建築・設備35建物性能・管理実務

賃管士 建築・設備 問35:建物性能・管理実務

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

集合住宅の遮音・騒音に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 遮音性能(音の遮断能力)は、数値が大きいほど遮音性が低く、騒音が伝わりやすい。
  • 集合住宅の床衝撃音遮断性能は「L値(エル値)」で表され、数値が小さいほど遮音性が高い(騒音が伝わりにくい)。正答
  • RC造(鉄筋コンクリート造)の集合住宅は木造より遮音性が高いとされるが、上下階の床衝撃音(子供の走る音・重い物の落下音等)は完全に遮断できる。
  • 建築基準法は、集合住宅の遮音性能について具体的な数値基準を定めており、この基準を下回る建物の建設は禁止されている。
  • 騒音トラブルは賃貸管理において頻発する問題であり、管理会社は当事者間の事実確認・注意喚起・ルール周知を通じて調整を行うが、あくまで仲介・調整の立場であり、強制的な解決権限はない。
正答:集合住宅の床衝撃音遮断性能は「L値(エル値)」で表され、数値が小さいほど遮音性が高い(騒音が伝わりにくい)。

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正答はイです。

床衝撃音遮断性能は「L値(エル値)」で表され、数値が小さいほど遮音性が高い(騒音が聞こえにくい)という逆の関係があります(L-40の方がL-60より遮音性が高い)。イが正しい記述です。

アは逆で、遮音性能の数値が大きいほど遮音性が低いのが一般的です。ウは誤りで、RC造でも上下階の床衝撃音は完全には遮断できません。エは誤りで、建築基準法は遮音性能の具体的な数値基準を定めていません(任意規格・グリーン住宅規格等で指標化)。オは正しい内容ですが正答はイです。

標準試験対策の基準レベル

床衝撃音遮断性能(L値)の体系:

| 規格 | 対応する遮音性能の目安 | 感覚 |

|---|---|---|

| L-40 | 非常に優れた遮音性 | 上階の音がほとんど聞こえない |

| L-50 | 優れた遮音性 | 気になるほどは聞こえない |

| L-60 | 標準的な遮音性 | ある程度聞こえる |

| L-70以上 | 遮音性が低い | よく聞こえる |

L値は数値が小さいほど遮音性が高いという点が最重要です(アと逆)。

各選択肢:

  • ア(誤): 遮音性能の数値(L値)は小さいほど遮音性が高い(逆)。
  • イ(正): L値が小さいほど遮音性が高い(騒音が伝わりにくい)を正確に記述。
  • ウ(誤): RC造でも床衝撃音は完全遮断できない(特に重量床衝撃音は難しい)。
  • エ(誤): 建築基準法には遮音性能の具体的数値基準はない(任意規格)。
  • オ(正内容): 管理会社の騒音トラブル対応は仲介・調整(強制権限なし)は正しいが正答はイ。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【L値の詳細・軽量衝撃音と重量衝撃音の違い・建物構造と遮音性能の関係・騒音トラブルの実務的対応・受忍限度の法的判断】

1. 床衝撃音の2種類とL値の区別

| 種類 | 内容 | 代表的な発生源 |

|---|---|---|

| 軽量床衝撃音(ΔL値またはLH値) | 軽くて固い物の落下・小さい物の落下 | スプーン落下・踵歩き |

| 重量床衝撃音(LH値) | 重くて柔らかい物の衝撃・人の歩行・走行 | 子供の走り回り・飛び跳ね |

重量床衝撃音は建物の躯体(スラブ厚・構造)が大きく影響し、軽量衝撃音は床仕上げ材の影響が大きいです。RC造でも重量床衝撃音は構造上対策が難しく、ウが誤りの理由です。

2. L値の測定方法と等級の体系

L値(LH値・LL値)はJIS A 1418に基づく測定方法で算出されます:

  • LH値:重量床衝撃音遮断性能(タイヤ落下法等)
  • LL値:軽量床衝撃音遮断性能(タッピングマシン法等)

共同住宅の「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」の住宅性能評価(任意)では遮音等級が評価されます。等級は数値が小さいほど高性能(L-40が最高・L-80が最低)。

3. 建物構造と遮音性能の比較

| 構造 | 遮音性の傾向 | 特記事項 |

|---|---|---|

| RC造 | 高い(重量が大→音を遮断) | 上下階の衝撃音は課題 |

| SRC造 | 高い(RC同等以上) | — |

| 鉄骨造(S造) | 中程度 | 躯体の振動が伝わりやすい |

| 木造 | 低い(軽量・遮音性に課題) | 防音工事で改善可能 |

4. 騒音トラブルの実務的対応フロー

管理会社の対応手順(オの内容の詳細):

1. 苦情受付・記録: 日時・場所・音の種類・頻度を記録

2. 事実確認: 苦情元・苦情先の双方からヒアリング

3. 注意喚起: 匿名で(まず全体への掲示・「騒音にご注意ください」等)

4. 個別通知: 発生元が特定できた場合は書面で個別に注意

5. 改善確認: 通知後の改善状況を確認

6. 調停・法的対応の案内: 改善されない場合は調停・民事訴訟も選択肢として案内

管理会社には強制力がなく(オが正しい理由)、あくまでも調整・仲介の立場です。最終的には法的手続き(調停・訴訟)や賃貸借契約の解除問題につながる場合があります。

5. 受忍限度の法的判断(騒音トラブルと民法)

騒音が「受忍限度」を超えるかどうかは民事上の問題です:

  • 受忍限度は「社会生活上通常受忍すべき程度」の騒音の上限
  • 超過した場合→不法行為(民法709条)として損害賠償の可能性
  • 判断要素:音の大きさ(dB)・頻度・時間帯・地域の実態・相手方の対応態度

深夜・早朝の騒音は昼間より厳しく判断される傾向があります(近隣騒音の受忍限度に関する裁判例)。

6. 管理会社としての予防的対応

  • 入居時の生活ルール説明(騒音・ゴミ出し等のマナー)
  • 賃貸借契約書・規約への騒音禁止条項の明記
  • 防音マット・防音カーペットの推奨案内
  • 子育て世帯入居の場合の上下階事前挨拶の推奨

入居前の対策が騒音トラブル発生率を大幅に下げ、入居者満足度向上・退去率低下につながります。

<!-- 監修確定 2026-06-10(legal-reviser): JIS A 1418(L値・小さいほど遮音性高い)・建築基準法(遮音性能の具体的数値基準なし)確認済。RC造でも床衝撃音の完全遮断は不可。正答イ維持。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: JIS A 1418(建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法)・国土交通省「集合住宅の遮音対策指針」 確認日: 2026-06-10 出典: 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/ 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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