賃管士 建築・設備 問31:消防法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
消防法8条の3の防炎規制に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア高層建築物(高さ31mを超える建築物)の居室に使用するカーテン・じゅうたん等は、消防法8条の3により防炎物品を使用しなければならない。
- イ防炎物品とは、炎が当たっても燃え広がりにくい・燃え続けにくい性能を持つ物品をいう。防炎ラベルが貼られているものが防炎物品である。
- ウ防炎規制が適用される建物に住む入居者が、非防炎のカーテンを使用している場合、直ちに行政による強制撤去の対象となる。正答
- エ防炎物品の対象品目には、カーテン(ドレープ・レース)・じゅうたん・展示用の合板・舞台幕等が含まれる。
- オ防炎規制の対象となるのは、高層建築物のほか、地下街・工事中の建物の壁等に使用するシートも含まれる。
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正答(誤っているもの)はウです。
防炎規制(消防法8条の3)では、高層建築物等で防炎物品の使用が義務付けられていますが、違反者に対して「直ちに行政による強制撤去」が行われるわけではありません。消防法上の義務違反は指導・命令・罰則の段階を踏んで対応されます。「直ちに強制撤去の対象」とするウは誤りです。
ア・イ・エ・オは正しい記述です。高層建築物(31m超)のカーテン等への防炎規制(ア)、防炎ラベルの役割(イ)、対象品目(エ)、地下街・工事用シートも対象(オ)はいずれも正しい内容です。
防炎規制の対象(消防法8条の3):
| 対象建物 | 対象物品 |
|---|---|
| 高層建築物(31m超) | カーテン・じゅうたん・テーブルクロス等の布製品 |
| 地下街 | 同上 |
| 旅館・ホテル・病院等の特定防火対象物 | 同上 |
| 工事中の建物 | 工事用シート |
ウが誤りの理由(防炎規制の違反対応):
防炎規制違反(非防炎物品の使用)に対する消防の対応:
1. 消防署による立入検査・指導
2. 是正の指示
3. 改善されない場合は命令・罰則(過料等)
「直ちに強制撤去」ではなく、行政指導→命令という段階的な対応が原則です。
各選択肢:
- ア(正): 高層建築物31m超の防炎規制を正確に記述。
- イ(正): 防炎物品の定義・防炎ラベルを正確に記述。
- ウ(誤・正答): 即時強制撤去ではなく指導・命令の段階的対応。
- エ(正): 防炎物品の対象品目(カーテン・じゅうたん・展示板・舞台幕)を正確に記述。
- オ(正): 地下街・工事用シートも対象を正確に記述。
【防炎規制の立法趣旨・高層建築物の定義・防炎ラベルの取得方法・賃貸住宅での対応・カーテン交換の実務】
1. 防炎規制の立法趣旨
高層建築物等では、火災が発生した場合に避難に時間がかかり、布製品等の可燃物が一気に炎上すると延焼を拡大させます。防炎物品(難燃加工されたカーテン・じゅうたん等)を使用することで、着火→延焼拡大の初期段階を抑制し、避難時間を稼ぐことが防炎規制の目的です。
2. 高層建築物の定義(31m超)
建築基準法上の「高層建築物」の定義は60m超ですが、消防法での「高層建築物」は高さ31mを超える建築物(消防法2条8号)です。
高さ31mは概ね10〜11階建て相当です。多くの分譲・賃貸マンション(10階超)が対象になります。
3. 防炎ラベルの取得・確認方法
防炎物品であることは「防炎ラベル」で確認します:
- 防炎ラベルは(公財)日本防炎協会が認定した製品・施工業者に発行
- カーテン製品自体に縫い付けられた品物ラベル(製品防炎物品)
- 後から防炎加工を施した場合は、施工業者による施工ラベル(防炎処理済み)
入居者がカーテンを購入する際は、防炎ラベルの確認を案内することが管理業者の実務上の対応です。
4. 賃貸住宅(高層マンション)での対応
高層マンション(31m超)の管理業者・オーナーの対応:
- 入居時の説明:「防炎物品を使用する義務がある」旨を入居者に告知
- 入居者ハンドブックへの記載
- 退去立会時:非防炎カーテン使用の場合の指摘・案内(強制はできないが指導は可能)
実際には消防署が定期的に立入検査を行い、非防炎物品の使用が発見された場合は指導が行われます。
5. 防炎物品の品目の詳細(エの内容の詳細)
消防法施行令4条の3に基づく防炎物品の対象品目:
- カーテン(ドレープ・レース・ブラインド・ロールスクリーン等)
- じゅうたん等(絨毯・タイルカーペット・人工芝等)
- 展示用合板(舞台・展示会場等での使用)
- どん帳・幕(舞台用)
- 工事用シート(養生シート・メッシュシート)
最近では「壁紙」も防炎推奨製品として普及していますが、消防法上の「防炎物品」には現時点では含まれていません(任意の防炎)。
6. 違反時の行政対応(ウの詳細)
防炎規制違反の行政対応の流れ:
1. 消防署の立入検査での指摘
2. 是正指示(改善依頼書面)
3. 一定期間後の再調査
4. 改善されない場合:消防長・消防署長による命令(消防法5条の3等)
5. 命令違反:罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金・消防法44条)
ウの「直ちに強制撤去」は手続きをすっ飛ばした記述であり誤りです。
<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): 消防法8条の3(防炎規制・高層31m超・カーテン等)・消防法2条8号(高層建築物31m超)・防炎規制違反への行政対応(指導→命令→罰則)確認済。正答ウ(誤)維持。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 消防法第8条の3(防炎物品)・消防法施行令4条の3 確認日: 2026-06-10 出典: e-Gov 消防法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000186 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。