問題
公共下水道の供用開始に伴う排水設備の設置・維持管理(下水道法10条)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウです。
下水道法10条2項は「前項の規定により設置された排水設備の改築又は修繕は、同項の規定によりこれを設置すべき者が行うものとし、その清掃その他の維持は、当該土地の占有者…が行うものとする」と定めています。改築・修繕は設置義務者、清掃等の維持は占有者という役割分担がウの内容です。
アは誤りで、建築物の敷地である土地の設置義務者は「当該建築物の所有者」です(1項1号)。イは誤りで、公共施設の敷地の場合は「当該公共施設を管理すべき者」が維持を行います。エは誤りで、建築基準法等の適用に加えて政令の技術上の基準にもよります(3項)。オは誤りで、建築物の敷地でない土地の設置義務者は「当該土地の所有者」です(1項2号)。
下水道法10条の主体の整理:
| 項 | 場面 | 義務者 |
|---|---|---|
| 1項1号 | 建築物の敷地である土地の排水設備設置 | 当該建築物の所有者 |
| 1項2号 | 建築物の敷地でない土地(3号の土地を除く)の排水設備設置 | 当該土地の所有者 |
| 1項3号 | 道路その他の公共施設の敷地である土地の排水設備設置 | 当該公共施設を管理すべき者 |
| 2項前段 | 排水設備の改築・修繕 | 1項の規定により設置すべき者(設置義務者) |
| 2項後段 | 排水設備の清掃その他の維持 | 当該土地の占有者(公共施設の土地は管理すべき者) |
| 3項 | 排水設備の設置・構造の基準 | 建築基準法等の法令の規定(適用がある場合)+政令で定める技術上の基準 |
各選択肢:
- ア(誤): 1項柱書は「所有者、使用者又は占有者は…次の区分に従つて」設置すると定め、その区分で建築物の敷地である土地の設置義務者を「当該建築物の所有者」としている(1項1号)。使用者・占有者ではない。
- イ(誤): 公共施設の敷地の場合は「当該公共施設を管理すべき者」が維持を行う(2項)。
- ウ(正): 2項の改築・修繕(設置義務者)と清掃等の維持(占有者)の役割分担のとおり。
- エ(誤): 3項により、法令の適用があればそれによるほか、政令で定める技術上の基準にもよる(両方適用されうる)。
- オ(誤): 建築物の敷地でない土地の設置義務者は「当該土地の所有者」(1項2号)。占有者ではない。
【下水道法10条の設置義務者の区分・改築修繕と維持の役割分担の趣旨・排水設備の技術上の基準・賃貸住宅における実務】
1. 排水設備の設置義務者(1項各号)
下水道法10条1項は、公共下水道の供用が開始された場合、排水区域内の土地について、次の区分に従って排水設備を設置する義務を課しています。
- 1号:建築物の敷地である土地 → 当該建築物の所有者
- 2号:建築物の敷地でない土地(3号を除く) → 当該土地の所有者
- 3号:道路その他の公共施設(建築物を除く)の敷地である土地 → 当該公共施設を管理すべき者
いずれも「所有者」又は「管理すべき者」が主体であり、単なる使用者・占有者に設置義務が課されるわけではありません。ただし書により、特別の事情により公共下水道管理者の許可を受けた場合その他政令で定める場合は、この限りでないとされています。
2. 改築・修繕と清掃その他の維持の役割分担(2項)
2項は「前項の規定により設置された排水設備の改築又は修繕は、同項の規定によりこれを設置すべき者が行うものとし、その清掃その他の維持は、当該土地の占有者(前項第三号の土地にあつては、当該公共施設を管理すべき者)が行うものとする」と定めています。
つまり、排水設備を一度設置した後の「改築・修繕」(設備そのものの改修・修理)は、設置義務を負っていた者(多くは所有者)が引き続き担いますが、日常的な「清掃その他の維持」(配管の詰まり除去・日常点検等)は、その土地を実際に使用・占有している者(占有者)が担うという役割分担がなされています。ただし1項3号の土地(道路その他の公共施設の敷地)については、清掃その他の維持も当該公共施設を管理すべき者が行います(2項括弧書)。
3. 排水設備の設置・構造に関する基準(3項)
3項は「第一項の排水設備の設置又は構造については、建築基準法…その他の法令の規定の適用がある場合においてはそれらの法令の規定によるほか、政令で定める技術上の基準によらなければならない」と定めています。つまり建築基準法等の法令の規定があればそれに従い、さらに下水道法施行令が定める技術上の基準にも従う必要があり、両者は排他的ではなく重畳的に適用されます。
4. 賃貸住宅における実務上の意味
賃貸住宅では、建物の所有者(オーナー)が排水設備の設置義務者であり、改築・修繕の義務者です(1項1号・2項)。一方、清掃その他の維持は条文上「当該土地の占有者」が行うものとされています。共用部分の排水管の清掃を誰が行い費用を誰が負担するかは、管理受託契約や賃貸借契約で明確にしておく必要があり、その前提として10条2項の役割分担(改築・修繕=設置義務者、清掃その他の維持=占有者)を押さえておくことが大切です。
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出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 下水道法10条1項1号・2号・2項・3項(e-Gov 法令API v2・law_id 333AC0000000079・2026-09-30取得の現行全文で確認) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000079#Mp-At_10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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