を大幅に下回っており、日本の人口が長期的に縮小することを意味します。出生数`727,277人`(727,277人)は80万人を初めて割り込んだ2022年からさらに減少しており、少子化の加速は社会保障財政(年金・医療・介護)に直接的な影響を与えます。
【労働市場統計の「ストーリー」を理解する—2024年の労働経済の全体像】
2024年の日本の労働市場は「完全失業率の低水準維持」「有効求人倍率の緩やかな低下」「名目賃金の上昇と実質賃金のマイナス継続」が同時進行した複雑な局面でした。
マクロ経済的な解説:
1. 人手不足の構造化: 少子高齢化・人口減少により、労働供給が継続的に縮小→失業率は低いが産業別ミスマッチが深刻化
2. 賃金と物価の「追いかけっこ」: 春闘での30年ぶりの賃上げ(2023〜2024年:3〜5%台)が実現したが、物価上昇が先行・継続→実質賃金はマイナスが続いた
3. 有効求人倍率の低下の意味: 2023年の1.31倍から2024年の1.25倍への低下は「景気の軟化」ではなく「人手不足の産業と余剰の産業の乖離」として理解する必要がある
【労働力調査の「労働力人口」「非労働力人口」の定義と社労士への関連】
社労士試験で「労働力調査」を問う際の基本概念:
| 概念 | 定義 | 令和6年推計値 |
|---|---|---|
| 労働力人口 | 15歳以上人口のうち就業者+完全失業者 | 約6,920万人 |
| 就業者 | 労働力人口のうち実際に仕事をしている者(休業者含む) | 約6,740万人 |
| 完全失業者 | 仕事がなく・求職活動をしており・すぐに就職できる者 | 約180万人 |
| 非労働力人口 | 15歳以上人口のうち就業者でも完全失業者でもない者(専業主婦・学生・引退者等) | 約4,100万人 |
完全失業率の計算式:完全失業者÷労働力人口×100
社労士が把握すべき「労働力人口の変化」:
- 女性の就業率の上昇: M字カーブの解消傾向(出産・育児期の就業継続増加)
- 高齢者の就業増加: 65歳以上の就業率が上昇(60〜64歳の就業率は75%超)
- 外国人労働者の増加: 2023年末で205万人超(前年比+22.5万人・過去最高)
【男性育休取得率30.1%の意義と「育休を取れる職場」の要件】
`30.1%`(30.1%)は政府目標(令和7年度50%、令和12年度85%)に対して進捗しているものの、まだ目標には遠い状況です。
男性育休取得率の「壁」:
- 職場の雰囲気・上司の理解不足: 「取れる制度はあるが、実際には取りにくい」という職場が多い
- 代替要員の確保困難: 中小企業で1人欠けると業務が回らないケースが多い
- 収入減への不安: 育休中は育休給付(`80%`80%上限・28日間)が出るが、それでも不安を感じる層がいる
社労士の実務的役割:
1. 育休取得促進計画の策定支援: 次世代育成支援対策推進法の行動計画・くるみん認定(本問rouichi_27と連携)の取得支援
2. 取得率公表制度の実務対応(300人超企業): 令和7年4月施行の「育休取得率の公表義務」(育児・介護休業法改正)に向けた集計システムの整備支援
3. 代替要員確保の助成金活用: 育児休業等支援コース(両立支援等助成金)の申請支援
【統計の「一次ソース」確認の重要性(正確性4原則との連携)】
社労士試験の「労一」統計問題は、VolatileBox内の数値(`2.5%`・`1.25倍`等)が最新の公表値に更新されていることを前提として回答します。本サイトは毎年の数値改定時にVolatileBoxを更新することで、「いつ見ても最新の試験対象値が確認できる」設計を採用しています。
FP試験(1級・2級)でも「日本の人口動態・労働市場動向」が出題されますが、社労士試験は「各種統計の具体的な数値・調査名・公表機関」まで問われる点でより深い知識が求められます。毎月勤労統計・労働力調査・雇用均等基本調査・職業安定業務統計の4つの主要統計の「調査主体・公表時期・内容」を体系的に整理することが、労一の統計論点攻略の核心です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 各省庁の最新統計調査公表値 完全失業率: 総務省 労働力調査 令和6年平均 https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/index.html 有効求人倍率: 厚生労働省 一般職業紹介状況 令和6年12月分及び令和6年分 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_49776.html 実質賃金: 厚生労働省 毎月勤労統計調査 合計特殊出生率・出生数: 厚生労働省 令和5年人口動態統計確定数 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei23/index.html 男性育休取得率: 厚生労働省 令和5年度雇用均等基本調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r05/02.pdf <!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): ア正しい(完全失業率2.5%・前年2.6%から低下・低水準)。イ正しい(有効求人倍率1.25倍・前年1.31倍から低下・3年ぶり前年比低下)。ウ正しい(実質賃金2年連続マイナス・物価>名目賃金)。エ正しい(合計特殊出生率1.20・過去最低・出生数727,277人・過去最少)。オ正しい(男性育休30.1%過去最高・令和7年4月施行の300人超公表義務)。全肢正しい→正答は5つ。 --> 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。