賃貸住宅管理業法58賃貸住宅管理業法(管理受託契約)

賃管士 賃貸住宅管理業法 問58:賃貸住宅管理業法(管理受託契約)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

管理受託契約の解除および終了に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 管理業者は、委託者(オーナー)の意向にかかわらず、いつでも管理受託契約を一方的に解除することができる。
  • 委託者(オーナー)は、管理業者が管理業法の義務(重説・書面交付・分別管理等)に違反した場合、当該違反を理由に管理受託契約を解除することができる。
  • 管理受託契約に解除条項の定めがない場合、委託者も管理業者もいずれも契約を解除することはできない(合意解除のみ可能)。
  • 管理業者の登録が取り消された場合でも、既存の管理受託契約は自動的に解除されることはなく、委託者の明示的な解除の意思表示が必要である。
  • 委託者が死亡した場合(個人オーナーの場合)、管理受託契約は委任契約の性質上、委任者の死亡により当然に終了する(民法第653条第1号)。正答
正答:委託者が死亡した場合(個人オーナーの場合)、管理受託契約は委任契約の性質上、委任者の死亡により当然に終了する(民法第653条第1号)。

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正答はオです。

管理受託契約は法的性質として「委任または準委任」であり、民法第653条第1号により「委任者(委託者=オーナー)が死亡した場合、委任契約は終了します」。個人オーナーが死亡した場合、管理受託契約は当然に終了するのが原則です(ただし相続人による承継・再締結の問題が生じます)。

ア(管理業者の一方的解除)は契約・信義則に違反する可能性があります。ウ(解除条項なしでも解除不可)は誤り(民法上の解除権・委任契約の解約申入権あり)。エ(登録取消後も自動解除なし)は一般論として正しいが「委託者が解除できる」旨の記述が抜けている。

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管理受託契約の終了事由(法的性質:委任・準委任):

| 終了事由 | 根拠 | 内容 |

|---|---|---|

| 委任者(委託者)の死亡 | 民法第653条第1号 | 個人オーナーの死亡で当然終了(原則) |

| 受任者(管理業者)の死亡・破産 | 民法第653条第2号・3号 | 個人の場合・法人は死亡しない(解散等) |

| 合意解除 | 双方の合意 | 両当事者の同意による終了 |

| 委任者からの解約申入れ | 民法第651条第1項 | いつでも可(ただし不利な時期は損害賠償要) |

| 受任者からの解約申入れ | 民法第651条第1項 | いつでも可(ただし不利な時期は損害賠償要) |

| 管理業者の登録取消・廃業 | 管理業法第23条等 | 当然終了規定は業法になし(契約上の解除条項が重要) |

各選択肢の整理:

  • ア(誤): 管理業者が一方的・任意に解除できるが、「いつでも」という表現は不正確(不利な時期の解除は損害賠償義務あり・民法第651条第2項)。
  • イ(正): 管理業者の義務違反を理由とする解除は債務不履行解除(民法第541条)として可能。
  • ウ(誤): 解除条項がなくても民法第651条の解約申入権(委任者・受任者双方)がある。
  • エ(誤): 登録取消は管理業法上の処分であり管理受託契約の当然解除効果はないが、「委託者が解除できる」という権利は生じる(法令上の解除理由として、又は契約上の約定解除として)。
  • オ(正): 委任者(委託者)の死亡→民法第653条第1号により当然終了(原則)。
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【管理受託契約の「当然終了」と相続・承継の実務問題】

民法第653条第1号「委任者の死亡により委任は終了する」という規定は原則論であり、当事者の特約(「委任者の相続人に対して委任の効力が継続する」旨の条項)がある場合はその特約が優先されます。

個人オーナーの死亡後の実務的問題:

1. 管理受託契約の終了: 個人オーナーの死亡で管理受託契約は終了(原則)。

2. 相続人の不確定: 死亡直後は法定相続人が確定しておらず、誰が新たな委託者になるか不明な場合がある。

3. 空白期間の管理: 管理受託契約終了から新たな委託者(相続人)との契約締結までの間、管理業務を継続すべきか問題が生じる。

4. 家賃の帰属: 相続開始後の家賃収入は相続財産(共同相続の場合は共有財産)であり、相続人への送金・精算が複雑になる可能性。

実務では管理受託契約に「委任者が死亡した場合、その相続人との間で本契約と同一の条件で管理受託契約を更新することができる(または管理業者は継続して管理業務を行うことができる)」という条項を入れることが一般化しています。

「不利な時期の解除」と損害賠償(民法第651条):

民法第651条第1項はいつでも委任を解除できる権利を与えつつ、第2項では「相手方に不利な時期に解除した場合は損害を賠償する義務がある(ただし受任者の利益のためでもある委任の場合)」と規定しています。

管理業者がオーナーに対して「繁忙期(夏・春の入退去シーズン)に突然解除する」場合、または多数の入居者管理中に「急に管理から手を引く」場合は「不利な時期の解除」として損害賠償義務が生じる可能性があります。この規定は「一方的解除はいつでも可能だが、タイミングによってはコストが発生する」というバランスを実現します。

管理業者の登録取消後の既存契約処理(エの詳細):

管理業者の登録が取り消されると、業法第12条の業務管理者選任義務・第13条の重説義務等の業法上の義務を担う事業者としての地位が消滅します。しかし民法上の管理受託契約(委任契約)は業法の登録とは別の法的効果を持つため、登録取消が直ちに管理受託契約の解除・終了効果を生じさせるわけではありません。

ただし、多くの管理受託契約の「解除条項」には「管理業者の登録取消・廃業・破産」を解除事由として明記しており、この場合は契約上の解除権が生じます。登録取消後の管理業務継続は業法第3条(登録義務)・第12条(業務管理者選任義務)違反となるため、実質的には速やかに業務の引継ぎ・契約終了処理が必要です。

委任契約の「いつでも解除可能」と管理業法の関係:

民法第651条の「いつでも委任を解除できる」という権利は、管理業法によって制限されるわけではありません。管理業法は管理業者の業務の義務・水準を規律するものであり、委任契約の解除権自体を制限する規定ではありません。ただし管理業法の書面交付義務・重説義務等を果たした上で適法に締結された管理受託契約を一方的に解除する際には、民法・管理受託契約の条項に基づく損害賠償・違約金の問題が別途生じます。

確認日: 2026-06-10。出典: 賃貸住宅管理業法第9条・第23条(e-Gov)、民法第651条・第653条(e-Gov)。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser・追加精読): 管理受託契約の終了事由(民法651条・653条1号)・委任者死亡による当然終了・不利な時期の解除と損害賠償の整理に条文体系の誤りなし。罰則条文への言及なし。設計矛盾なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 民法第653条第1号(委任の終了事由・委任者の死亡)、賃貸住宅管理業法第9条(廃業等の届出)、管理受託契約の解除・解除権の根拠 <!-- 作問独自性ログ 2026-06-10: 委任者(委託者)の死亡による管理受託契約の終了(民法第653条第1号)を正答軸に独立創作。管理業法の制度と民法の相互関係を問う問題。オを正として設計。 --> 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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