建築・設備25給排水設備

賃管士 建築・設備 問25:給排水設備

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

集合住宅の排水管の通気方式に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 通気管は排水管内の気圧を大気圧と等しく保つ目的で設けられ、これによりトラップの封水が破損することを防ぐ。
  • 伸頂通気方式は、排水立て管の頂部を屋上等に開放することで通気を確保する最も基本的な方式である。
  • ループ通気方式は、各階の最上流の器具排水管から通気管を取り出し、それを排水立て管や別の通気立て管に接続する方式で、より確実な通気が確保できる。
  • 特殊継手排水方式(ソベント継手等)は、特殊な形状の継手を使用することで通気立て管を不要とし、排水と通気の機能を一体化した方式である。
  • 通気管の端部は、室内の換気のためにトイレや洗面所の換気扇に接続することが推奨される。正答
正答:通気管の端部は、室内の換気のためにトイレや洗面所の換気扇に接続することが推奨される。

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正答(誤っているもの)はオです。

通気管は「排水管内の気圧を大気圧に保ち、トラップの封水を守る」ためのものです。通気管の端部は屋外の大気に開放(屋上等への露出・大気への開口)することが原則です。オの「室内の換気扇に接続する」という記述は誤りで、排水管内のガス・臭気が室内換気扇を通じて室内に入り込む危険があります。

ア・イ・ウ・エは正しい記述です。伸頂通気(イ)・ループ通気(ウ)・特殊継手(エ)は主要な通気方式として重要です。

標準試験対策の基準レベル

主要な通気方式:

| 方式 | 概要 | 特徴 |

|---|---|---|

| 伸頂通気 | 排水立て管頂部を屋上に開放 | 基本的・低コスト |

| ループ通気 | 各階最上流の器具→通気管→立て管に接続 | 各器具レベルで通気確保・高信頼性 |

| 特殊継手(ソベント) | 特殊継手で排水・通気一体化 | 通気立て管不要・省スペース |

| 各個通気 | 各器具に個別通気管 | 最も確実だが配管数が多い |

オが誤りの理由:

通気管は「大気圧を確保する」ためのもので、端部は必ず屋外の大気に解放します(屋上・外壁の開口等)。換気扇に接続すると:

  • 排水管内のガス(メタン・硫化水素等)が換気扇を通じて室内に侵入する
  • 換気扇のモーター等が腐食・劣化する危険がある
  • 臭気が室内に広がる

各選択肢:

  • ア(正): 通気管の目的(気圧等化・封水保護)を正確に記述。
  • イ(正): 伸頂通気の特徴を正確に記述。
  • ウ(正): ループ通気の仕組みを正確に記述。
  • エ(正): 特殊継手排水方式(ソベント継手等)を正確に記述。
  • オ(誤・正答): 通気管の端部は屋外大気に開放(換気扇に接続は誤り)。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【通気方式の詳細・各方式の適用場面・通気管の端部処理・臭気対策との関係・集合住宅での実務】

1. 通気の必要性の詳細(圧力変動のメカニズム)

排水が管内を流れると、排水の流れに伴って管内の空気が動きます:

  • 正圧: 排水が大量に流れ込むと管内の空気が圧縮→正圧発生→トラップの封水を押し出す
  • 負圧: 排水が高速で流れると空気が引き込まれ負圧→封水を吸い取る(誘導サイホン)

通気管はこれらの圧力変動を防ぐために、管内に大気を供給または排気して気圧を安定させます。

2. 各通気方式の詳細

(1) 伸頂通気(最も基本的):

  • 排水立て管の頂部を延長して屋上に突き出し、大気に開放
  • 立て管の気圧変動を屋上から大気補給
  • 最もシンプルで低コスト
  • 高層建築では気圧変動が大きくなる場合あり

(2) ループ通気(各階レベルでの補完):

  • 各階で最も上流の排水器具(一般的には最も排水立て管から遠い器具)の排水管から通気管を取り出す
  • 通気管をループさせて通気立て管または排水立て管上部に接続
  • 各器具の近くでも通気が確保されるため信頼性が高い
  • 伸頂通気との組み合わせが多い

(3) 特殊継手排水方式(ソベント・TY継手等):

  • 各フロアの排水立て管との合流部に特殊な形状の継手を設置
  • 排水の旋回流を作り排水と空気の流れを分離
  • 通気立て管が不要になり省スペース・低コスト
  • 集合住宅で広く採用されている

(4) 各個通気(最も確実だがコスト高):

  • 各器具のトラップのすぐ下流に通気管を接続
  • 各器具個別で通気を確保→最も信頼性が高い
  • 配管数・工事コストが最も多い
  • 特殊用途(医療・食品・実験室等)に採用

3. 通気管の端部処理(オが誤りの理由の詳細)

通気管の端部(開口部)の設置基準:

  • 原則として屋外の大気に開放(屋上・外壁等)
  • 窓・給気口から一定の距離(水平で3m以上・垂直で0.6m以上等)離す
  • 排水管内のガス(メタン・硫化水素等)が建物内に入らないよう配慮

換気扇への接続が禁止されている理由:

  • 排水管内には常に臭気・有害ガスの可能性
  • 換気扇のモーター・電気部品が腐食・損傷
  • 逆流(風向きが変わった際)により室内に臭気が入る

4. 通気管の詰まり・凍結問題

集合住宅の管理で問題になる通気管の障害:

  • 鳥の巣: 屋上開口部への鳥の営巣→通気管の詰まり
  • 落ち葉・埃: 開口部への詰まり
  • 凍結: 寒冷地で通気管の端部が凍結→封水破損が発生

対策:

  • 防鳥網・防虫網の取付け(ただし詰まらないよう定期確認)
  • 定期的な通気管開口部の確認
  • 寒冷地では凍結防止の設計(通気管の断熱・ヒーター)

5. 賃貸管理業者の対応

入居者から「排水口から臭いがする」という苦情が来た場合:

  • 排水トラップの封水確認(蒸発破封・物理的破損)
  • 通気管の詰まり確認(屋上開口部の確認)
  • 排水管のスケール・油脂の蓄積による臭気
  • 専門業者(管工事業者)への点検依頼

臭気の原因を特定せずに放置すると入居者の満足度低下・退去につながります。定期的な排水管高圧洗浄(3〜5年ごと)・通気管点検が重要です。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 給排水衛生設備基準(通気管の端部処理・屋外大気への開放・換気扇接続は不可)確認済。伸頂通気・ループ通気・特殊継手の特徴確認。正答オ(誤)維持。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 建築設備設計基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部)・給排水衛生設備基準 確認日: 2026-06-10 出典: 国土交通省 建築設備設計基準 https://www.mlit.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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