問題
賃貸住宅管理業法第2条第2項に定める「管理業務」に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウです。
業法第2条第2項は、管理業務を①維持保全を行う業務(一号)と②家賃・敷金・共益費その他の金銭の管理を行う業務(二号)の2つに分けていますが、②の金銭の管理は「前号(維持保全)に掲げる業務と併せて行うものに限る」とされています。したがって、金銭の管理のみを行い維持保全を行わない事業は管理業務に該当せず、ウが正しい記述です。
アは誤りです。金銭の管理は維持保全と併せて行う場合に限られ、金銭管理のみを行う事業は管理業務になりません。
イは誤りです。維持保全に係る契約の締結の媒介・取次ぎ・代理を行う業務は、条文上その一号の維持保全業務に含まれます。
エは誤りです。条文は「点検、清掃その他の維持を行い、及び必要な修繕を行うこと」と規定し、修繕も維持保全に含まれます。
オは誤りです。媒介・取次ぎ・代理を行う業務は条文上そのまま維持保全業務に含まれ、「現に維持保全を行っている場合に限る」という限定はありません。
業法第2条第2項の管理業務の構造:
| 号 | 内容 | 単独で管理業務に該当するか |
|---|---|---|
| 一号(維持保全) | 住宅の居室及びその他の部分について点検・清掃その他の維持を行い、および必要な修繕を行う業務(賃貸人のために維持保全に係る契約の締結の媒介・取次ぎ・代理を行う業務を含む) | 該当する(単独で管理業務) |
| 二号(金銭の管理) | 家賃・敷金・共益費その他の金銭の管理を行う業務 | 一号と併せて行う場合に限り該当(単独では非該当) |
各選択肢の整理:
- ア(誤): 「いずれか一方のみを行う事業も当然に該当」は誤り。金銭管理のみは非該当(二号の「限る」文言)。
- イ(誤): 媒介・取次ぎ・代理業務は一号に明記された維持保全業務そのものであり、除外されない。
- ウ(正): 二号は「前号に掲げる業務と併せて行うものに限る」ため、金銭管理のみの受託は管理業務に該当しない。
- エ(誤): 一号は「点検、清掃その他の維持」と「必要な修繕」の両方を維持保全の内容としており、修繕も含む。
- オ(誤): 媒介・取次ぎ・代理業務に「現に維持保全を行っていること」という条件は条文上付されていない。
条文の「限る」という限定文言の位置(どの業務に、どの条件が付くか)を正確に読み取ることが本問の核心です。
【第2条第2項の条文構造・二号「併せて行う」の意味・一号の媒介等の位置づけ・実務での契約設計への影響】
条文の正確な構造(第2条第2項):
業法第2条第2項は「この法律において『賃貸住宅管理業』とは、賃貸住宅の賃貸人から委託を受けて、次に掲げる業務(以下『管理業務』という。)を行う事業をいう。」としたうえで、
- 一号: 「当該委託に係る賃貸住宅の維持保全(住宅の居室及びその他の部分について、点検、清掃その他の維持を行い、及び必要な修繕を行うことをいう。以下同じ。)を行う業務(賃貸住宅の賃貸人のために当該維持保全に係る契約の締結の媒介、取次ぎ又は代理を行う業務を含む。)」
- 二号: 「当該賃貸住宅に係る家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理を行う業務(前号に掲げる業務と併せて行うものに限る。)」
と定めています。
なぜ「金銭の管理のみ」は管理業務に含まれないのか:
二号の括弧書き「前号に掲げる業務と併せて行うものに限る」は、金銭の管理を行う業務が「管理業務」として業法の規制対象になるのは、あくまで維持保全業務(一号)と一体として行われる場合に限る、という立法上の限定です。これにより、たとえば賃料の集金代行のみを請け負う会社(維持保全は一切行わない)は、業法上の「管理業務」を行っているとは評価されず、200戸以上の受託があっても業法第3条の登録義務は生じません(登録が必要かどうかは、まず「管理業務」に当たるかどうかの入口で判断されます)。
一号括弧書き(媒介・取次ぎ・代理)の位置づけ:
一号の括弧書きは「賃貸住宅の賃貸人のために当該維持保全に係る契約の締結の媒介、取次ぎ又は代理を行う業務を含む」と規定しており、これは維持保全そのものを自社で実施しない場合(清掃業者・設備業者への発注を取り次ぐだけの場合等)であっても、その媒介・取次ぎ・代理という行為自体が一号の維持保全業務に「含まれる」という文言です。したがって、媒介等を行う業者が「自ら現に維持保全を行っていること」を要件とする読み方は条文に無い限定であり、成り立ちません。
実務での契約設計への影響:
管理受託契約を設計する際、①維持保全のみを受託する契約、②維持保全と金銭管理の両方を受託する契約、③金銭管理のみを受託する契約、の3パターンが考えられますが、業法上「管理業務」に当たるのは①と②であり、③は業法の管理業務に当たりません(③のみを行う事業者は、賃貸住宅管理業法の登録の対象になりません)。契約書を起案する賃管士は、受託する業務の組み合わせによって業法の適用可否が変わることを踏まえ、契約書のタイトルや業務範囲の記載が実態と一致しているかを確認する必要があります。
確認日: 2026-09-30。出典: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第2条第2項(e-Gov・law_id 502AC0000000060)。
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第2条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第2条第2項(e-Gov 法令API v2・law_id 502AC0000000060・2026-09-30取得の現行全文で確認) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

