管業 管理委託契約・実務 問32:基幹事務
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
区分所有者の変更(売買・相続等による所有権移転)が生じた場合の管理費等の収納に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア前の区分所有者の滞納管理費等は、所有権移転と同時に消滅し、新たな区分所有者は一切の責任を負わない。
- イ管理業者は、区分所有者が変更された場合、変更前の口座振替設定を変更後の所有者に無断で引き継ぐことができる。
- ウ区分所有者の変更を管理業者に届け出る義務は区分所有法上存在せず、管理組合は変更の事実を知る手段がない。
- エ前の区分所有者が管理費等を滞納していた場合、その滞納額は特定承継人(新たな区分所有者)に承継される。正答
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マンションを購入した新しい区分所有者(特定承継人)は、前の所有者が滞納していた管理費等も支払う責任を負います。これは区分所有法8条に定められており、管理費等の滞納は専有部分に付着した債務として承継されます。アの「消滅」は誤り、イの無断引継ぎも認められません。ウは管理規約上の届出義務が存在します。正答はエです。
区分所有法8条は「前条の場合において、規約若しくは集会の決議に基いて他の区分所有者に対して有する債権又は管理者若しくは管理組合法人が区分所有者に対して有する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる」と規定しており、管理費等の滞納債権は新たな区分所有者(特定承継人)に承継されます。したがってエが正答です。アの「消滅」は8条に反します。イは新所有者の個人口座情報を無断で旧設定と同一にすることは個人情報保護上も問題です。ウについては標準管理規約では区分所有者変更時の届出義務が規定されており(標準管理規約30条類)、管理組合は変更把握の手段を持ちます。正答はエです。
区分所有法8条の特定承継人への債権行使は、管理費等の滞納が不動産という「物」に付着した義務として承継される仕組みであり、民法上の債権の一般原則(相続等の包括承継を除き特定承継では原則として承継されない)の例外です。この規定の実務上の重要性は、中古マンション購入者が滞納額を知らずに購入した後に突然請求を受けるリスクにあります。宅建業法の重要事項説明(35条)では「管理費等に関する事項(滞納の有無を含む)」が記載事項とされており、売買仲介業者が滞納情報を調査・開示する義務を負います。管理業者は管理組合の依頼に基づき、滞納情報を売買取引に際して開示することができますが(個人情報保護の例外として「第三者提供」が認められる場面)、その開示は管理組合の承認の下で行う必要があります。また、区分所有者変更時の口座振替設定の更新については、金融機関との口座振替契約は口座名義人との契約であるため、旧所有者の離脱・新所有者の加入の手続きを個別に行う必要があり、管理業者が新旧所有者双方と連絡を取り合いながら適切に処理することが求められます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。