賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 賃貸住宅管理業法 問36|業務管理者の責務・善管注意義務

問題

賃管士 | 賃貸住宅管理業法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

業務管理者の責務に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はイ(誤っている記述)です。

業務管理者の役割は、営業所又は事務所の業務に関する「管理及び監督に関する事務」です(業法第12条第1項)。管理業者の代理人として管理受託契約を独自に変更・解除する権限は、業務管理者であることから当然には生じません。契約の変更・解除は管理業者(法人の代表者など)の意思決定であり、業務管理者が行うには別に代理権の授与が必要です。

重説の監督(ア・施行規則第13条第1号)、帳簿(エ・同第4号)、定期報告(オ・同第5号)はいずれも業務管理者の管理・監督事項です。

業務管理者の職務と権限の範囲:

項目内容
管理・監督させる事項施行規則第13条:①法第13条の書面の交付・説明 ②法第14条の書面の交付 ③維持保全の実施・金銭の管理 ④帳簿の備付け等 ⑤定期報告 ⑥秘密の保持 ⑦入居者からの苦情の処理 ⑧大臣が定める事項
書面の作成内容の確認・監督(作成作業は担当者でよい)
契約の変更・解除業務管理者の地位からは生じない(管理業者の意思決定。代理権授与があればその範囲で可)

各選択肢の整理:

  • ア(正): 管理受託契約締結前の書面の交付・説明の管理・監督(施行規則第13条第1号)。
  • イ(誤): 業務管理者は管理業者の「代理人」として当然に権限をもつわけではない。契約の変更・解除を独自に行う当然の権限はない。
  • ウ(正): 職務の懈怠で損害が生じた場合、業務管理者個人の不法行為責任(民法第709条)が問われる可能性はある。
  • エ(正): 帳簿の備付け等(施行規則第13条第4号)。
  • オ(正): 定期報告(施行規則第13条第5号)。

業務管理者と代理権:

業務管理者が代表者から代理権を授与されていれば、その範囲で契約の変更等を代理できます。ただしこれは業務管理者制度とは別の「代理権の授与」によるものです。

【業務管理者の「管理・監督」と「代理権」の区別】

業法第12条第1項が業務管理者に行わせるのは、管理受託契約の内容の明確性、維持保全の実施方法の妥当性その他の事項についての「管理及び監督に関する事務」であり、施行規則第13条がその事項を列挙しています。これは管理業者内部の品質管理の機能です。管理業者(法人)の対外的な意思決定(オーナーとの契約の締結・変更・解除)は、法人の代表者又は代理権を与えられた者が行います。

業務管理者は、従業者の業務について管理・監督しますが、対外的な法律行為を行う権限は業務管理者の地位から自動的には生じません。宅地建物取引士が重要事項の説明をしても、そのことで売買契約の代理権を当然にもつわけではないのと同じ構造です。

業務管理者の民事責任:

業務管理者が職務(重説の監督・書面の確認・帳簿や定期報告の管理等)を怠り、その結果オーナーや入居者に損害が生じた場合、次の責任が問題となりえます。

1. 管理業者の使用者責任(民法第715条): 被用者である業務管理者や従業者の不法行為について、管理業者が使用者として責任を負う。

2. 業務管理者個人の不法行為責任(民法第709条): 故意又は過失による職務懈怠で損害を与えた場合。

3. 共同不法行為(民法第719条): 複数の者の行為が共同して損害を生じさせた場合の連帯責任。

4. 管理業者の債務不履行責任(民法第415条): 管理受託契約上の義務違反としてオーナーに対して負う責任。

帳簿・定期報告の管理の実務:

帳簿(業法第18条)には、委託者ごとに管理受託契約の契約年月日、対象の賃貸住宅、受託した管理業務の内容、報酬の額などを記載し(施行規則第38条第1項)、各事業年度の末日に閉鎖して閉鎖後5年間保存します(同条第3項)。定期報告(業法第20条)は、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごと及び契約期間の満了後遅滞なく、報告対象期間・管理業務の実施状況・入居者からの苦情の発生状況及び対応状況を記載した管理業務報告書を交付して説明します(施行規則第40条第1項)。業務管理者は、これらが適正に行われるよう管理・監督します。

法令改正(例えば民法の改正や解釈・運用の考え方の改正)があった際に、社内の書式や手順を見直すことも、上記の各事項を適正に管理・監督するうえで欠かせません。

確認日: 2026-09-30。出典: 賃貸住宅管理業法第12条・第18条・第20条、同法施行規則第13条・第38条・第40条(e-Gov)、民法第415条・第709条・第715条・第719条(e-Gov)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅管理業法第12条第1項・施行規則第13条(業務管理者に管理及び監督させる事項)、民法第709条・第715条 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。