問題
賃貸住宅管理業法上の業務管理者に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はイです。
業務管理者は営業所または事務所ごとに1人以上選任しなければならず(業法第12条第1項)、他の営業所・事務所の業務管理者を兼ねることはできません(同条第3項)。1人が複数拠点を掛け持ちできないため、拠点を増やすほど業務管理者の人数が必要になります。
アは誤りで、本店に1人ではなく拠点ごとに必要です。ウは誤りで、賃貸不動産経営管理士試験は国土交通大臣が直接行うのではなく、大臣の登録を受けた「登録証明事業」として実施されます。エは誤りで、宅建士でも、2年以上の実務経験(又はそれと同等以上の能力があると大臣が認めたこと)と、大臣が指定する講習の修了が必要です。オは誤りで、全員が欠けた間は管理受託契約を締結できません(同条第2項)。
業務管理者の3つの柱(業法第12条):
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 営業所または事務所ごとに1人以上選任し、管理受託契約の内容の明確性・維持保全の実施方法の妥当性等の管理監督事務を行わせる |
| 2項 | 選任者の全てが欠格事由に該当するか、全員が欠けたときは、新たに選任するまで管理受託契約を締結できない |
| 3項 | 業務管理者は他の営業所または事務所の業務管理者となることができない(兼務禁止) |
業務管理者の資格要件(業法第12条第4項・施行規則第14条):
要件は「①実務経験」と「②知識・能力の証明」の2つを両方満たすことです。
1. 管理業務に関し2年以上の実務の経験(または国土交通大臣がその実務の経験を有する者と同等以上の能力を有すると認めた者。解釈・運用の考え方は、2年以上の実務の経験に代わる講習の修了などを挙げています)
2. 次のいずれか
- 登録証明事業による証明を受けている者(=賃貸不動産経営管理士。国土交通大臣の登録を受けた事業として実施される)
- 宅地建物取引士で、国土交通大臣が指定する管理業務に関する実務についての講習を修了した者
各選択肢:
- ア(誤): 選任単位は「営業所または事務所ごと」。本店1人では足りません。
- イ(正): 第12条第3項の兼務禁止。拠点ごとに別人を置く必要があります。
- ウ(誤): 大臣が直接実施する試験ではありません。賃管業法には「試験」「指定試験機関」の規定自体がなく、賃貸不動産経営管理士は施行規則第14条第1号の登録証明事業として位置づけられています。
- エ(誤): 宅建士ルート(施行規則第14条第2号)でも、2年以上の実務経験(又は同等以上の能力の認定)に加えて、国土交通大臣が指定する講習の修了が必要です。宅建士であることだけでは業務管理者になれません。
- オ(誤): 全員が欠けた間の管理受託契約の締結は禁止されています(第12条第2項)。
【「指定試験機関」という言葉に引っかからない】
宅建業法・マンション管理適正化法には「指定試験機関」の規定がありますが、賃貸住宅管理業法にはありません(同法は第46条までで、条文中に「試験」の語が出てきません)。賃貸不動産経営管理士は、もともと民間資格として運用されていたものが、2021年の賃貸住宅管理業法の全面施行にあわせて、施行規則第14条第1号の「登録証明事業による証明」の受け皿として制度に組み込まれたという経緯をたどっています。したがって根拠条文を問われたときは「業法の指定試験機関」ではなく「施行規則第14条第1号の登録証明事業」と答えるのが正確です。他資格の制度をそのまま当てはめないことが、この論点の勘所です。
【兼務禁止が実務に効く場面】
第12条第3項の兼務禁止は、拠点展開する管理会社の人員計画に直結します。営業所を1つ増やせば業務管理者が1人増えるため、要件を満たす人材(2年以上の実務経験+賃貸不動産経営管理士または宅建士+講習修了)を先に確保しないと出店できません。さらに第12条第2項により、業務管理者が退職・異動で欠けた瞬間からその拠点は新規の管理受託契約を締結できなくなります(既存契約の履行が直ちに違法になるわけではありませんが、新規受託が止まります)。つまり業務管理者は「1人欠けたら営業が止まる」ポジションであり、実務では後任候補を常に用意しておく体制が求められます。
【2つの資格ルートの違い】
施行規則第14条は「賃貸不動産経営管理士ルート」と「宅地建物取引士+講習ルート」の2本立てです。宅建業と賃貸管理業を兼営する会社では後者を使えるため、既存の宅建士に講習を受けさせて業務管理者を確保する運用が現実的な選択肢になります。ただしどちらのルートでも2年以上の実務経験(又は大臣が同等以上の能力を有すると認めたこと)は共通の要件であり、資格だけでは業務管理者になれません。「資格 or 実務経験」ではなく「資格 and 実務経験(又はこれに代わるもの)」である点が引っかけどころです。
【欠格事由との連動】
第12条第4項は、業務管理者が第6条第1項第1号から第7号までの欠格事由(破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、拘禁刑以上の刑に処せられその執行を終わってから5年を経過しない者 等)に該当しないことも求めています。第2項が「全てが第6条第1項第1号から第7号までのいずれかに該当し」たときを契約締結禁止の要件に挙げているのは、業務管理者が事後的に欠格事由に触れた場合も同じ扱いにするためです。登録拒否事由(業者側の欠格)と業務管理者の欠格が同じ条文を参照している構造を押さえておくと、両方をまとめて記憶できます。
【試験での問われ方】
賃管士試験では、①選任単位(営業所・事務所ごと)、②兼務禁止、③2年以上の実務経験、④全員欠けた場合の契約締結禁止、の4点が繰り返し問われます。数字は「1人以上」「2年以上」「5年(欠格の刑の執行終了後)」を区別して覚えてください。
【根拠法令】
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第12条第1項〜第4項、第6条第1項第1号〜第7号
同法施行規則 第14条(業務管理者の要件)
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第12条e-Govで原文を読む
- 宅地建物取引業法e-Govで原文を読む
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第12条(1項=営業所・事務所ごとに1人以上選任、2項=全員欠けた場合の管理受託契約の締結禁止、3項=他の営業所等との兼務禁止、4項=要件)、同法施行規則 第14条(業務管理者の要件=管理業務に関し2年以上の実務経験+登録証明事業による証明または宅地建物取引士+国土交通大臣が指定する講習の修了) 確認日: 2026-09-13(e-Gov 本文で条文を突合) 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

