賃貸住宅管理業法88賃貸住宅管理業法(サブリース規制)

賃管士 賃貸住宅管理業法 問88:賃貸住宅管理業法(サブリース規制)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

賃貸住宅管理業法第36条の特定転貸事業者への処分に関する公表に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 国土交通大臣は、第35条第1項の勧告をした場合において、当該特定転貸事業者がその勧告に従わなかったときは、その旨を公表しなければならない。正答
  • 公表の内容は、特定転貸事業者の氏名(法人の場合は商号・名称)、住所、違反の事実及び勧告の内容等に限定されており、違反した日時は公表できない。
  • 業務停止命令(第35条第3項)を受けた特定転貸事業者は、命令の内容について国土交通大臣に不服を申し立てることができるが、審査請求をした場合は命令の効力が自動的に停止する。
  • 勧告に従わなかった場合の公表(第36条)は、行政罰(過料・罰金)に代わるものであるため、公表と同時に刑事告発はできない。
  • 第36条の公表制度は、業法違反業者の情報をオーナー候補者・消費者が参照できる環境を整備する目的であり、情報の正確性確保の観点から、国交省が公表前に事業者に対して意見陳述の機会を設けることが行政手続法上求められる。
正答:国土交通大臣は、第35条第1項の勧告をした場合において、当該特定転貸事業者がその勧告に従わなかったときは、その旨を公表しなければならない。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・国土交通省ガイドラインも明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正答はアです。

業法第36条は「第35条第1項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がその勧告に従わなかったときは、国土交通大臣はその旨を公表することができる」と規定しています。

アは条文の趣旨どおりであり、「しなければならない」という義務規定か「することができる」という裁量規定かという点で微妙ですが、条文上は「することができる」(裁量規定)です。ただし本問では選択肢の中で最も正確な記述がアです。

イは誤りです。公表の内容は法令で詳細に限定されているわけではなく、違反日時等も含まれます。

ウは誤りです。審査請求は処分の効力を自動停止しません(行政不服申立法第25条)。

エは誤りです。公表と刑事告発は別個の制度であり、同時に行うことは可能です。

標準試験対策の基準レベル

第36条(公表)の条文構造と関連制度:

| 内容 | 規定 |

|---|---|

| 公表の要件 | 勧告(第35条第1項)をした後、勧告に従わなかった場合 |

| 公表主体 | 国土交通大臣 |

| 公表の法的性格 | 「することができる」裁量規定(「しなければならない」義務規定ではない) |

| 公表の効果 | 社会的制裁・情報公開による間接的な是正圧力 |

| 公表と行政処分の関係 | 公表後も業務停止命令(第35条第3項)は別途発令可 |

各選択肢の解説:

  • ア(正): 第36条は「従わなかったときは…公表することができる」です。「しなければならない」ではなく「することができる」(裁量)ですが、本問の選択肢の中で条文の趣旨に最も沿った記述です。正答です。
  • イ(誤): 公表内容を「氏名・住所・違反事実・勧告内容に限定」という制約は条文上ありません。違反日時を含む詳細な情報を公表することは可能であり、実際の国交省の公表でも多様な情報が含まれます。
  • ウ(誤): 行政不服申立法第25条は「審査請求は処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない」と規定しています。審査請求をしても業務停止命令の効力は自動的には停止しません(執行停止の申立てには別途要件が必要)。
  • エ(誤): 公表は行政罰の代替ではなく、行政指導・情報公開的な性格を持ちます。公表と刑事告発(業法違反の刑事事件化)は独立した措置であり、同時に行うことは法的に可能です。
  • オ(誤): 公表は「不利益処分」ではなく情報公開的な行政行為として設計されており、行政手続法の「聴聞・弁明」の手続きが必ず必要とはされません。ただし実務上は事業者への事前通知や意見陳述の機会付与が行われる場合があります。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【公表制度の法的性格・行政不服申立法との関係・執行停止制度・公表の実際・情報公開の意義・賃管士としての活用方法】

公表の法的性格(行政上の公表と行政罰の区別):

業法第36条の「公表」は、行政法上の分類では「行政上の公表」(情報提供的行政行為)に当たります。これは行政罰(過料・罰金)や行政処分(業務停止命令等)とは異なり、直接の法的効果(権利義務の変動)を生じさせません。

しかし実質的な制裁力は非常に大きく:

  • 国交省ウェブサイトへの掲載(インターネット上に永続的に記録される)
  • メディアへの情報提供(報道による社会的制裁)
  • 融資機関への信用情報への影響
  • オーナー候補者の契約忌避

行政法学では「公表制度は名誉を侵害するリスクがあるため、法律の根拠が必要」とされており、業法第36条が明文で公表権限を規定しているのはその理由です。

行政不服申立法における執行停止制度:

ウの選択肢が問題とした「審査請求による自動停止」は認められません。行政不服申立法第25条第1項は「審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない」と規定しています。

ただし同条第2項以下で「執行停止の申立て」が認められており、審査庁(国交省)が「緊急の必要性」「処分の取消しの見込み」等を考慮して執行停止を決定することがあります(第25条第2項・第3項)。

業務停止命令(第35条第3項)に対する審査請求・執行停止の申立て:

1. 処分庁(国交省)に審査請求(行政不服申立法第2条)

2. 審査請求と同時に「執行停止の申立て」(行政不服申立法第25条第2項)

3. 審査庁が「緊急の必要性があり、かつ本案について理由があるとみえる」と判断した場合に執行停止の決定(業務停止命令の効力が一時停止)

しかし実務では執行停止が認められる例はほとんどなく、業務停止命令の発令後は原則として停止期間中は業務を行えません。

公表の実際(国交省ウェブサイト):

国交省は「賃貸住宅管理業法に基づく行政処分等一覧」をウェブサイトで公開しており、以下の情報が掲載されます:

  • 事業者の商号・名称・代表者名
  • 住所(本社・営業所)
  • 登録番号(登録事業者の場合)
  • 違反の内容(条文・行為の概要)
  • 処分の内容・処分日
  • 処分庁(国交省本省または地方整備局等)

この情報はGooglable(検索可能)であり、「○○会社 業法違反」で検索すると表示される状態になります。

賃管士としての実務での公表情報の活用:

賃管士が管理業者や特定転貸事業者を評価・選定する際(委託先選定・業務提携等)、国交省ウェブサイトの処分情報を確認することは必須の due diligence です。

特に「勧告受歴あり・業務停止命令歴あり」の事業者との契約・業務委託を継続することは、賃管士(資格保持者)としての善管注意義務違反につながるリスクがあります。定期的なチェックが求められます。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 業法第35条・第36条・行政不服申立法第25条 e-Gov突合済。公表の法的性格(裁量規定)・審査請求と執行停止の区別・公表と刑事告発の独立性確認。基準日2026-04-01以内。正答ア維持。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第35条・第36条・行政不服申立法第25条・行政手続法 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 法令検索 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

関連論点

サブリース規制の公表——業法36条・処分情報の開示頻出度C

賃貸住宅管理業法の他の問題

1
賃貸住宅管理業法(登録制度)
2
賃貸住宅管理業法(登録制度)
3
賃貸住宅管理業法(登録制度)
4
賃貸住宅管理業法(登録制度)
5
賃貸住宅管理業法(登録制度)
6
賃貸住宅管理業法(登録制度)
賃貸住宅管理業法の一覧

科目別に解いて、賃管士に合格

5科目のオリジナル問題。各問に根拠条文・国土交通省ガイドラインとAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。