問題
賃貸住宅管理業法第1条(目的)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はアです。
業法第1条は、「賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施を図るため、賃貸住宅管理業を営む者に係る登録制度を設け、その業務の適正な運営を確保するとともに、特定賃貸借契約の適正化のための措置等を講ずる」ことにより、「良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保を図」ると定めています。アが正しい記述です。
イは誤りです。登録制度は手段の一つで、目的はそれにとどまりません。
ウは誤りです。入居者の居住の安定と、賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施が並んで掲げられています。
エは誤りです。特定賃貸借契約(サブリース)の適正化も第1条に明記されています。
オは誤りです。良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保や、国民経済の発展への寄与も目的に含まれます。
業法第1条(目的)の構造:
| 要素 | 条文の文言 |
|---|---|
| 背景 | 社会経済情勢の変化に伴い国民の生活の基盤としての賃貸住宅の役割の重要性が増大していることに鑑み |
| 直接の目的 | 賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施を図るため |
| 手段① | 賃貸住宅管理業を営む者に係る登録制度を設け、その業務の適正な運営を確保する |
| 手段② | 特定賃貸借契約の適正化のための措置等を講ずる |
| 中間の目的 | 良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保を図る |
| 究極の目的 | 国民生活の安定向上及び国民経済の発展に寄与する |
各選択肢の解説:
- イ(誤): 登録制度は「手段①」の一部です。特定賃貸借契約の適正化や、居住の安定・事業の公正円滑な実施も掲げられています。
- ア(正): 「その業務の適正な運営を確保する」ことが第1条に明記されています。正答です。
- ウ(誤): 入居者の居住の安定の確保と、賃貸住宅の賃貸に係る事業(オーナーの賃貸事業を含む)の公正かつ円滑な実施が並列で掲げられており、オーナーの利益が副次的とはされていません。
- エ(誤): 「特定賃貸借契約の適正化のための措置等を講ずる」と明記されており、サブリースをめぐる関係も第1条の射程に入っています。
- オ(誤): 「良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保」「国民生活の安定向上及び国民経済の発展に寄与」も目的です。
【第1条の構造・二つの手段と目的の関係・宅建業法との比較・賃管士の役割との接続】
業法制定の背景(第1条の冒頭):
第1条は「社会経済情勢の変化に伴い国民の生活の基盤としての賃貸住宅の役割の重要性が増大していることに鑑み」と書き出しています。賃貸住宅が国民生活の基盤として重要になったことが、この法律の出発点です。
二つの手段と目的の関係:
| 手段 | 主な規定 | 主な保護の向き |
|---|---|---|
| ①賃貸住宅管理業の登録制度・業務の適正な運営の確保 | 第2章(第3条〜第27条):登録、業務管理者、重要事項説明・書面、再委託の禁止、分別管理、定期報告、秘密保持、監督 | 委託者(オーナー)と入居者 |
| ②特定賃貸借契約の適正化のための措置等 | 第3章(第28条〜第36条):誇大広告等の禁止、不当な勧誘等の禁止、書面交付、書類の閲覧、指示・業務停止 | 特定賃貸借契約の相手方(オーナー) |
この二つを講ずることで、「賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保」と「賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施」を図り、「良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保」につなげ、最終的に「国民生活の安定向上及び国民経済の発展に寄与する」という段階的な構造になっています。
宅建業法との目的の違い:
| 比較 | 宅建業法(第1条) | 賃貸住宅管理業法(第1条) |
|---|---|---|
| 手段 | 宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行う | 登録制度を設け業務の適正な運営を確保、特定賃貸借契約の適正化の措置 |
| 中心となる利益 | 購入者等の利益の保護、宅地・建物の流通の円滑化 | 入居者の居住の安定、賃貸事業の公正かつ円滑な実施 |
| 住宅政策的観点 | — | 良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保 |
賃貸住宅管理業法は、賃貸住宅そのものの安定的な確保という住宅政策的な観点を目的に含んでいる点が特徴です。
「入居者」と「賃貸事業」の並列:
第1条は「賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保」と「賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施」を「及び」で並べています。
- 入居者の側: 管理業務が適切に行われることによる居住の安定(維持保全の実施方法の妥当性等を業務管理者が管理・監督=第12条第1項)
- 賃貸事業の側: 委託者への重要事項説明・定期報告、サブリースの勧誘・広告の規制による、オーナーの賃貸事業の公正かつ円滑な実施
賃管士の役割と業法の目的の接続:
業法の目的(第1条)は賃管士(業務管理者・管理実務担当者)の職責と直接つながっています:
1. 業務の適正な運営: 重説・帳簿・分別管理を適切に実施する職責
2. 居住の安定と賃貸事業の公正円滑な実施: 入居者・オーナー双方の立場を踏まえた管理業務の実践
3. 良好な居住環境を備えた賃貸住宅の確保: 適切な維持保全により建物の品質を維持
業法第1条の目的を常に念頭に置くことが、賃管士として業務判断の基準となります。
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第1条e-Govで原文を読む
- 宅地建物取引業法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第1条 確認日: 2026-09-30(e-Gov 本文で第1条を照合) 出典: e-Gov 法令検索 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

