賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 建築・設備 問17|バリアフリー法——特別特定建築物の適合義務と特定建築物の努力義務の違い

問題

賃管士 | 建築・設備 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)における「特定建築物」「特別特定建築物」への基準適合義務・努力義務について、次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

正答はイです。

バリアフリー法14条1項は、建築主等が特別特定建築物の政令で定める規模以上の建築をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならないと定めています。政令(同法施行令9条)で定める規模は床面積の合計2,000平方メートル(公衆便所は50平方メートル)です。イが正しい記述です。

アは誤りで、2条18号は特定建築物の例として「共同住宅」を明記しています。ウは誤りで、特定建築物(特別特定建築物を除く)は16条1項により努力義務です。エは誤りで、適合義務は政令で定める規模以上の場合に限られます。オは誤りで、14条3項により地方公共団体は条例で追加・規模の引下げ等が可能です。

バリアフリー法の建築物規制の構造:

区分定義(2条)義務の内容根拠条文
特定建築物学校・病院・劇場・百貨店・事務所・共同住宅・老人ホーム等、多数の者が利用する政令で定める建築物努力義務16条1項
特別特定建築物特定建築物のうち、不特定多数が利用し又は主として高齢者・障害者等が利用するもの等(施行令5条。共同住宅は挙げられていない)政令で定める規模以上は適合義務14条1項

各選択肢:

  • ア(誤): 2条18号は特定建築物の例として「共同住宅」を明記している。
  • イ(正): 14条1項・施行令9条(規模2,000㎡・公衆便所50㎡)のとおり。
  • ウ(誤): 特定建築物(特別特定建築物を除く)は16条1項により努力義務。
  • エ(誤): 適合義務は「政令で定める規模以上」の建築に限られる。
  • オ(誤): 14条3項により地方公共団体は条例で追加・規模の引下げ等が可能。

【特定建築物と特別特定建築物の関係・適合義務と努力義務の使い分け・条例による強化・共同住宅の位置づけ・賃貸管理での実務】

1. 「特定建築物」の定義(2条18号)

バリアフリー法2条18号は「特定建築物」を「学校、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、ホテル、事務所、共同住宅、老人ホームその他の多数の者が利用する政令で定める建築物又はその部分をいい、これらに附属する建築物特定施設を含むものとする」と定めています。共同住宅は条文上明示的に特定建築物の例として列挙されており、「特定建築物に該当しない」という理解は誤りです。

2. 「特別特定建築物」の定義(2条19号)

2条19号は「特別特定建築物」を「不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する特定建築物その他の特定建築物であって、移動等円滑化が特に必要なものとして政令で定めるもの」と定義しています。つまり特別特定建築物は特定建築物の中でも、不特定多数の利用や高齢者・障害者等の利用が想定され、移動等円滑化の必要性が特に高いものに限定されます。

3. 適合義務(14条)と努力義務(16条)の使い分け

  • 14条(特別特定建築物):建築主等は、特別特定建築物の政令で定める規模以上の建築(用途変更を含む)をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(1項)。さらに所有・管理・占有する新築特別特定建築物についても、基準に適合するように維持しなければならない(2項)。
  • 16条(特定建築物・特別特定建築物を除く):建築主等は、特定建築物の建築をしようとするときは、基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない(努力義務)。修繕・模様替の場合も同様(2項)。

共同住宅は特定建築物(施行令4条9号)ですが、特別特定建築物を列挙した施行令5条には挙げられていません。そのため国の基準では、共同住宅の建築は規模にかかわらず16条1項の努力義務にとどまります。ただし、次の5で見るとおり、地方公共団体が条例で共同住宅を特別特定建築物に追加していれば、適合義務の対象になります。

4. 適合義務の対象規模(14条1項・施行令9条)

14条1項の適合義務は「政令で定める規模以上」の建築に限定され、施行令9条はその規模を「床面積(増築・改築・用途変更の場合は当該部分の床面積)の合計2,000平方メートル」(公衆便所は50平方メートル)と定めています。この規模未満の特別特定建築物の建築は、努力義務(14条5項)の対象となります。

5. 地方公共団体による強化(14条3項)

14条3項は、地方公共団体が地域の自然的社会的条件の特殊性により、14条1項・2項の規定のみでは十分に目的を達成できないと認める場合、条例で①特別特定建築物に特定建築物を追加する、②適合義務の対象となる建築の規模を政令で定める規模未満で別に定める、③建築物移動等円滑化基準に必要な事項を付加する、ことができるとしています。

6. 賃貸管理における実務

共同住宅の新築・用途変更を行う際は、所在地の地方公共団体が14条3項の条例で共同住宅を特別特定建築物に追加していないか、追加している場合の規模の基準はいくつかを確認し、適合義務の対象かどうかを判断します。対象外であっても、16条2項により建築物特定施設(出入口・廊下・階段など)の修繕・模様替の際には基準に適合させる措置を講ずるよう努めることとされています。

この問題の根拠根拠: バリアフリー法2条18号・19号・14条1項・3項・16条1項、同法施行令4条・5条・9条(e-Gov 法令API v2・law_id 418AC0000000091・418CO0000000379・2026-09-30取得の現行全文で確認) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000091#Mp-At_14
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: バリアフリー法2条18号・19号・14条1項・3項・16条1項、同法施行令4条・5条・9条(e-Gov 法令API v2・law_id 418AC0000000091・418CO0000000379・2026-09-30取得の現行全文で確認) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000091#Mp-At_14 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • バリアフリー法——特別特定建築物の適合義務と特定建築物の努力義務の違い
  • 頻出度B

関連する問題

ページの先頭へ