管業 管理委託契約・実務 問35:管理業者の義務
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
標準管理委託契約書に定める管理業者の秘密保持義務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア管理業者は、業務上知り得た管理組合の秘密(財務情報・個人情報等)を、正当な理由なく第三者に開示してはならず、この義務は契約終了後も存続する。正答
- イ管理業者の秘密保持義務は、管理委託契約の有効期間中のみ存続し、契約終了後は秘密保持義務を負わない。
- ウ管理業者が行政機関から情報提供を求められた場合であっても、秘密保持義務を理由にその提供を拒否することができる。
- エ管理業者の秘密保持義務は、管理業務主任者には適用されず、主任者は業務上知り得た情報を自由に開示することができる。
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管理業者の秘密保持義務は、契約期間中だけでなく契約終了後も続きます(標準管理委託契約書に明文規定あり)。業務上知り得た管理組合の財務情報・個人情報等を正当な理由なく他に漏らすことは禁止されています。ただし、法令に基づく行政機関への情報提供は「正当な理由」にあたります。また管理業務主任者も秘密保持義務の対象です。正答はアです。
標準管理委託契約書では「乙(管理業者)は、正当な理由がない限り、管理事務を行うために知り得た管理組合の秘密を漏らしてはならない。この義務は、この契約が終了した後においても同様とする」と規定しています(秘密保持条項)。これは民法上の委任契約に付随する誠実義務からも導かれますが、標準書式で明文化することで義務の範囲と存続期間を明確にしています。イの「契約期間中のみ」は誤りです。ウの行政機関からの照会については、法律に基づく照会(行政手続法・個人情報保護法等)には応答義務があり、秘密保持を理由に拒否することはできません。エの主任者除外は誤りで、主任者も秘密保持義務の主体です(適正化法64条の業務処理水準参照)。正答はアです。
管理業者の秘密保持義務は複数の法的根拠に基づいています。①民法644条(善管注意義務の一内容として委任者の利益保護)、②個人情報保護法(個人情報の取扱い義務)、③標準管理委託契約書の明文条項の3層構造です。特に個人情報保護法との関係では、管理業者は管理組合から取得した「組合員名簿・居住者名簿・口座情報」等の個人情報を「管理事務の目的の範囲内」でのみ利用でき、目的外利用・第三者提供は原則として違法です(同法17条・23条)。ただし、法令に基づく場合(行政機関からの照会・裁判所の命令等)は第三者提供の例外として認められます。秘密保持義務違反の法的効果としては、①損害賠償責任(民法709条)、②行政処分(適正化法83条による業務停止・登録取消しの可能性)、③刑事責任(個人情報保護法179条:個人情報データベース等の不正提供罪、1年以下の懲役または50万円以下の罰金)が想定されます。また、契約終了後の秘密保持義務の存続期間については、標準書式では「終了後も同様」と無期限に規定するものもありますが、「終了後〇年間」と期間を設ける書式もあり、実務上は当事者合意による期間設定が望ましいとされています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。