民法37民法(保証)

賃管士 民法 問37:民法(保証)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

単純保証と連帯保証の違いに関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 単純保証人は「まず主債務者に請求してほしい」という催告の抗弁権を有するが、連帯保証人はこの権利を持たない。
  • 単純保証人は「主債務者に財産があるので先に主債務者の財産から取り立ててほしい」という検索の抗弁権を有するが、連帯保証人はこの権利を持たない。
  • 複数の保証人がいる場合(共同保証)、単純保証人は分別の利益(保証人の頭数で均等に分担する)を持つが、連帯保証人はこの利益を持たない。
  • 連帯保証人は主債務者と連帯して債務を負うため、主債務者との間で連帯保証人が先に債務全額を支払い、主債務者に求償する義務が生じる。正答
  • 賃貸住宅の賃貸借契約において、「連帯保証人」として署名した者は、単純保証人としての催告・検索の抗弁権を持つ。
正答:連帯保証人は主債務者と連帯して債務を負うため、主債務者との間で連帯保証人が先に債務全額を支払い、主債務者に求償する義務が生じる。

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正答はエです。

「主債務者との間で連帯保証人が先に債務全額を支払い、主債務者に求償する義務が生じる」という記述が誤りです。

連帯保証人は「支払わなければならない」のではなく、「賃貸人が連帯保証人に請求した場合に拒絶できない(催告・検索の抗弁権がない)」ということです。支払うかどうかは請求があってから考える話であり、先払いの義務は生じません。

また「義務が生じる」という言い方も誤りです。連帯保証人は賃貸人から請求を受けた場合に支払うのであり、主債務者に代わって自発的に先払いする義務があるわけではありません。

標準試験対策の基準レベル

単純保証と連帯保証の3つの差異:

| 比較項目 | 単純保証 | 連帯保証 |

|---|---|---|

| 催告の抗弁権(452条) | あり | なし(454条) |

| 検索の抗弁権(453条) | あり | なし(454条) |

| 分別の利益(456条) | あり(複数保証人間で均等分担) | なし(各自全額責任) |

各選択肢の整理:

  • ア(正): 454条により連帯保証人には452条(催告の抗弁権)が適用されない。
  • イ(正): 同上。453条(検索の抗弁権)も連帯保証人には適用されない。
  • ウ(正): 456条の分別の利益は単純保証人にあり、連帯保証人にはない(各自が全額に責任を負う)。
  • エ(誤): 連帯保証人は「請求を受けたとき」に支払う義務を負う(拒絶できない)のであり、「先に自発的に支払うべき義務」が発生するわけではない。主債務者への求償権は支払い後に発生する権利であり「義務」ではない。
  • オ(誤): 「連帯保証人」として署名した者は連帯保証人であり、454条により催告・検索の抗弁権を持たない。単純保証人として扱われるわけではない。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【連帯保証人の地位と法的効果—主債務との連帯性の意味】

「連帯保証」と「主債務者との連帯債務」は混同されやすいですが、法律的には異なります。

連帯保証の「連帯」の意味:

連帯保証における「連帯」は「主債務者と保証人が共同して全額の責任を負う」という意味ですが、以下の点で「連帯債務」(436条以下)とは異なります。

| 比較 | 連帯保証 | 連帯債務(436条〜) |

|---|---|---|

| 附従性 | あり(主債務消滅→保証債務消滅) | なし(各債務は独立) |

| 補充性 | なし(催告・検索の抗弁なし) | なし |

| 一人への影響 | 絶対効・相対効の違いあり | 絶対効・相対効の違いあり |

代位弁済後の求償権(民法459条以下):

連帯保証人が弁済した場合の求償権:

  • 委託を受けた保証人(賃借人から保証を頼まれた場合):弁済額全額を主債務者(賃借人)に求償可能(459条)
  • 事前通知・事後通知の義務(463条):主債務者が二重弁済のリスクを防ぐための通知義務

賃貸借における連帯保証人の地位の実務的問題:

1. 保証人が弁済した後の求償実務: 保証人が賃借人の代わりに賃料を支払った後、賃借人に求償する。賃借人が行方不明・財産なしの場合は求償が困難→保証人が損失を被る

2. 保証人と管理会社の関係: 管理会社が「連帯保証人への通知」を怠ると、保証人が債務の発生を知らずに損害が拡大するケースがある。R2改正の458条の3(期限の利益喪失通知義務)に従い、管理会社は滞納が深刻化したら保証人に連絡する体制を持つべき

3. 連帯保証人と保証会社の「スタック」問題: 個人の連帯保証人+保証会社が両方存在する場合、どちらが先に請求を受けるかという問題。通常は保証会社が先行弁済し、個人保証人は後順位または同時に請求される

R2改正後の保証設計のベストプラクティス(管理会社の推奨スキーム):

```

【推奨保証スキーム(R2改正対応)】

第1選択: 保証会社のみ

→ 個人保証人の手続き(極度額設定・書面要件)が不要

→ オーナーの手続き負担が最小

第2選択: 保証会社 + 極度額付き個人連帯保証

→ 保証会社の保証範囲(賃料のみ等)を個人保証が補完

→ 二重の安全網

→ 個人保証は必ず極度額を書面で設定(465条の2)

避けるべき: 極度額なしの個人連帯保証のみ(R2/4/1以降は無効リスク大)

```

根拠: 民法452条・453条・454条・456条・459条(e-Gov 法令検索)。確認日2026-06-10。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 民法452条・453条・454条・456条(e-Gov 法令検索) 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法第64条/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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