宅建士 法令上の制限 問60:法令上の制限(複合)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
宅地建物取引業者が重要事項説明を行う際の法令上の制限に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ア重要事項説明において、法令上の制限に関する事項は「都市計画法・建築基準法に基づく制限」のみを説明すれば足りる。
- イ重要事項説明における「法令に基づく制限の概要」は、取引物件に直接適用される規制に限定され、将来の法令改正により生じうる規制については説明義務がない。
- ウ重要事項説明の内容が不正確で取引の相手方に損害を与えた場合、当該宅建業者には損害賠償責任が発生し得る。正答
- エ宅地建物取引業法35条の重要事項説明は書面の交付のみで足り、口頭での説明は義務付けられていない。
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重要事項説明の内容が不正確または不十分で買主(借主)に損害を与えた場合、宅建業者は民法上の損害賠償責任(不法行為・債務不履行)および宅建業法上の行政処分(指示・業務停止・免許取消)の対象となります。ウが正答です。
ア:重要事項説明(法35条1項14号・施行令3条)での法令制限の説明は、都市計画法・建築基準法に限らず、農地法・国土利用計画法・宅地造成規制法・土地区画整理法・自然公園法・景観法・河川法・道路法・海岸法等の多数の法令が対象です(施行令3条で列挙)。「都市計画法・建築基準法のみ」は誤り。イ:現時点での適用規制を説明する義務があるのは正しいですが、「将来の法令改正による規制の説明義務がない」という部分は、既に改正が決定・公布されており近い将来施行される場合等に注意が必要で、単純には「義務なし」と断言できません。判例・実務では既に定まった規制変更について説明すべきとされる場合があります。誤り寄り。ウ:法35条の違反による損害賠償責任は確立した解釈であり正しい。正答。エ:法35条1項では「宅地建物取引士が、取引の相手方に対し、その者が理解できるよう説明しなければならない」と規定されており、書面交付のみならず「口頭での説明」も必須です。誤り。
宅地建物取引業法35条(重要事項説明)における「法令に基づく制限の概要」(1項14号・施行令3条)は、実は宅建試験の法令上の制限科目全体を横断する「まとめ論点」として機能します。施行令3条1項に列挙されている主な法令と制限事項は以下のとおりです:①都市計画法(区域・用途地域・開発許可等)、②建築基準法(建蔽率・容積率・高さ制限等)、③農地法(許可の要否)、④国土利用計画法(届出要否)、⑤土地区画整理法(施行区域・仮換地等)、⑥宅地造成等規制法(規制区域・許可等)、⑦自然公園法(区域・許可)、⑧景観法(景観計画区域・届出)、⑨河川法・海岸法・道路法(各規制区域・許可)等30以上の法令が対象です。宅建業者の調査義務(法35条の前提)については「宅建業者は当然に物件に適用される法令上の制限を調査すべき義務を負う」という解釈が確立しています(最高裁判例・業者間の通達)。調査義務の範囲は「合理的な調査をすれば判明した事項」であり、現地調査・登記情報・公図・各行政庁への照会等を通じた確認が求められます。説明義務違反の効果は①行政処分(指示・業務停止・免許取消:法65条)、②民事責任(損害賠償・契約の一部解除)の二面からなります。2020年の法改正では水害リスク情報(ハザードマップへの記載・洪水浸水想定区域等)が重要事項説明の義務的記載事項に追加(法35条1項14号改正)され、気候変動への対応も含む形で法令制限の説明範囲が拡大しています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:不動産適正取引推進機構(RETIO)公表の出題範囲(宅地建物取引士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはRETIOと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 宅地建物取引業法・改正民法・借地借家法・建築基準法・都市計画法・盛土規制法(R5)・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。