問題
賃貸住宅管理業法の公表制度(管理業者への処分情報の公示・第25条等)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はウです。
国土交通省は業法に基づく行政処分(業務停止命令・登録取消等)の情報を「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」で公開しており、消費者・オーナー候補者が誰でも確認できる環境が整備されています。ウが正しい記述です。
アは誤りです。業法第25条は、登録の取消しや業務停止(第23条第1項・第2項の処分)をしたときは「その旨を公告しなければならない」と定めており、裁量で省略できるものではありません(特定転貸事業者等への指示・業務停止命令も第33条第3項・第34条第3項で公表が義務)。
イは誤りです。公表の主な目的は消費者(オーナー・入居者)への情報提供・市場の信頼性確保であり、競業他社への情報提供ではありません。
エは誤りです。処分情報の公表に被処分者の同意は不要です(法令に基づく公表)。
オは誤りです。法令に基づいて公表された処分情報(商号・処分内容等)の引用・転載は、公共性の観点から許容されています。
業法の公表制度の概要:
| 条文 | 対象 | 公表事由 |
|---|---|---|
| 第25条 | 賃貸住宅管理業者 | 第23条第1項・第2項の処分(登録の取消し・業務停止)→公告(義務) |
| 第33条第3項 | 特定転貸事業者・勧誘者 | 指示をしたとき→公表(義務) |
| 第34条第3項 | 特定転貸事業者・勧誘者 | 業務停止等の命令をしたとき→公表(義務) |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 第25条は「国土交通大臣は、第二十三条第一項又は第二項の規定による処分をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない」と定めています。業務停止命令は第23条第1項の処分なので、公告は義務です。
- イ(誤): 公表の目的は消費者保護・市場の透明性確保であり、競業他社への情報提供ではありません。
- ウ(正): 「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」で、賃貸住宅管理業者等に対する処分情報を検索できます。正答です。
- エ(誤): 法令に基づく処分情報の公表に被処分者の同意は不要です(行政処分の性格上、被処分者の意思は要件ではありません)。
- オ(誤): 法令根拠のある公表情報は公共性があり、引用・転載は許容されます。ただし個人情報(代表者の個人情報等)の不当な利用は個人情報保護法の制約を受けます。
【公表制度の設計目的・管理業者への公表と特定転貸事業者への公表の違い・国交省ウェブサイトの活用・個人情報と公示情報の境界・業界への抑止効果・賃管士の実務活用】
公表制度の設計目的と機能:
業法の公表制度は以下の複数の機能を持ちます:
1. 消費者保護機能: オーナー候補者・入居者が「問題業者」を識別できる情報提供
2. 市場浄化機能: 業法違反業者が市場から排除・忌避される社会的プレッシャー
3. 抑止機能: 公表リスクにより業者が自発的に法令遵守を徹底するインセンティブ
4. 行政の透明性: 国交省の監督活動の可視化(行政の説明責任)
管理業者への公告(第25条)と特定転貸事業者等への公表(第33条・第34条)の違い:
| 比較 | 管理業者(第25条) | 特定転貸事業者・勧誘者(第33条第3項・第34条第3項) |
|---|---|---|
| トリガー | 第23条第1項・第2項の処分(登録の取消し・業務停止) | 指示(第33条)・業務停止等の命令(第34条) |
| 義務か裁量か | 公告しなければならない(義務) | 公表しなければならない(義務) |
| 方法 | 国土交通省令で定めるところによる | 条文上の定めなし |
なお業務改善命令(第22条)は第25条の公告の対象に含まれていません。
処分情報の確認方法(実務):
「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」の「賃貸住宅管理業者等」の区分で、次のような情報を検索できます:
- 処分日・処分の種類(登録取消・業務停止・指示・業務改善命令等)
- 事業者名
- 処分の根拠・概要
- 処分庁(国交省本省・各地方整備局)
この情報をオーナーが参照することで、委託予定の管理業者に問題がないかを事前確認できます。
公示情報と個人情報保護法の境界:
法令に基づいて公表された処分情報は「公開情報」ですが、その中に含まれる個人情報(代表者氏名等)の取扱いには注意が必要です:
| 情報の性質 | 取扱い |
|---|---|
| 法人名・登録番号・処分内容 | 公開情報として引用・転載可 |
| 代表者の氏名(法人の場合) | 公開情報として参照可だが、不当な利用は個人情報保護法の対象 |
| 代表者の住所・連絡先 | 登録簿上の情報であり、不当な利用は慎重に |
業界への抑止効果(実際の事例):
公表された業者については、取引先・金融機関・委託者が処分歴を確認できるようになるため、新規の取引や委託の判断に影響しえます。これらの社会的影響に法的効力はありませんが、公表・公告の仕組みが法令遵守を促す抑止力として働いています。
賃管士の実務での公表情報の活用:
1. 委託先・再委託先の確認: 自社がサービスを委託する管理業者や設備会社に業法違反歴がないか確認
2. オーナーへの情報提供: 管理業者選定を相談されたオーナーに国交省の処分情報検索方法を案内
3. 自社の処分リスク管理: 自社(所属会社)の業法遵守状況をモニタリングし、処分リスクを低減
4. 入居者への説明: 管理業者の法的地位・処分歴を入居者が確認できる情報源の提供
処分情報の公表は「最後の手段」であり、業法遵守により処分自体を受けないことが最善策です。
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律e-Govで原文を読む
- 個人情報の保護に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第25条(監督処分等の公告)・第33条第3項・第34条第3項・国土交通省ネガティブ情報等検索サイト 確認日: 2026-06-10 出典: 国土交通省ウェブサイト / e-Gov 法令検索 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

