賃管士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

賃管士 民法 問33|元本確定事由

問題

賃管士 | 民法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

個人根保証の元本確定事由(民法465条の4)に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

正答はオです。

「元本確定後にすべての保証債務が消滅する」という記述が誤りです。

元本確定が起きた場合、「確定事由が生じた時点」以降に新たに発生する債務は保証の対象外となります。しかし確定時点までに既に発生していた債務(確定した元本)については引き続き保証の対象のままです。

つまり「過去の賃料滞納分まで消えるわけではない」のがポイントです。元本確定とは「これ以上保証対象の債務が増えない(過去分は残る)」という意味です。

アからエはいずれも465条の4の正確な記述です。特にイの「保証人の死亡」は賃管士試験の頻出論点です。

465条の4の元本確定事由(一覧):

確定事由内容
強制執行・担保実行(保証人の財産)保証人の財産に強制執行・担保権実行の申立て(手続開始時。1項1号)
保証人の破産保証人が破産手続開始決定を受けた(1項2号)
強制執行・担保実行(主債務者の財産)貸金等債務を含む根保証に限る(2項1号)。賃料債務の保証には当たらない
主債務者の破産貸金等債務を含む根保証に限る(2項2号)。賃料債務の保証には当たらない
主債務者の死亡主債務者(賃借人)が死亡した
保証人の死亡保証人(連帯保証人)が死亡した

元本確定の効果(「確定後」と「確定前」の区分):

時点保証の対象
確定前に生じた元本保証の対象(確定した元本として引き続き保証責任)
確定後に生じた新たな債務保証の対象外(新たな債務は保証されない)

各選択肢の整理:

  • ア(正): 保証人の破産→465条の4第1項2号の確定事由
  • イ(正): 保証人の死亡→確定事由(1項3号)・確定後の新たな賃料は相続人に承継されない
  • ウ(正): 主債務者の死亡→確定事由(1項3号)
  • エ(正): 保証人の財産に強制執行→確定事由(1項1号。手続の開始があったときに限る)
  • オ(誤): 元本確定後は新たな債務が保証対象外になるだけで、確定前の既存債務は保証のまま残る。「すべての保証債務が消滅する」は誤り。

【保証人の死亡と賃貸借の実務—死亡時の保証引継ぎ問題】

賃借人(主債務者)の死亡・連帯保証人の死亡は、賃貸借の継続に重大な影響を与える局面です。

賃借人死亡時の処理:

1. 相続人が賃借権を相続: 賃借権は相続財産として相続人に承継(民法896条)。相続人が複数いる場合は準共有。

2. 元本確定(465条の4): 賃借人(主債務者)の死亡で個人根保証の元本が確定。

- 死亡前の滞納賃料→保証人(連帯保証人)が責任を負う

- 死亡後の賃料(相続人による使用)→保証の対象外(新たな保証が必要)

管理会社の対応実務:

  • 賃借人の死亡を知った場合、速やかに相続人を特定(戸籍・住民票等)
  • 相続人が賃借権の承継意思を示した場合、新たな契約・保証の確認
  • 相続人全員が相続放棄した場合:賃借人の債務も含めて全員が相続しないため処理が複雑化

連帯保証人の死亡時の処理:

1. 元本確定(465条の4):死亡後の新たな賃料は保証対象外

2. 死亡前の確定元本(滞納賃料等):保証人の相続人が引き継ぐ(相続財産として)

3. 管理会社の対応:

- 保証人の死亡を早期に把握

- 新たな連帯保証人の確保または保証会社への切替えをオーナーに提案

- 賃借人に「保証人が亡くなった場合は新たな保証人を立てる義務がある」という特約の確認

「単身高齢者の孤独死」と賃貸借の問題(特殊清掃・残置物・告知義務):

賃借人が孤独死した場合の賃貸借の処理は、近年の社会問題として重要な論点です(国交省「残置物の処理等に関するモデル契約条項」2021年6月)。

主な問題点:

  • 遺体発見が遅れた場合の特殊清掃費用の負担
  • 残置物(遺品)の処理方法(遺族が対応しない場合)
  • 次回入居者への「心理的瑕疵」(孤独死の事実)の告知義務

国交省は2021年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」も策定しており、賃管士試験での出題可能性があります(管理実務科目)。

保証の観点からは「高齢の賃借人の連帯保証人が同年代の親兄弟のみ」という状況では、保証会社の活用や残置物処理委任の事前設計が重要な管理業務です。

根拠: 民法465条の4・896条(e-Gov 法令検索)、国交省「残置物の処理等に関するモデル契約条項」(2021年6月)。確認日2026-06-10。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 民法465条の4(e-Gov 法令検索) 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法施行規則第19条第1号/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • 元本確定事由(民法465条の4
  • 頻出度B

この論点をくわしく読む

関連する問題

ページの先頭へ