問題
マンション管理組合が、駐車場の全面改修工事に備えて専用の「駐車場改修積立金」を別途設定することを検討している。この特別会計の設置に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
特別な目的(駐車場の大規模改修等)のために、管理費会計・修繕積立金会計とは別に積立金会計を設けることは、管理規約の定め・総会決議に基づいて実施できます。国の認可は不要(選択肢イ)、既存の修繕積立金を全額移管する義務もなく(選択肢エ)、目的終了後は解散できます(選択肢ウ)。正答はアです。
管理組合の会計区分については、マンション標準管理規約(令和7年10月17日改正版)28条4項が修繕積立金を管理費と区分して経理することを求めており、「管理費会計」と「修繕積立金会計」の2区分が基本です。そのうえで、コメント29条関係は「機械式駐車場を有する場合は、その維持及び修繕に多額の費用を要することから、管理費及び修繕積立金とは区分して経理することもできる」としており、駐車場のための別会計を設けることは標準管理規約の考え方にも沿っています。設置する場合は、管理規約に根拠を置くか、総会の決議で会計区分と使途を明確に定めて運営します(管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法、修繕積立金の保管及び運用方法は総会の決議事項:48条六号・七号)。選択肢イの「国の認可」は不要です。選択肢エの「既存修繕積立金の全額移管義務」は根拠規定がありません。選択肢ウの「永久維持義務」は存在せず、目的達成後は廃止・統合できます。
特別会計の設置は管理組合の財務管理の柔軟性を高める手段ですが、設置・管理には慎重な対応が必要です。設置のメリットは①特定目的の資金を他の会計と混用せず管理できる、②目的と資金の対応関係が明確になり区分所有者への説明が容易になる、③長期的な積立計画が立てやすい、点です。一方デメリット・注意点として、①会計区分が増えると管理・報告が複雑になる、②会計区分ごとの財務諸表作成が必要、③区分の変更・廃止には総会決議が必要(場合によっては規約変更特別決議)、が挙げられます。管理業務主任者として、特別会計の必要性・目的・積立期間・積立方法・使途の制限を管理規約に明確に記載し、区分所有者が理解しやすい透明な運営ができるよう設計支援することが求められます。なお、駐車場使用料は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てるのが標準管理規約29条の原則です。別会計を設ける場合は、29条との関係(どの収入をどの会計に入れるか)を規約や総会決議で明確にしておく必要があります。また電気自動車等用充電設備を設置する際は、設置費用や運用・維持費を誰がどの程度負担するかをあらかじめ総会で決議しておくことが望ましいとされています(コメント15条関係④)。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

