賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 建築・設備 問15|都市ガスとLPガスの比較——比重・漏れた時の挙動

問題

賃管士 | 建築・設備 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

都市ガスとLPガス(液化石油ガス)の性質に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はアです。

都市ガス(主成分:メタン)は空気より軽いため、漏れた場合は天井付近に滞留します。LPガス(プロパン・ブタン)は空気より重いため、床付近に溜まります。アが正しい記述です。

イは誤りで、LPガスは都市ガスより発熱量が高い(LPガスの方が同量で多くの熱量を発生)。ウは誤りで、重い・軽いの性質に基づいて都市ガスのガス警報器は天井付近、LPガスは床近くに設置します(ウは逆)。エは誤りで、都市ガスは都市部に多く、LPガスは地方・山間部に多い傾向があります。オは誤りで、都市ガス・LPガスの主成分は炭化水素(メタン・プロパン等)であり、COは主成分ではありません。

都市ガスとLPガスの比較:

項目都市ガス(天然ガス)LPガス(プロパン等)
主成分メタン(CH4)プロパン(C3H8)・ブタン(C4H10)
空気との比重軽い(空気=1に対して約0.65)重い(空気の約1.5〜2倍)
漏れた場合天井付近に滞留床付近に滞留
発熱量(MJ/m3)低い(約42〜45 MJ/m3)高い(約100 MJ/m3)
供給方法ガス管(パイプライン)ボンベ・バルク
普及エリア都市部・ガス管整備済み地域全国(特に郊外・山間部)

ガス警報器の正しい設置位置(ウが誤りの理由):

ガスの種類比重警報器の設置位置
都市ガス軽い→上に溜まる天井近く(天井から30cm以内)
LPガス重い→下に溜まる床近く(床から30cm以内)

ウは「都市ガスは床近く・LPガスは天井付近」と逆に記述しているため誤りです。

各選択肢:

  • ア(正): メタン=空気より軽い→天井・プロパン=空気より重い→床を正確に記述。
  • イ(誤): LPガスの発熱量は都市ガスより高い(体積当たり)。
  • ウ(誤): 警報器の設置位置が逆(都市ガス=天井付近・LPガス=床近く)。
  • エ(誤): 都市ガスは都市部の普及率が高く、LPガスは郊外・地方に多い(逆)。
  • オ(誤): 都市ガス・LPガスの主成分は炭化水素(CO主成分ではない)。不完全燃焼でCOが発生するが、主成分ではない。

【ガスの物性比較・爆発限界・不完全燃焼とCO中毒・LPガスの安全管理・都市ガスへの切替えの実務】

1. ガスの爆発限界(爆発可能な濃度範囲)

ガス爆発下限界爆発上限界
都市ガス(メタン)5%15%
プロパン2.2%9.5%
ブタン1.8%8.4%

LPガスは爆発下限界が低く(2%程度)、少量の漏れでも爆発リスクが生じやすい一方、都市ガスは5%以上漏れないと爆発しません。LPガスの方が漏れた際のリスクが高いともいえます。

2. LPガスの床付近滞留と対策

LPガス(プロパン・ブタン)は空気の約1.5〜2倍の重さがあり、漏れると床付近(排水溝・地下ピット・扉の下の隙間等)に滞留します:

  • 床付近の換気が重要(窓を開けて扇風機で外に追い出す方向に換気)
  • 点火スイッチを入れない(スパークで爆発の危険)
  • 排水溝や低い場所に溜まったガスが着火すると爆発の危険

警報器の設置位置(床から30cm以内)はこの性質から決まります。

3. 不完全燃焼とCO中毒

都市ガス・LPガスは通常「完全燃焼」すると二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を生成します。酸素不足の環境(換気不足・密閉空間)では「不完全燃焼」が起き、一酸化炭素(CO)が発生します。

COは無色・無臭で感知しにくく、血液のヘモグロビンと結合して組織に酸素を運べなくする「CO中毒(一酸化炭素中毒)」を引き起こします。

オが誤りの理由:都市ガス・LPガスの主成分は炭化水素(可燃性ガス)であり、COではありません。不完全燃焼の生成物としてCOが発生することはありますが、ガスそのものがCOではありません。

4. LPガスの安全管理(液化石油ガス法)

LPガス(液化石油ガス・プロパンガス)は「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(LP法)」で規制されています:

  • 液化石油ガス設備士:ガス配管・器具接続工事を行う資格者
  • ボンベ管理:消費者宅でのボンベ設置・交換・管理は販売事業者の義務
  • 定期供給点検:販売事業者が定期的に安全点検を実施する義務

5. 賃貸管理での注意点

賃貸物件でのLPガス管理:

  • ボンベ設置場所の確保(換気・直射日光対策・雨よけ)
  • 入居者へのガス漏れ時の対応説明(窓開け・点火しない・LPガス販売店への連絡)
  • 機器の不完全燃焼リスク(古い給湯器・風呂釜の換気確認)
  • LPガスから都市ガスへの切替えの場合:ガス器具(コンロ・給湯器)はガスの種類に合ったものでなければ使えないため、交換または部品交換等による対応が必要

6. 都市ガスの普及エリアとLPガスの関係

都市ガスは主要都市とその周辺部でパイプライン整備が完了していますが、山間部・離島・地方の一部では整備されていません。これらのエリアではLPガスが広く普及しています。「大都市ではLPガスの方が普及率が高い」とするエは誤りです(都市部では都市ガスが多く、郊外・地方でLPガスが多い)。

この問題の根拠根拠: ガス事業法・高圧ガス保安法・液化石油ガス法 確認日: 2026-06-10 出典: 経済産業省 https://www.meti.go.jp/
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: ガス事業法・高圧ガス保安法・液化石油ガス法 確認日: 2026-06-10 出典: 経済産業省 https://www.meti.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

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