問題
特定転貸事業者の業務及び財産の状況を記載した書類の備置き・閲覧(業法第32条)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウです。
第32条は、特定転貸事業者が業務及び財産の状況を記載した書類を、特定賃貸借契約に関する業務を行う営業所又は事務所に備え置き、相手方(オーナー)又は相手方となろうとする者の求めに応じて閲覧させる義務を定めています。ウはこの内容どおりです。
アは誤りで、書類は営業所又は事務所に備え置く義務があります(施行規則第48条は、事業年度ごとに経過後3月以内に作成し、遅滞なく備え置くとしています)。イも誤りで、閲覧対象者には契約を締結しようとする者も含まれます。エも誤りで、違反の罰則(第44条第11号)は30万円以下の罰金のみで拘禁刑はありません。オも誤りで、虚偽記載のある書類を備え置くこと自体が既に違反行為です。
第32条(書類の備置き・閲覧)の要件:
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 主体 | 特定転貸事業者 |
| 備置き場所 | 特定賃貸借契約に関する業務を行う営業所又は事務所(全営業所ではない) |
| 書類の内容 | 業務状況調書・貸借対照表・損益計算書又はこれらに代わる書面(施行規則第48条第1項) |
| 作成・備置きの期間 | 事業年度経過後3月以内に作成し遅滞なく備え置く。備え置いた日から3年を経過する日まで(同条第3項・第4項) |
| 閲覧させる相手 | 特定賃貸借契約の相手方又は相手方となろうとする者(既契約者に限らない) |
| 罰則 | 第44条第11号:30万円以下の罰金(拘禁刑なし) |
| 違反行為 | ①書類を備え置かない、②求めに応じて閲覧させない、③虚偽記載のある書類を備え置く、④虚偽記載のある書類を閲覧させる |
各選択肢の整理:
- ア(誤): 求めがあってから作るのではなく、あらかじめ備え置く義務です。
- イ(誤): 相手方となろうとする者も含まれます。
- ウ(正): 条文どおりです。
- エ(誤): 罰則は罰金のみです。
- オ(誤): 虚偽記載書類の備置き自体が違反行為の一類型です。
【32条の趣旨・備置き対象の限定・閲覧請求権者の範囲・44条11号の違反類型】
第32条の趣旨——情報の非対称性の是正:
サブリース契約の相手方(オーナー)は、特定転貸事業者の財務状況・業務状況について、契約締結前に十分な情報を持たないことが多く、この情報の非対称性がトラブルの一因となります。第32条は、特定転貸事業者に業務・財産状況を記載した書類の備置きと閲覧対応を義務付けることで、オーナー及びオーナーになろうとする者が事業者の実態を確認できる機会を制度的に保障しています。
備置きの場所と書類の中身(施行規則第48条):
条文は備置きの場所を「特定賃貸借契約に関する業務を行う営業所又は事務所」と定めています。書類の中身と期間は施行規則第48条が定めます。
1. 書類: 別記様式第13号による業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面(第1項)
2. 電子データ: ファイル等に記録し、必要に応じ紙面に明確に表示できるときは、その記録で代えることができる(第2項)
3. 作成時期: 事業年度ごとに、当該事業年度経過後3月以内に作成し、遅滞なく備え置く(第3項)
4. 備置き期間: 備え置かれた日から起算して3年を経過する日まで備え置き、営業時間中、相手方等の求めに応じて閲覧させる(第4項)
「求めがあったら作ればよい」のではなく、決まった時期に作成して備え置いておく義務です。
閲覧請求権者の範囲——「相手方となろうとする者」を含む意義:
条文は閲覧請求権者を「特定賃貸借契約の相手方又は相手方となろうとする者」と定め、既に契約している者だけでなく、これから契約を検討している者も含みます。これにより、契約締結前の段階で事業者の業務・財産状況を確認したうえで契約の可否を判断できる仕組みになっています。この点は、契約締結前の重要事項説明(第30条)が「相手方となろうとする者」を対象とすることと平仄が合っています。
第44条第11号の違反類型(4パターン):
第44条第11号は、第32条違反として4つのパターンを列挙します。
1. 書類を備え置かず
2. 求めに応じて閲覧させず
3. 虚偽の記載のある書類を備え置き
4. 虚偽の記載のある書類を閲覧させた
このうち3は「備え置くこと」自体が違反類型として独立して規定されており、閲覧の求めがあったかどうかを問いません。虚偽の書類をそもそも備え置いている状態自体が禁止されている点に注意が必要です。罰則は30万円以下の罰金で、拘禁刑の定めはありません(第43条・第42条が定める重い罰則とは水準が異なります)。
確認日: 2026-09-30。出典: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第32条・第44条第11号、同法施行規則第48条(e-Gov 法令API v2)。
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第32条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第32条・第44条第11号、同法施行規則第48条 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索(法令API v2・法令ID 502AC0000000060/502M60000800083) 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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