賃管士 賃貸住宅管理業法 問104:賃貸住宅管理業法(業者義務)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
賃貸住宅管理業法第18条の帳簿の備付・保存義務に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア賃貸住宅管理業者は、管理受託契約ごとに帳簿を備え、一定の事項を記載しなければならない。
- イ帳簿の保存期間は各事業年度の末日から5年間年間である。
- ウ帳簿は紙(書面)での備付けのみが認められており、電磁的記録での代替は認められていない。正答
- エ帳簿の記載事項には、管理受託契約の相手方の氏名・名称が含まれる。
- オ賃貸住宅管理業者が帳簿を備え付けなかった場合、業法第44条の罰則(30万円以下の罰金)の対象となる。
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正答(誤っているもの)はウです。
業法第18条の帳簿については、令和4年の施行規則改正により電磁的記録での備付け・保存が認められています。「紙での備付けのみ」という記述が誤りです。
ア(管理受託契約ごとに備付け)・エ(相手方の氏名・名称が記載事項に含まれる)は正しい記述です。
イは正しい記述です。帳簿の保存期間は5年間年間(各事業年度末日から)です。
オは正しい記述です。帳簿の備付け違反には業法第44条の罰則があります(30万円以下の罰金)。
帳簿の備付・保存義務(業法第18条・施行規則第38条・第39条):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 義務者 | 賃貸住宅管理業者(登録事業者) |
| 備付け単位 | 管理受託契約ごと |
| 保存期間 | 各事業年度末日から5年間年間 |
| 電磁的記録 | 認められる(施行規則改正後) |
| 違反罰則 | 業法第44条(30万円以下の罰金) |
施行規則第38条の主な記載事項:
1. 管理受託契約の相手方の氏名・名称、住所
2. 管理受託契約の年月日
3. 管理受託する賃貸住宅の所在地・種類・数
4. 委託を受けた管理業務の内容
5. 管理受託に係る家賃・敷金等の管理の状況
各選択肢の解説:
- ア(正): 第18条第1項のとおり、管理受託契約ごとの帳簿備付けが義務。正しい記述です。
- イ(正): 施行規則第39条の保存期間は各事業年度末日から5年間年間。正しい記述です。
- ウ(誤・正答): 令和4年の施行規則改正により電磁的記録での帳簿備付け・保存が認められています(宅建業法の帳簿も同様に電磁的記録が認められています)。「紙のみ」という記述が誤りです。
- エ(正): 施行規則第38条の記載事項に管理受託契約の相手方(委託者)の氏名・名称が含まれます。正しい記述です。
- オ(正): 業法第44条が帳簿の備付け義務違反に対して罰則を規定しています。正しい記述です。
【帳簿制度の意義・電磁的記録への移行・宅建業法との比較・記載事項の詳細・保存期間の根拠・実務での管理システム】
帳簿制度の意義と目的:
賃貸住宅管理業法の帳簿(第18条)は以下の目的を果たします:
1. 事業の透明性確保: 管理受託契約の内容・実績を記録し、国交省の立入検査(第22条)で確認可能にする
2. 委託者(オーナー)への説明能力の維持: 定期報告(第20条)の基礎データとして帳簿が機能する
3. 紛争解決のための証拠: 後日のトラブル時に契約内容・管理実績の証拠として機能
電磁的記録への移行(令和4年改正):
令和4年(2022年)の施行規則改正により、紙帳簿に代えて電磁的記録での備付け・保存が認められました。これは以下の実務的なニーズに対応しています:
- 管理システム(プロパティマネジメントシステム・PMシステム)での一元管理
- クラウドでの保管(災害等によるデータ消失リスク分散)
- 多拠点管理の効率化
- ペーパーレス化・コスト削減
電磁的記録で帳簿を備える場合の留意事項:
- 改ざんの防止措置(アクセス制限・版管理)
- 可読性の確保(バックアップ・ファイル形式の維持)
- 国交省の立入検査時に出力・提示できること
保存期間5年間年の根拠:
施行規則第39条の5年間年保存は、民法上の短期消滅時効(令和2年改正で5年に統一された一般的な債権消滅時効・第166条第1項第1号)との整合性から設定されています。また宅建業法の帳簿保存期間(第49条・閉鎖後5年)とも同水準です。
5年間の保存期間中は:
- 立入検査(第22条)への対応
- 委託者・第三者からの開示請求への対応
- 訴訟・紛争時の証拠として利用
宅建業法(第49条)との帳簿義務の比較:
| 比較 | 宅建業法(第49条) | 管理業法(第18条) |
|---|---|---|
| 備付け単位 | 業務の種別ごと・事務所ごと | 管理受託契約ごと |
| 主な記載事項 | 取引年月日・物件情報・契約者名・報酬額等 | 委託者・物件・業務内容・家賃敷金管理状況等 |
| 保存期間 | 閉鎖後5年 | 事業年度末日から5年 |
| 電磁的記録 | 認められる(施行規則改正後) | 認められる(施行規則改正後) |
| 違反罰則 | 50万円以下の罰金(第83条) | 30万円以下の罰金(第42条) |
実務での帳簿管理システム(PMシステム)の活用:
賃管士が所属する管理会社では、「プロパティマネジメントシステム(PMシステム)」と呼ばれる不動産管理専用ソフトウェアが広く利用されています。これらのシステムは業法第18条の帳簿要件を満たすよう設計されており:
- 管理受託契約の登録・更新
- 賃料収入・敷金管理の記録
- 定期報告(第20条)の自動生成
- 帳簿データの長期保管・バックアップ
主要PMシステム例(市販品):
- 賃貸管理くん・いえらぶGROUP・ITANDI・物件管理クラウド等
これらのシステムを適切に運用することで、帳簿の備付け・保存義務(第18条)と定期報告(第20条)の義務を効率的に履行できます。
帳簿と定期報告(第20条)との連動:
帳簿(第18条)のデータは定期報告(第20条・委託者への年1回以上の報告義務)の基礎データとして活用されます。定期報告の記載事項(管理業務の実施状況・家賃収納状況等)は帳簿の記載事項と重複する部分が多く、PMシステムでの一元管理が実務効率を高めます。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 業法第18条・施行規則第38条・第39条(令和4年改正後・電磁的記録対応)・第44条 e-Gov突合済。
監修再確認 2026-06-10(legal-reviser・再監修): 帳簿違反の罰則条文番号を「第42条」→「第44条」に全面修正(業法罰則体系では帳簿違反は第44条第6号で30万円以下の罰金。第42条は6月以下懲役・50万円以下罰金で別違反)。帳簿保存期間5年・電磁的記録OK・記載事項・罰則確認。基準日2026-04-01以内。正答ウ維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第18条・施行規則第38条・第39条 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 法令検索 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。