借地借家法16借地借家法(定期借家)

賃管士 借地借家法 問16:借地借家法(定期借家)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

定期建物賃貸借において、賃貸人が終了通知を期間満了の6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月前の期限内に行わなかった場合の効果に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか(契約期間は2年とする)。

  • a終了通知を期限内に行わなかった場合、定期借家契約は自動的に普通借家契約に転換する。
  • b終了通知を期限内に行わなかった場合、契約は期間の定めのない賃貸借(普通借家の法定更新のルール)で継続する。
  • c賃貸人が終了通知を期限後(期間満了後含む)に行った場合でも、その通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月経過後には、定期借家としての期間満了による終了を賃借人に対抗できる。正答
  • d賃貸人が終了通知を失念した場合、法律上の救済措置は一切なく、賃借人を退去させることができない。
  • e終了通知期間(期間満了1年前〜6ヶ月前)外に通知した場合は通知自体が無効であり、再度適法な通知期間内に通知し直す必要がある。
正答:c賃貸人が終了通知を期限後(期間満了後含む)に行った場合でも、その通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月経過後には、定期借家としての期間満了による終了を賃借人に対抗できる。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・国土交通省ガイドラインも明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正答はcです。

借地借家法38条6項後段は「(期限内の通知をしなかった場合であっても)賃貸人が通知をした日から6ヶ月を経過することによって、その終了を賃借人に対抗することができる」と規定しています。

つまり、通知が遅れても「遅れた通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月後」に終了を主張できるため、完全に救済されます。

aとbは誤りで、通知遅れで「普通借家に転換・変換」はしません(定期借家の性質は維持されます)。

dは誤りで、「救済措置は一切ない」というのが誤りです(cの通り遅れた通知が認められます)。

標準試験対策の基準レベル

38条6項前段・後段の構造:

| 状況 | 効果 |

|---|---|

| 期間1年以上の定期借家で、適法な終了通知(満了12ヶ月前(開始)〜6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月前)を行った | 期間満了で終了を賃借人に対抗できる(38条6項前段) |

| 終了通知を怠った(または期限外通知) | 通知した日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月経過後に終了を賃借人に対抗できる(38条6項後段) |

| 通知が遅れた期間(期間満了〜通知日) | 定期借家は終了せず継続→その期間の賃料支払義務は継続 |

「普通借家への転換」はしない(重要):

終了通知を失念しても:

  • 定期借家としての性格は維持される
  • 期間満了後も通知するまでの間は「契約継続中」の状態
  • 通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月後に終了を対抗可能に

各選択肢の整理:

  • a(誤): 通知遅れで普通借家に転換はしない(定期借家は維持)。
  • b(誤): 法定更新や期間の定めなしへの変換もない。
  • c(正): 38条6項後段の通り。遅れた通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月で終了を対抗可能。
  • d(誤): cの通り救済措置あり。「一切ない」は誤り。
  • e(誤): 期限外でも通知は有効(「無効」になるわけではない)。期限外通知→通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月後に終了を対抗できる(c)。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【終了通知の管理と「通知忘れ」時の損害計算—管理会社の責任と実務フロー】

管理会社が定期借家の終了通知を管理し、失念した場合の損害とその対策を整理します。

通知失念時の「経済的損失」の計算例:

2年定期借家(満了月:令和8年3月末)の通知スケジュール:

  • 適法な通知期間:令和7年3月〜9月(満了12ヶ月〜6ヶ月前)
  • 通知を失念→令和8年4月(満了後1ヶ月後)に気づいて通知

この場合の結果:

  • 令和8年3月末(満了時)→通知なし→賃借人に対抗不可
  • 令和8年4月(通知日)→通知日から6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月後=令和8年10月に終了対抗可能
  • 損失:令和8年4月〜9月(6ヶ月前(締切)/遅れた通知後の経過期間ヶ月分)の「余分な賃貸借期間の継続」

オーナーが「4月以降に次の入居者を入れたかった(新入居者の家賃と既存入居者の家賃が同額なら損失なし・内装工事予定がずれる等)」ケースでは、実際の損害は空室損失よりも工事遅延・次期計画の狂いという形で現れます。

管理会社がオーナーに負う責任(受任者の善管注意義務):

管理会社が定期借家の終了通知を失念した場合、以下の責任が問われる可能性があります:

  • 受任者(管理会社)の善管注意義務違反(民法644条)
  • 管理受託契約上の債務不履行→損害賠償請求

損害の内容(オーナーが請求しうるもの):

  • 通知遅れにより延長した期間の「損失賃料差額」(次の入居者に高い賃料で貸せたのに現状維持になった等)
  • 工事遅延・次期計画変更による実費損害

「通知カレンダー」の整備(管理会社の実務):

定期借家の終了通知漏れを防ぐための実務設計:

1. 物件管理システムへの登録: 定期借家の満了日・通知開始日・通知期限日を管理システムに登録

2. アラート設定: 通知期間開始の1〜2ヶ月前にメール・アラームが発動

3. 二重チェック体制: 担当者+上司・スーパーバイザーのダブルチェック

4. 通知書の雛形準備: 内容証明郵便の雛形を事前に準備(通知期間直前に作成が完了できるように)

5. 送付後の確認: 通知書の控え・送付記録の保管(後の証拠として)

定期借家の通知管理は、管理会社が専門業者として価値を発揮できる典型的な業務です。「通知を確実に行う」という当たり前のことを確実に実施することが、オーナーからの信頼の基盤となります。

根拠: 借地借家法38条6項(e-Gov 法令検索)。

一次数値: TEIKI_SHUUYOU_TO_MONTH=6(借地借家法38条6項)出典: e-Gov、確認日2026-06-10。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 借地借家法38条6項(e-Gov 法令検索) 一次数値: TEIKI_SHUUYOU_TO_MONTH=6(借地借家法38条6項)出典: e-Gov、確認日2026-06-10 試験範囲の根拠: 賃貸住宅管理業法第64条/賃貸不動産経営管理士協議会公表 本問は賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲に基づきgoukaku-navi.jpが独自に作成したオリジナル演習問題です(協議会発行の本試験問題の転載ではありません)。 確認日: 2026-06-10 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協議会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 賃貸住宅管理業法・サブリース新法・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

関連論点

定期借家の終了通知を欠いた場合の対抗できない期間(38条6項後段頻出度B

借地借家法の他の問題

1
借地借家法(借家契約の基本)
2
借地借家法(借家契約の基本)
3
借地借家法(借家契約の基本)
4
借地借家法(借家契約の基本)
5
借地借家法(借家契約の基本)
6
借地借家法(借家契約の基本)
借地借家法の一覧

科目別に解いて、賃管士に合格

5科目のオリジナル問題。各問に根拠条文・国土交通省ガイドラインとAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。