賃貸住宅管理業法87賃貸住宅管理業法(サブリース規制)

賃管士 賃貸住宅管理業法 問87:賃貸住宅管理業法(サブリース規制)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

賃貸住宅管理業法のサブリース規制(第28条〜第36条)が適用されない場面に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 事業用(倉庫・工場)の建物をサブリース業者が借り上げて第三者に転貸する場合、業法のサブリース規制は適用されない。正答
  • 賃貸住宅を友人に無償で使用させる(使用貸借)目的で借り上げた場合でも、業として反復継続する意思があれば特定転貸事業者に該当し業法が適用される。
  • 住宅の転貸を目的として締結する特定賃貸借契約が、社内用の社宅として従業員に転貸する場合であっても、業法第28条〜第36条のサブリース規制が適用される。
  • 個人が自己の所有する住宅を1棟のみ自ら住居として使用する目的でなく、第三者に転貸する場合は、業として行うものでなくても特定転貸事業者に該当する。
  • 賃貸住宅管理業の登録を受けた事業者がサブリース業務(特定転貸事業)を行う場合、登録事業者であるためサブリース規制(第28条〜第36条)は適用されない。
正答:事業用(倉庫・工場)の建物をサブリース業者が借り上げて第三者に転貸する場合、業法のサブリース規制は適用されない。

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正答はアです。

業法の「賃貸住宅」とは「人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分」であり、住居目的の建物に限られます(業法第2条第1項)。倉庫・工場等の事業用建物はこの定義に含まれないため、その転貸事業にはサブリース規制は適用されません。アが正しい記述です。

イは誤りです。「賃貸する」ことが特定賃貸借契約の要件であり、無償の使用貸借(賃貸ではない)では特定転貸事業者には該当しません。

ウについて、社宅として従業員に転貸する場合でも、転貸先が「人の居住の用」に供するものであれば業法の対象となりえます。一概に除外されるわけではありません。

エは誤りです。「業として」反復継続する意思が必要であり、一時的な個人の転貸は原則として特定転貸事業者に当たりません。

オは誤りです。登録事業者であっても、特定転貸事業(サブリース)を兼業する場合は第28条〜第36条が別途適用されます。

標準試験対策の基準レベル

サブリース規制の適用対象の限定(業法第2条の定義):

| 要件 | 内容 | 適用除外となる例 |

|---|---|---|

| 「賃貸住宅」 | 居住目的の家屋・家屋の部分 | 事業用建物(倉庫・工場・店舗・オフィス等)への転貸 |

| 「事業として」 | 反復継続・業として | 個人の一時的な転貸(業としてでない場合) |

| 「賃貸する」 | 有償の賃貸借 | 無償の使用貸借(賃貸ではない) |

各選択肢の解説:

  • ア(正): 業法第2条第1項「賃貸住宅」の定義が「人の居住の用に供する家屋」に限定されているため、倉庫・工場等の事業用建物をサブリースする場合は適用除外となります。正答です。
  • イ(誤): 使用貸借(無償での使用貸与)は「賃貸する」行為に該当しないため、反復継続性があっても特定転貸事業者には当たりません。特定賃貸借契約は「賃貸借」を前提としています。
  • ウ(誤): 社宅として従業員に転貸する場合、転貸先(従業員)が「居住の用」に供するものであれば「賃貸住宅」の要件を満たす場合があります。業法の適用が当然に除外されるとする根拠はなく、国交省の解釈でも一律除外とはされていません。
  • エ(誤): 特定転貸事業者は「事業として」転貸する者です。個人が事業としてでなく一時的に転貸する場合(例:海外赴任中に自宅を一時転貸)は、業としての反復継続性がなければ特定転貸事業者には該当しません。
  • オ(誤): 賃貸住宅管理業の登録(登録制度・第3条)とサブリース規制(第28条〜)は別個の規制体系です。登録事業者がサブリース事業も兼営する場合は、両方の規制が独立して適用されます。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【「賃貸住宅」の定義の詳細・事業用・社宅・民泊の取扱い・「事業として」の解釈・国交省解釈運用の考え方・業規制体系全体の整理】

「賃貸住宅」の定義の詳細(業法第2条第1項):

業法第2条第1項の「賃貸住宅」の定義:

「人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分(以下「住宅」という。)であって賃貸の用に供するものをいう。」

3つの要素の分析:

1. 「人の居住の用に供する」: 居住目的の利用が必要。事業用途(店舗・事務所・倉庫・工場等)は含まない。居住と事業用途の混合建物(居宅兼事務所等)は居住部分についてのみ対象。

2. 「家屋又は家屋の部分」: 区分所有(マンションの一室)も含む。

3. 「賃貸の用に供するもの」: 有償の賃貸借であること。使用貸借は除外。

社宅・民泊・シェアハウスへの適用(国交省解釈):

| 類型 | 業法の適用 | 解釈の根拠 |

|---|---|---|

| 社宅(従業員への転貸) | 適用される場合あり | 従業員も「人の居住」をするため居住目的の要件を満たす可能性 |

| 民泊(住宅宿泊事業法に基づく) | 原則対象外 | 宿泊提供は「賃貸」ではなく宿泊サービス。ただし一定の形態では境界が曖昧 |

| シェアハウス | 適用される | 居住目的の転貸の典型例 |

| 事業用オフィス転貸 | 対象外 | 居住目的でない |

| 定期借家(住居)の転貸 | 適用される | 定期借家でも居住目的の賃貸 |

社宅の取扱いについて国交省の解釈運用では、「法人が自社従業員に居住させる目的で借り上げる場合は、法人が転貸人(特定転貸事業者)となりうる」と解されており、社宅借上げ会社と個人オーナーの間の契約については業法の適用が問題となるケースがあります。

「事業として」の解釈基準:

特定転貸事業者の「事業として」の基準は明文化されていませんが、国交省の解釈では以下の要素を総合的に判断します:

  • 反復継続性(複数の物件・複数回の転貸実績)
  • 利益目的(賃料収入の獲得意図)
  • 規模・専業性(専業または主要な事業として行っている)
  • 組織性(法人・事業体として行っている)

一方で「個人が自己の所有する1棟の物件を一時的に管理委託しつつ転貸する場合」等は、反復継続性・利益目的のいずれかを欠く場合として「事業として」に該当しない可能性があります。

業規制体系の全体整理(登録制vs行為規制):

業法のサブリース規制と管理業登録は独立した2本柱:

| 規制体系 | 対象者 | 規制方法 | 根拠条文 |

|---|---|---|---|

| 賃貸住宅管理業登録 | 200戸以上の管理業者 | 登録制・業務管理者・重説・分別管理等 | 第3条〜第27条 |

| サブリース規制 | 全ての特定転貸事業者 | 行為規制(登録不要) | 第28条〜第36条 |

この二本柱設計により、「200戸未満の小規模なサブリース業者」でも第28条〜第36条のサブリース規制は適用され、誇大広告禁止・不当勧誘禁止・重説義務が課されます。小規模事業者だからといってサブリース規制を逃れることはできません。

逆に、「大規模な管理業者(200戸以上・登録済み)がサブリースも兼業」する場合は、管理業登録の義務(第3条)と特定転貸事業者としての規制(第28条〜)の両方が課されます。

この並列適用の正確な理解が、賃管士試験の業法分野における最重要論点の一つです。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 業法第2条第1項・第6項・第7項、国交省「解釈・運用の考え方」e-Gov・国交省サイト突合済。「賃貸住宅」の定義(居住目的・事業用除外)・使用貸借除外・「事業として」の解釈・管理業登録とサブリース規制の並列適用確認。基準日2026-04-01以内。正答ア維持。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第2条第1項・第6項・第7項、解釈・運用の考え方 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 法令検索 / 国土交通省「解釈・運用の考え方」 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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