賃管士 賃貸住宅管理業法 問45:賃貸住宅管理業法(管理受託契約)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
賃貸住宅管理業法第2条第5項に規定する管理受託契約の定義に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア管理受託契約とは、賃貸住宅の賃借人(入居者)と管理業者との間で締結される、入居者の居住を管理する契約をいう。
- イ管理受託契約の委託者は賃貸住宅の賃貸人(オーナー)であり、賃貸住宅管理業者(受託者)は委託者から管理業務の委託を受ける。正答
- ウ管理受託契約は必ず管理業務の全部を委託するものでなければならず、業務の一部のみを委託する契約は管理受託契約に該当しない。
- エ管理受託契約は口頭でも成立し、書面の作成は法律上義務付けられていない(当事者間で任意に書面化してもよい)。
- オサブリース(特定転貸事業者がオーナーから物件を借り上げる契約)は、管理受託契約と同一の契約であり、同じ法的規律が適用される。
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正答はイです。
管理受託契約(業法第2条第5項)は、賃貸住宅の賃貸人(オーナー)と賃貸住宅管理業者との間で締結される管理業務の委託契約です。委託者はオーナー(賃貸人)であり、入居者(賃借人)との契約ではありません(ア誤り)。
管理受託契約は業務の全部委託でも一部委託でも成立します(ウ誤り)。契約成立後は管理業者が書面を交付する義務があります(業法第14条)。口頭だけでは義務違反となります(エ誤り)。サブリース(特定転貸借)は別の契約形態で業法第28〜33条が規律します(オ誤り)。
管理受託契約の基本構造(業法第2条第5項):
| 当事者 | 役割 | 内容 |
|---|---|---|
| 賃貸人(オーナー) | 委託者 | 管理業務を管理業者に委託する側 |
| 賃貸住宅管理業者 | 受託者 | 委託を受けて管理業務を行う側 |
| 賃借人(入居者) | 管理の対象・第三者 | 管理受託契約の当事者ではない |
管理受託契約と特定賃貸借契約(サブリース)の違い:
| 比較点 | 管理受託契約 | 特定賃貸借契約(サブリース) |
|---|---|---|
| 法的性質 | 委任・準委任(管理業務の委託) | 賃貸借(オーナーから物件を賃借) |
| 根拠条文 | 業法第2条第5項・第13〜20条 | 業法第2条第4項・第28〜33条 |
| 書面義務 | 重説書面(第13条)+契約成立書面(第14条) | 特定賃貸借契約の重説書面(第30条)+成立書面(第31条) |
| 委託者 | オーナー(賃貸人) | オーナー(賃貸人)→サブリース業者が賃借人 |
各選択肢の整理:
- ア(誤): 委託者は賃貸人(オーナー)であり入居者(賃借人)ではない。
- イ(正): 賃貸人(オーナー)から管理業者への管理業務委託(業法第2条第5項)。
- ウ(誤): 業務の一部委託も管理受託契約に該当する(一括再委託は禁止だが部分委託は可)。
- エ(誤): 契約成立時の書面交付義務(業法第14条)があり、書面なしの口頭のみは業法違反。
- オ(誤): サブリース(特定転貸借)は賃貸借契約であり、管理受託契約(委任型)とは法的性質が異なる。
【管理受託契約の法的性質(委任型)と実務上の意義】
管理受託契約の法的性質は「委任または準委任(民法第643条・第656条)」です。管理業者はオーナーの代理人・受任者として管理業務を行い、管理業務の結果に関係なく報酬(管理手数料)を請求できる(結果責任ではなく善管注意義務による)という構造です。
これに対してサブリース(特定賃貸借契約)は「賃貸借契約(民法第601条)」であり、サブリース業者が借主としてオーナーから物件を借り上げ、入居者に転貸します。サブリース業者は借主として家賃を支払う義務を負います(委任型と異なり結果(転貸の成否)に関係なく家賃支払義務が発生)。
この「委任型(管理受託)vs 賃貸借型(サブリース)」の法的性質の違いが、業法上の規律の差異(書面の種類・説明事項・解除要件等)に直結しています。試験ではこの差異を問う問題が出るため、法的性質から各規制の理由を考える思考法が有効です。
書面交付義務(業法第14条)の「口頭禁止」の意義:
業法第14条は「管理受託契約を締結したときは、書面を交付しなければならない」と規定しており、口頭のみの合意では書面交付義務を果たせません。この義務は「管理業務の内容・料金・条件等をオーナーが正確に把握し、後日の紛争を防止する」消費者保護機能を持ちます。
管理受託契約成立時の書面(契約書)には、施行規則第35条が記載事項を規定しています(管理業務の内容・実施方法・管理業者の報酬・報酬の支払方法・管理業務開始日・委託者の要求による変更・契約期間・更新・解除条件等)。口頭の補足合意があっても、書面に記載されていない事項の証明は困難であるため、実務では契約書に詳細を記載することが重要です。
管理受託契約の「一部委託」の実務的な形態:
「業務の一部委託」の例:
- 維持保全業務のみ(家賃収納なし)
- 家賃収納代行のみ(維持保全なし)
- 清掃・設備点検のみ(入居者対応なし)
これらはいずれも管理受託契約(業法第2条第5項)の類型に該当します。ただし、一括再委託禁止(業法第15条)の観点から「管理業務の全部を一括して第三者に再委託する」ことはできません(一部委託と一括再委託の混同に注意)。
委任型とサブリース型の混在(「管理兼サブリース」の実務):
実務では「サブリースで物件を借り上げ、かつ管理業務も受託する」という二重構造(管理受託+特定転貸借の重複)が存在します。この場合、業法第13条(管理受託の重説)と業法第30条(特定賃貸借の重説)の両方が適用されます。
確認日: 2026-06-10。出典: 賃貸住宅管理業法第2条第4項・第5項・第13条・第14条(e-Gov)、民法第643条・第656条(e-Gov)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅管理業法第2条第5項(管理受託契約の定義:賃貸人と管理業者間の管理業務委託契約)、第14条(管理受託契約成立時の書面交付義務) <!-- 作問独自性ログ 2026-06-10: 「委託者は賃貸人(オーナー)」という基本定義と「書面交付義務あり」「サブリースは別契約」「全部委託でなくてもよい」を論点に独立創作。イを正として設計。 --> 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。