賃管士 民法 問35:民法(保証)
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
家賃債務保証会社(保証会社)に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア家賃債務保証会社は、賃借人に代わって賃料を支払う(代位弁済する)役割を担うが、代位弁済後は賃借人に対して求償権を持つ。
- イ国土交通省は「家賃債務保証業者登録制度」を設けており、登録を受けた業者は一定の基準を満たす保証サービスを提供していることが確認されている(任意登録)。
- ウ家賃債務保証会社が法人として保証人になる場合、民法465条の2の個人根保証の極度額規制は適用されない。
- エ賃借人が保証会社に支払う保証料(初回・更新料)は、賃借人の費用であり、賃貸人が負担することはできない。正答
- オ家賃債務保証会社による代位弁済は、賃貸人(オーナー)の収入を保障する機能を持ち、管理会社がオーナーに「安定した家賃収入」として説明することがある。
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正答はエです。
「保証料は賃借人が負担し、賃貸人は負担できない」という記述が誤りです。保証料の負担者は当事者間の合意(契約)で決定できます。一般的には賃借人負担ですが、オーナー(賃貸人)が負担する(またはサービス費用として管理費に組み込む)ことも法律上は可能です。
例えばオーナーが「入居のしやすさを高めるために保証料を自分が負担する」という商品設計をすることも認められます。
アからウとオは正しい記述です。特にウの「法人保証には個人根保証規制が適用されない」は頻出知識です。
家賃債務保証の仕組みの整理:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保証委託関係 | 賃借人→保証会社(保証委託契約) |
| 保証関係 | 保証会社→賃貸人(保証契約) |
| 代位弁済 | 賃借人が滞納→保証会社が賃貸人に代わりに支払い |
| 求償 | 代位弁済後、保証会社→賃借人(支払った額の返還請求) |
| 保証料 | 賃借人が保証会社に支払う(初回・更新料)。負担者は契約次第 |
国交省登録制度(任意登録)の概要:
国土交通省の「家賃債務保証業者登録制度」は任意登録制であり、登録業者は一定の業務基準(業務の適正性・財産的基礎等)を満たすとされています。登録は強制ではなく、未登録業者でも保証サービスを提供できます。
各選択肢の整理:
- ア(正): 代位弁済→求償権(民法474条・500条)の流れ通り。
- イ(正): 国交省の任意登録制度。「一定の基準を満たす」(任意登録)の正確な記述。
- ウ(正): 465条の2の「個人根保証」は個人(法人以外)が保証人の場合の規制。法人保証会社は適用外。
- エ(誤): 保証料の負担者は契約で自由に決定できる。「賃貸人が負担することはできない」は誤り。
- オ(正): 管理受託業務における「家賃保証」の説明として実務上よく使われる内容。
【家賃債務保証会社と賃貸住宅管理業法の規制—「追い出し行為」禁止との関係】
家賃債務保証会社は近年、いわゆる「追い出し屋」問題(鍵交換・ガス・電気の強制停止等による追い出し行為)が社会問題化し、行政による規制が強化されています。
2022年「家賃債務保証業者に対するガイドライン」(国交省):
国交省は2022年に「家賃債務保証業者に関するガイドライン」を策定し、保証会社が採るべき行動基準を明示しました。主な内容:
- 不当な明渡し要求(ライフライン遮断・鍵交換等)の禁止
- 滞納発生時の手順(督促→代位弁済→求償→法的手続きの順序)
- 賃借人への適切な説明・通知の手順
違法な追い出し行為の法的問題:
保証会社が「賃料未払いを理由に鍵を交換して入室を妨害する」等の行為を行った場合:
- 不法行為(民法709条)として損害賠償責任
- 住居侵入罪・業務妨害罪等の刑事責任
- 賃貸住宅管理業者(管理会社)が保証会社の追い出し行為に加担した場合:業法違反・不法行為共同責任
管理会社は保証会社との業務連携において「法的に適正な手続きを取る保証会社」を選択し、追い出し行為に加担しないことが重要な義務です。
家賃債務保証と管理受託業務の分業:
管理会社が「家賃保証業務」も兼業するか「保証会社に外注する」かによって業務分担が異なります:
| 形態 | 特徴 |
|---|---|
| 管理会社が直接保証(家賃保証サービス) | 管理会社が滞納リスクを引き受け・立替え後にオーナーに支払い。別途保証業登録が必要な場合 |
| 保証会社を外注として利用 | 保証会社が直接賃借人と保証委託契約を締結。管理会社は仲介役 |
| 保証なし(個人連帯保証人のみ) | R2改正対応(極度額設定)が必要。オーナーリスクが高い |
保証会社の代位弁済実務(管理会社との連携ポイント):
1. 滞納発生→管理会社が保証会社に連絡(通常1ヶ月後)
2. 保証会社が賃借人に支払い督促(独自のルートで)
3. 一定期間後(保証条件による・例:2ヶ月後)に保証会社が代位弁済
4. 代位弁済後の管理会社の役割:明渡し協議の調整・場合によっては明渡訴訟の準備支援
保証会社との契約条件(何ヶ月分を保証するか・原状回復費用まで含むか等)を正確に把握し、オーナーに適切な情報提供をすることが管理会社の重要な義務です。
根拠: 民法465条の2・474条(e-Gov 法令検索)、国土交通省「家賃債務保証業者に関するガイドライン」(2022年)、国土交通省「家賃債務保証業者登録制度」。確認日2026-06-10。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 民法465条の2・474条(e-Gov 法令検索)、国土交通省「家賃債務保証業者登録制度」(任意登録・国交省住宅局) 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法第64条/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。