問題
浄化槽法に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答(誤っているもの)はオです。
オは「下水道整備地域では浄化槽設置が義務付けられ、公共下水道への接続は認められない」としていますが、これは逆です。公共下水道の供用が開始された区域では、土地の所有者等は遅滞なく、下水を公共下水道に流入させるための排水設備を設置しなければならず(下水道法10条1項)、浄化槽を使い続けることよりも公共下水道に接続することが法的に求められます。
ア・イ・ウ・エは正しい記述です。合併処理浄化槽の概要(ア)、単独処理の新設禁止(イ)、維持管理義務(ウ)、法定検査の義務(エ)はいずれも正しい内容です。
浄化槽の種類と法的規律:
| 種類 | 内容 | 現在の扱い |
|---|---|---|
| 合併処理浄化槽 | し尿+生活雑排水(全排水)を処理 | 現行の設置標準 |
| 単独処理浄化槽 | し尿のみ処理(雑排水は未処理で放流) | 新設禁止(浄化槽法改正以降) |
| 農業集落排水 | 農村部の集合処理(農林水産省管轄) | — |
オが誤りの理由(下水道法との関係):
下水道法10条1項は、公共下水道の供用が開始された場合、排水区域内の土地の所有者・使用者・占有者は「遅滞なく」排水設備を設置しなければならないと定めています。また11条の3は、処理区域内でくみ取便所がある建物の所有者に、下水の処理開始の公示日から3年以内に水洗便所へ改造する義務を課しています。下水道が整備された地域では浄化槽を廃止して公共下水道に接続する義務があり、浄化槽の継続使用が義務付けられているわけではありません。
浄化槽の維持管理義務(浄化槽法):
| 義務 | 根拠 | 内容 |
|---|---|---|
| 保守点検 | 浄化槽法10条 | 資格者による定期点検 |
| 清掃 | 浄化槽法10条 | 年1回以上(市町村の許可業者) |
| 定期検査(11条検査) | 浄化槽法11条 | 都道府県指定検査機関による年1回の水質検査 |
【合併処理浄化槽の普及政策・単独処理からの切替え・維持管理の3義務・下水道との接続関係・賃貸管理業者への影響】
1. 合併処理浄化槽の普及経緯
単独処理浄化槽はし尿のみを処理し、台所・洗濯・風呂等の生活雑排水を未処理のまま河川等に放流していました。これが水質汚濁の原因となっていたため、合併処理浄化槽への転換が推進されました。平成12年の浄化槽法改正(平成13年4月1日施行)で浄化槽の定義から単独処理浄化槽が除かれ、新設が禁止され、既存の単独処理浄化槽の合併処理への切替えが補助金制度とともに進められています。
2. 維持管理の3義務(ウ・エの詳細)
(1) 保守点検(浄化槽法10条):
- 浄化槽保守点検業者(都道府県登録)が実施
- 浄化槽の規模によって頻度が異なる(小型合併処理:年3〜4回)
- 浄化槽の機能維持・消毒・異常の早期発見
(2) 清掃(浄化槽法10条):
- 浄化槽清掃業者(市町村許可)が実施
- 年1回以上(全ばっ気型等は6ヶ月以内に1回)
- 汚泥・スカムの引き抜き・槽内の洗浄
(3) 定期検査(浄化槽法11条:11条検査):
- 都道府県知事が指定した検査機関(指定検査機関)が実施
- 年1回
- 水質・外観・書類確認
- 保守点検・清掃の結果を確認
なお、新設後の最初の検査(7条検査:浄化槽法7条)は使用開始後3〜8ヶ月以内に実施する義務があります。
3. 下水道整備と浄化槽の関係(オが誤りの理由の詳細)
下水道法10条1項:「公共下水道の供用が開始された場合においては、当該公共下水道の排水区域内の土地の所有者、使用者又は占有者は、遅滞なく、…その土地の下水を公共下水道に流入させるために必要な排水管、排水渠その他の排水施設…を設置しなければならない」
関連する期限:
- 排水設備の設置:遅滞なく(10条1項)
- くみ取便所の水洗便所への改造:下水の処理開始の公示日から3年以内(11条の3第1項)
浄化槽から下水道への切替えは、工事費用(接続工事・浄化槽の廃止撤去)が発生しますが、多くの自治体で補助金が用意されています。
4. 賃貸管理業者への影響
- 下水道が整備されていない(集合排水処理なし)の地方物件では浄化槽管理が必要
- 維持管理義務(保守点検・清掃・法定検査)を怠ると環境汚染・法令違反になる
- 浄化槽の維持管理義務を負うのは浄化槽管理者(所有者等)。費用の負担方法は賃貸借契約の定めによる
- 公共下水道の供用が開始された区域では遅滞なく排水設備を設置する義務が生じる(くみ取便所は3年以内に水洗化)→オーナーへの通知と接続工事の手配が必要
5. 汲み取りトイレ(くみ取り式)との違い
- くみ取り式:し尿を処理しない・定期的に業者が汲み取る・浄化槽は不要
- 浄化槽式:し尿・雑排水を微生物で処理・放流
- 下水道:公共処理施設で一元処理
農村部・山間部の賃貸住宅では浄化槽・くみ取り式が残っている場合があり、都市部の入居者には説明・告知が必要です。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 浄化槽法(昭和58年制定)・浄化槽法第11条(定期検査)・下水道法第10条第1項(排水設備の設置)・第11条の3(水洗便所への改造) 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 浄化槽法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=358AC0000000043 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

