建築・設備15ガス設備

賃管士 建築・設備 問15:ガス設備

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

都市ガスとLPガス(液化石油ガス)の性質に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 都市ガスの主成分はメタン(CH4)であり、空気より軽いため、漏れた場合は天井付近に滞留する。一方、LPガスはプロパン・ブタンが主成分で空気より重く、漏れた場合は床付近に滞留する。正答
  • LPガスは都市ガスに比べて発熱量が低く、同量のガスを消費した場合に発生する熱量が少ない。
  • 都市ガスのガス警報器は、床近くの低い位置に設置するのが正しく、LPガスのガス警報器は天井付近に設置する。
  • 都市ガスはガス管(パイプライン)で供給されるのに対し、LPガスはボンベ(容器)に充填して供給されるため、LPガスの方が大都市では普及率が高い。
  • 都市ガスとLPガスは、どちらも一酸化炭素(CO)を主成分としており、吸い込むと一酸化炭素中毒を引き起こす。
正答:都市ガスの主成分はメタン(CH4)であり、空気より軽いため、漏れた場合は天井付近に滞留する。一方、LPガスはプロパン・ブタンが主成分で空気より重く、漏れた場合は床付近に滞留する。

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正答はアです。

都市ガス(主成分:メタン)は空気より軽いため、漏れた場合は天井付近に滞留します。LPガス(プロパン・ブタン)は空気より重いため、床付近に溜まります。アが正しい記述です。

イは誤りで、LPガスは都市ガスより発熱量が高い(LPガスの方が同量で多くの熱量を発生)。ウは誤りで、重い・軽いの性質に基づいて都市ガスのガス警報器は天井付近、LPガスは床近くに設置します(ウは逆)。エは誤りで、都市ガスは都市部に多く、LPガスは地方・山間部に多い傾向があります。オは誤りで、都市ガス・LPガスの主成分は炭化水素(メタン・プロパン等)であり、COは主成分ではありません。

標準試験対策の基準レベル

都市ガスとLPガスの比較:

| 項目 | 都市ガス(天然ガス) | LPガス(プロパン等) |

|---|---|---|

| 主成分 | メタン(CH4) | プロパン(C3H8)・ブタン(C4H10) |

| 空気との比重 | 軽い(空気=1に対して約0.65) | 重い(空気の約1.5〜2倍) |

| 漏れた場合 | 天井付近に滞留 | 床付近に滞留 |

| 発熱量(MJ/m3) | 低い(約42〜45 MJ/m3) | 高い(約100 MJ/m3) |

| 供給方法 | ガス管(パイプライン) | ボンベ・バルク |

| 普及エリア | 都市部・ガス管整備済み地域 | 全国(特に郊外・山間部) |

ガス警報器の正しい設置位置(ウが誤りの理由):

| ガスの種類 | 比重 | 警報器の設置位置 |

|---|---|---|

| 都市ガス | 軽い→上に溜まる | 天井近く(天井から30cm以内) |

| LPガス | 重い→下に溜まる | 床近く(床から30cm以内) |

ウは「都市ガスは床近く・LPガスは天井付近」と逆に記述しているため誤りです。

各選択肢:

  • ア(正): メタン=空気より軽い→天井・プロパン=空気より重い→床を正確に記述。
  • イ(誤): LPガスの発熱量は都市ガスより高い(体積当たり)。
  • ウ(誤): 警報器の設置位置が逆(都市ガス=天井付近・LPガス=床近く)。
  • エ(誤): 都市ガスは都市部の普及率が高く、LPガスは郊外・地方に多い(逆)。
  • オ(誤): 都市ガス・LPガスの主成分は炭化水素(CO主成分ではない)。不完全燃焼でCOが発生するが、主成分ではない。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【ガスの物性比較・爆発限界・不完全燃焼とCO中毒・LPガスの安全管理・都市ガスへの切替えの実務】

1. ガスの爆発限界(爆発可能な濃度範囲)

| ガス | 爆発下限界 | 爆発上限界 |

|---|---|---|

| 都市ガス(メタン) | 5% | 15% |

| プロパン | 2.2% | 9.5% |

| ブタン | 1.8% | 8.4% |

LPガスは爆発下限界が低く(2%程度)、少量の漏れでも爆発リスクが生じやすい一方、都市ガスは5%以上漏れないと爆発しません。LPガスの方が漏れた際のリスクが高いともいえます。

2. LPガスの床付近滞留と対策

LPガス(プロパン・ブタン)は空気の約1.5〜2倍の重さがあり、漏れると床付近(排水溝・地下ピット・扉の下の隙間等)に滞留します:

  • 床付近の換気が重要(窓を開けて扇風機で外に追い出す方向に換気)
  • 点火スイッチを入れない(スパークで爆発の危険)
  • 排水溝や低い場所に溜まったガスが着火すると爆発の危険

警報器の設置位置(床から30cm以内)はこの性質から決まります。

3. 不完全燃焼とCO中毒

都市ガス・LPガスは通常「完全燃焼」すると二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を生成します。酸素不足の環境(換気不足・密閉空間)では「不完全燃焼」が起き、一酸化炭素(CO)が発生します。

COは無色・無臭で感知しにくく、血液のヘモグロビンと結合して組織に酸素を運べなくする「CO中毒(一酸化炭素中毒)」を引き起こします。

オが誤りの理由:都市ガス・LPガスの主成分は炭化水素(可燃性ガス)であり、COではありません。不完全燃焼の生成物としてCOが発生することはありますが、ガスそのものがCOではありません。

4. LPガスの安全管理(液化石油ガス法)

LPガス(液化石油ガス・プロパンガス)は「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(LP法)」で規制されています:

  • LPガス設備士:ガス配管・器具接続工事を行う資格者
  • ボンベ管理:消費者宅でのボンベ設置・交換・管理は販売事業者の義務
  • 定期供給点検:販売事業者が定期的に安全点検を実施する義務

5. 賃貸管理での注意点

賃貸物件でのLPガス管理:

  • ボンベ設置場所の確保(換気・直射日光対策・雨よけ)
  • 入居者へのガス漏れ時の対応説明(窓開け・点火しない・LPガス販売店への連絡)
  • 機器の不完全燃焼リスク(古い給湯器・風呂釜の換気確認)
  • LPガスから都市ガスへの切替えの場合:ガス器具(コンロ・給湯器)も全交換が必要(ガスの種類が違うと器具の設定が異なるため)

6. 都市ガスの普及エリアとLPガスの関係

都市ガスは主要都市とその周辺部でパイプライン整備が完了していますが、山間部・離島・地方の一部では整備されていません。これらのエリアではLPガスが広く普及しています。日本全体でのLPガス世帯数は約2,800万世帯(約52%)に達し、都市ガス世帯より多いとも言われます。「大都市ではLPガスの方が普及率が高い」とするエは誤りです(都市部では都市ガスが多く、郊外・地方でLPガスが多い)。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 都市ガス(メタン・空気より軽い・天井滞留)・LPガス(プロパン・ブタン・空気より重い・床滞留)・ガス警報器設置位置(都市ガス=天井付近・LPガス=床近く)確認済。COは主成分でなく不完全燃焼の生成物。正答ア維持。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: ガス事業法・高圧ガス保安法・液化石油ガス法 確認日: 2026-06-10 出典: 経済産業省 https://www.meti.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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