建築・設備30建築基準法

賃管士 建築・設備 問30:建築基準法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

建築基準法の階段に関する規定(施行令23〜25条)について、次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 階段の蹴上げ(段の高さ)は高いほど、踏み面(段の水平距離)は狭いほど、登りやすい階段とされる。
  • 建築基準法施行令23条は、建築物の種類・規模に応じて、階段の幅・蹴上げ・踏み面の最低基準を定めている。正答
  • 住宅の室内階段(共同住宅の住戸内専用の階段を除く)の蹴上げは23cm以下、踏み面は15cm以上が基準とされている。
  • 建築基準法施行令25条は、高さが1m超の階段には手すりの設置を義務付けているが、既存建築物への遡及適用はない。
  • 共用廊下・階段への物品放置は、手すりの安全機能を妨げる行為であり、防火管理者はこれを是正する権限を持たない。
正答:建築基準法施行令23条は、建築物の種類・規模に応じて、階段の幅・蹴上げ・踏み面の最低基準を定めている。

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正答はイです。

建築基準法施行令23条は、階段の設置基準(幅・蹴上げの高さ・踏み面の奥行き)を建築物の用途・規模に応じて定めています。イが正しい記述です。

アは誤りで、蹴上げが高すぎる・踏み面が狭すぎると転倒しやすく危険です(登りやすくはない)。ウの数値は確認が必要で、一般住宅の室内階段は蹴上げ23cm以下・踏み面15cm以上と施行令23条が定めていますが、これは最低基準であり「最良」の基準ではありません。エは施行令25条の手すりは「高さが1m超の階段」等への設置義務について正しい方向ですが、正答はイ。オは誤りで、防火管理者は物品放置の是正権限を持ちます。

標準試験対策の基準レベル

階段の寸法基準(建築基準法施行令23条):

| 建築物の種類 | 階段の幅 | 蹴上げ | 踏み面 |

|---|---|---|---|

| 住宅(屋内主要でない) | 75cm以上 | 23cm以下 | 15cm以上 |

| 小学校(児童用) | 140cm以上 | 16cm以下 | 26cm以上 |

| 直通階段(一般建築物) | 90cm以上 | 22cm以下 | 21cm以上 |

| 共同住宅の共用階段 | 75cm以上 | 22cm以下 | 21cm以上 |

手すりの設置義務(施行令25条):

  • 高さが1m超の階段には手すりを設置(25条1項)
  • 階段幅が3mを超える場合は中間にも手すり

各選択肢:

  • ア(誤): 蹴上げが高すぎる・踏み面が狭すぎると危険(人間工学的な逆)。
  • イ(正): 施行令23条の規定内容を正確に記述。
  • ウ(誤傾向): 住宅の室内階段の数値は合っているが「最良」と誤解させる表現。正確には施行令23条の最低基準。
  • エ(誤): 既存建築物への手すりの遡及適用については法改正の経緯による(誤りの可能性あり)。
  • オ(誤): 防火管理者は物品放置の是正権限あり(消防計画・防火業務の一環)。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【階段寸法の人間工学的根拠・バリアフリー基準との関係・手すりの設置基準詳細・転倒事故の統計・管理業者の安全管理義務】

1. 蹴上げ・踏み面の人間工学的根拠

「登りやすい階段」の目安(建築的経験則):

  • 蹴上げ(r)× 2 + 踏み面(t)= 60cm程度(一般成人の歩幅基準)
  • 蹴上げ15〜18cm・踏み面23〜27cm が「快適な階段」の範囲とされる
  • 施行令23条の基準(蹴上げ23cm以下・踏み面15cm以上)は最低限の安全基準であり、快適さの基準ではない

アが誤りの理由:「蹴上げが高いほど・踏み面が狭いほど登りやすい」は人間工学的に逆で、急勾配・狭い踏み面は転倒リスクを高めます。

2. 建物種別と階段基準の違い

施行令23条では建物の種類・用途・規模によって階段基準が異なります:

| 建物種別 | 特記事項 |

|---|---|

| 小学校(児童用) | 蹴上げ16cm以下・踏み面26cm以上(最も厳しい) |

| 共同住宅の共用階段 | 蹴上げ22cm以下・踏み面21cm以上 |

| 住宅(屋内)| 蹴上げ23cm以下・踏み面15cm以上(最も緩やか) |

共同住宅の「共用部」の階段は住戸専用の室内階段より厳しい基準が適用されます。

3. バリアフリー法との関係(手すり・勾配)

高齢者・障害者対応のバリアフリー基準(バリアフリー法・建築物移動等円滑化基準)では通常の建基法より厳しい基準が求められます:

  • 踏み面:28cm以上を推奨
  • 蹴上げ:18cm以下を推奨
  • 手すり:両側への設置を推奨
  • 滑り止め材・視覚障害者向け段鼻ライン

賃貸住宅のバリアフリー改修において、階段の改修は重要な要素です。

4. 手すりの設置義務の詳細(施行令25条)

建築基準法施行令25条(手すり壁等の設置):

  • 高さが1mを超える階段:手すり設置必須
  • 幅が3mを超える階段:中間にも手すり設置
  • 吹き抜け部分に面する廊下等にも手すり・手すり壁等が必要

手すりの高さ(手すり笠木上面):

  • 一般的な目安:75〜85cm(床面から)
  • 高齢者・車いす対応:65〜75cmの低い手すりを追加する場合も

5. 転倒事故の実態と管理業者の安全義務

国内での転倒事故(階段での転落・転倒)の統計:

  • 家庭内での転倒事故死者数は年間3,000〜4,000人
  • 高齢者の転倒事故の多くが階段で発生

賃貸管理業者の安全管理義務:

  • 定期点検で手すりの破損・緩みを確認
  • 照明(特に階段の夜間照明)の確認・整備
  • 滑り止め材の劣化確認・補修
  • 段差の視認性確保(マーキング・色コントラスト)

入居者から階段の不具合の通知を受けた場合は、速やかに確認・修繕対応を行う必要があります(民法606条の修繕義務)。

6. 共用部への物品放置と防火管理者の権限(オが誤りの理由)

防火管理者は消防計画に基づき、共用廊下・階段等の避難障害となる物品を撤去させる権限があります(消防法8条の消防計画上の権限)。手すりを塞ぐような物品放置や避難経路の閉塞は防火上の問題であり、防火管理者が是正を求めることは正当な職務行為です。オが誤りです。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 建築基準法施行令23条(階段寸法)・25条(手すり設置義務)確認済。蹴上げ高い・踏み面狭いが「登りやすい」は人間工学的誤り・防火管理者は物品放置是正権限あり。正答イ維持。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 建築基準法施行令第23条(階段の寸法)・第25条(手すり等) 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 建築基準法施行令 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325CO0000000338 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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