問題
建物の構造と防耐火に関する建築基準法2条の定義について、次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はオです。
建築基準法2条7号は「耐火構造」を、耐火性能に関して政令で定める技術的基準に適合する鉄筋コンクリート造、れんが造その他の構造で、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は大臣の認定を受けたもの、と定めています。オはこの定義どおりです。
アは誤りで、防火構造は外壁又は軒裏の構造です(8号)。イは誤りで、最下階の床や屋外階段は主要構造部から除かれます(5号)。ウは誤りで、これは耐火性能の説明です。準耐火性能は延焼を「抑制する」性能です(7号の2)。エは誤りで、定義は材料を限っていません。
建築基準法2条の防耐火に関する定義:
| 号 | 用語 | 要点 |
|---|---|---|
| 5号 | 主要構造部 | 壁・柱・床・はり・屋根・階段。構造上重要でない間仕切壁・間柱・最下階の床・小ばり・ひさし・屋外階段などは除く |
| 7号 | 耐火構造 | 通常の火災が終了するまで倒壊・延焼を防止する性能(耐火性能)の技術的基準に適合 |
| 7号の2 | 準耐火構造 | 通常の火災による延焼を抑制する性能(準耐火性能)の技術的基準に適合 |
| 8号 | 防火構造 | 外壁又は軒裏の構造。周囲の通常の火災による延焼を抑制する性能(防火性能) |
| 9号の2 | 耐火建築物 | 特定主要構造部が耐火構造であること等+延焼のおそれのある開口部に防火設備 |
各選択肢:
- ア(誤): 8号は「建築物の外壁又は軒裏の構造」と定めている。
- イ(誤): 5号は最下階の床・屋外階段などを主要構造部から除いている。
- ウ(誤): 「火災が終了するまでの間…倒壊及び延焼を防止する」は7号の耐火性能。7号の2の準耐火性能は「通常の火災による延焼を抑制する」性能。
- エ(誤): 7号は「鉄筋コンクリート造、れんが造その他の構造」とし、材料で限っていない。技術的基準に適合し、大臣が定めた構造方法を用いるか大臣の認定を受ければ耐火構造に当たる。
- オ(正): 7号の定義どおり。
【防耐火の用語の段階・性能で定める仕組み・耐火建築物の要件・賃貸管理での読み方】
1. 性能の違いで3段階に分かれる
建築基準法2条は、火災に対する建物の部分の性能を段階的に定めています。
- 耐火性能(7号): 通常の火災が終了するまでの間、その火災による建築物の倒壊及び延焼を防止する性能
- 準耐火性能(7号の2): 通常の火災による延焼を抑制する性能
- 防火性能(8号): 建築物の周囲で発生する通常の火災による延焼を抑制するために、外壁又は軒裏に必要とされる性能
耐火は「火災が終わるまで倒れず燃え広がらない」、準耐火は「延焼を抑える」、防火は「外からのもらい火を外壁・軒裏で抑える」という違いです。ウは準耐火性能に耐火性能の中身を当てはめているので誤り、アは防火構造の対象(外壁又は軒裏)を取り違えているので誤りです。
2. 材料ではなく性能で定める仕組み
耐火構造・準耐火構造・防火構造のいずれも、「政令で定める技術的基準に適合する」ことと、「国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたもの」であることの2つで定義されています。7号が挙げる「鉄筋コンクリート造、れんが造」は例示で、「その他の構造」も含みます。木造だから耐火構造にできない、という定めは法律にはありません(エが誤り)。逆に、鉄骨のように燃えない材料を使っていても、それだけで耐火構造に当たるわけではなく、技術的基準と構造方法・認定の要件を満たす必要があります。
3. 主要構造部の範囲(5号)
主要構造部は壁、柱、床、はり、屋根又は階段ですが、構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段などは除かれます(イが誤り)。防耐火の規定は、この主要構造部を単位にかかります。
4. 耐火建築物の要件(9号の2)
耐火建築物は、①主要構造部のうち政令で定める部分以外の部分(特定主要構造部)が耐火構造であるか、火災が終了するまで火熱に耐える性能について政令で定める技術的基準に適合すること、②外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸その他の政令で定める防火設備を有すること、の両方を満たす建築物です。構造だけでなく開口部の防火設備も要件になっている点が要注意です。
5. 賃貸管理での読み方
重要事項説明書や建築確認の書類に出てくる「耐火建築物」「準耐火建築物」「防火構造」は、この定義に沿った言葉です。建蔽率の緩和(53条3項)や防火地域・準防火地域の制限はこれらの区分を前提にしているため、用語の違いを正確に押さえておくと、物件の法的な位置づけを読み違えずに済みます。
- 建築基準法第2条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 建築基準法2条5号・7号・7号の2・8号・9号の2(e-Gov 法令API v2・law_id 325AC0000000201・2026-09-30取得の現行全文で確認) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201#Mp-At_2 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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