管業 管理委託契約・実務 問25:基幹事務
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
基幹事務における「出納」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア出納とは、管理費等の徴収業務(収納)と同義であり、実質的に収納と出納は同じ業務を指す。
- イ管理業者は、管理組合の承認なく、管理費等から自社の管理委託費を差し引く「相殺」を行うことができる。
- ウ管理業者は、管理費等の出納(支払処理)を行う際、その内容と金額について管理組合の承認を得て実施することが原則である。正答
- エ出納業務は、管理費等の収納口座から保管口座への資金移動のみを指し、業者への支払い等の処理は含まれない。
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出納とは、収納した管理費等を支出(支払い)する業務です。管理委託費、清掃業者への支払い、水道光熱費、修繕工事費などを管理組合に代わって支払います。この支出は管理組合が承認した予算・支出根拠に基づいて行われます。アの「収納と同義」は誤り、イの「管理組合承認なしの相殺」は不正行為として認められません。エの「口座間移動のみ」も出納の定義として狭すぎます。正答はウです。
出納業務(基幹事務の一つ)とは、収納された管理費等から、管理委託費・各種業者への支払い・水道光熱費・修繕費用等を実際に支払う処理を指します。支払いは管理組合(理事会・総会)の承認を受けた収支予算の範囲内で、領収書・請求書等の証憑に基づいて行われます。アは収納と出納を混同した誤りです。イの相殺については、管理業者が自己の管理委託費を管理費等収納金と一方的に相殺することは、管理費等が管理組合の財産であることから認められず、不正行為となります(適正化法76条の分別管理違反)。エの「口座間移動のみ」は出納の定義を過度に限定した誤りです。正答はウです。
出納業務の法的性質は、管理組合の委任を受けた管理業者による「代理支出」であり、支出の都度管理組合の授権(収支予算の承認または個別の支出承認)が必要です。この授権なしの支出は民法99条の無権代理行為となり、管理組合を法的に拘束しない可能性があります。実務上は、年次収支予算(総会で決議)の範囲内での支出は個別承認不要とし、予算外支出については理事会承認を経て行うという運用が標準です。なお、「相殺の禁止」については、管理業者が管理費等収納金(管理組合財産)に対して自社の報酬債権を持って相殺することは、民法505条の相殺適状の形式上は可能に見えますが、管理組合財産の保護と適正化法76条(分別管理義務)の趣旨から実務上は厳しく否定され、多くの標準管理委託契約書の条項でも相殺禁止が明文化されています。出納の記録は会計帳簿(領収書・振込明細書・支払証憑)として整理・保管され、管理組合への収支報告書作成(会計帳簿管理業務)の基礎データとなります。デジタル化の進展に伴い、会計ソフトとインターネットバンキングを連動させた自動仕訳・自動出納処理が普及しており、管理業者の業務効率化と同時に不正防止機能の強化にもつながっています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。