賃管士 賃貸住宅管理業法 問105:賃貸住宅管理業法(業者義務)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
賃貸住宅管理業法第17条の従業者証明書の携帯・提示義務に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア賃貸住宅管理業者は、その従業者に、業務に係る従業者証明書を携帯させなければならない。
- イ従業者は、管理業務の相手方(委託者・入居者等)から提示を求められた場合に従業者証明書を提示しなければならない。
- ウ従業者証明書の提示義務は「求められた場合」に限られ、管理業者側から自発的に提示する義務はない。
- エ従業者証明書の携帯義務違反に対しては、業法第44条の罰則(30万円以下の罰金)が設けられている。
- オ賃貸住宅管理業者の事務所内での業務(電話・書類作成等)のみに従事する従業者は、従業者証明書の携帯義務が免除される。正答
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正答(誤っているもの)はオです。
業法第17条の従業者証明書携帯義務は、「業務に係る」従業者に課されます。事務所内業務のみに従事する従業者でも、「業務に係る従業者」として証明書の携帯が必要とされます(国交省の解釈運用)。「免除される」という記述が誤りです。
ア・イ・エは正しい記述です。携帯義務(ア)・求めがあれば提示(イ)・違反に罰則(エ)は条文のとおりです。
ウは、業法上は「求められた場合の提示義務」が規定されており(第17条第2項)、自発的提示義務は明文化されていません。この記述自体は正確です。
従業者証明書の携帯・提示義務(業法第17条):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 携帯義務者 | 賃貸住宅管理業者の従業者(「業務に係る」者) |
| 義務者(発行者) | 賃貸住宅管理業者(従業者に携帯させる義務) |
| 提示の場面 | 管理業務の相手方から提示を求められた場合 |
| 自発的提示 | 明文義務なし(宅建業法は重説時に義務あり)|
| 違反罰則 | 第44条(30万円以下の罰金) |
各選択肢の解説:
- ア(正): 第17条第1項のとおり、従業者への携帯義務を管理業者が負います。正しい記述です。
- イ(正): 第17条第2項のとおり、相手方からの提示要求に応じる義務があります。正しい記述です。
- ウ(正): 業法第17条第2項は「その業務に係る事務所の相手方から提示を求められたときは(中略)提示しなければならない」と規定しており、求めがある場合に提示義務が生じます。自発的提示義務は明文化されていません。正しい記述です。
- エ(正): 第44条の罰則(30万円以下)が適用されます。正しい記述です。
- オ(誤・正答): 「事務所内業務のみに従事する従業者は免除」という特別規定は業法にありません。国交省の解釈では、全ての従業者(正社員・パート・派遣社員等を含む)が携帯義務の対象とされています。正答(誤っているもの)です。
【従業者証明書制度の目的・宅建業法(第48条)との比較・電磁的方法・交付義務と携帯義務の区別・実務での発行・管理の実際】
従業者証明書制度の目的:
業法第17条の従業者証明書制度は以下の目的を持ちます:
1. 消費者(委託者・入居者)の権利保護: 管理業者の従業者であることを確認できる手段の提供
2. なりすまし詐欺の防止: 無資格者・偽業者による訪問・詐欺行為への対抗手段
3. 業務の透明性確保: 誰が管理業者の従業者として活動しているかの可視化
宅建業法第48条との比較:
| 比較項目 | 宅建業法 第48条 | 管理業法 第17条 |
|---|---|---|
| 携帯義務 | あり(業務時) | あり(業務時) |
| 提示義務 | 重説(第35条)時は義務的提示要。その他は求めがあれば提示 | 求めがあれば提示 |
| 記載事項 | 業者名・免許番号・証明書番号・氏名・生年月日・発行年月日 等 | 業者名・登録番号・従業者の氏名等 |
| 電磁的方法 | 一部解釈で対応中 | 解釈運用による |
| 違反罰則 | 50万円以下の罰金(宅建業法第83条) | 30万円以下の罰金(管理業法第44条) |
宅建業法では「重要事項説明の際の義務的提示」が明文規定されていますが(第48条第3項→第35条での義務的提示が実務慣行)、管理業法では「求めがあれば提示」という受動的な規定になっています。
従業者の範囲(「業務に係る」従業者の解釈):
「業務に係る従業者」の解釈は広く、以下を含むと解されています:
- 正社員(管理業務を行う全従業員)
- パートタイマー・アルバイト(業務に従事する者)
- 派遣社員(派遣先の業務に従事する場合)
- 役員(業務に従事する場合)
一方で:
- 業務と無関係な人員(清掃員・警備員・システム管理者等の外部委託先):原則として携帯義務の対象ではない(ただし管理業務に直接従事する場合は対象)
「事務所内のみの業務」についても「業務に係る」として携帯義務が及ぶという解釈が支配的であるため、オの「免除される」という記述は誤りです。
従業者証明書の記載事項(施行規則第36条):
| 記載事項 | 内容 |
|---|---|
| 管理業者の商号・名称 | 法人の商号、個人の氏名 |
| 登録番号 | 国土交通大臣の登録番号 |
| 従業者の氏名 | 本人確認のための氏名 |
| 従業者証明書の番号 | 管理業者が付する番号 |
| 有効期間 | 発行から概ね1年程度(国交省の解釈運用) |
| 発行年月日 | |
電磁的方法(デジタル従業者証明書)の現状:
宅建業法・管理業法ともに、デジタル(スマートフォン等での表示)での従業者証明書提示を明示的に許容する規定はありませんが、実務では「従業者アプリ」等での電子証明書利用の検討が進んでいます。
現状では紙の証明書(またはそれに準じた形態)を携帯することが安全な実務対応です。
実務での発行・管理の実際:
賃管士が所属する管理会社での従業者証明書の実務管理:
1. 入社時の発行: 業務開始前(試用期間中も含む)に発行・携帯指示
2. 退職時の回収: 退職と同時に証明書を回収・廃棄
3. 有効期間の管理: 有効期間(概ね1年)が切れないよう定期的に更新
4. 写真の更新: 容貌が変わった場合(長期経過等)は写真を更新
5. 紛失時の対応: 再発行・既存証明書の無効化(悪用防止)
これらを「従業者管理台帳」で一元管理することが実務上の推奨です。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 業法第17条・施行規則第36条・第44条、国交省「解釈・運用の考え方」e-Gov・国交省サイト突合済。
監修再確認 2026-06-10(legal-reviser・再監修): 従業者証明書携帯義務違反の罰則条文を「第42条」→「第44条」に全面修正(業法罰則体系では第44条で30万円以下罰金)。第42条は6月以下懲役・50万円以下罰金で別違反(不当勧誘・特定転貸事業者の業務停止命令違反等)。携帯義務の対象(事務所内従業者含む)・提示義務は求めがある場合は維持。基準日2026-04-01以内。正答オ維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第17条・施行規則第36条・国土交通省「解釈・運用の考え方」 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 法令検索 / 国土交通省 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。