問題
マンション管理組合の管理費会計が当期末に資金不足となり、管理委託費の支払いができない状況が生じた。この場合の対応として、マンション標準管理規約に照らして最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
修繕積立金は将来の大規模修繕のために積み立てるお金であり、日常の管理費不足の補填に使うことは原則として禁止されています。管理費が不足したら、臨時総会を開いて組合員に不足額の負担を求めるなどの対応策を決議することが正しい方法です。選択肢エが正解です。正答はエです。
修繕積立金の流用禁止は、マンション標準管理規約(令和7年10月17日改正版)28条(1項:取崩しは特別の管理に要する経費に充当する場合に限る、4項:管理費と区分して経理)に基づきます。理事会決議のみで修繕積立金を管理費補填に使うことはできません(選択肢ア)。法律上義務づけられた流用なども存在しません(選択肢イ)。管理費不足への対応策としては、①61条2項に基づき、組合員に管理費等の負担割合によりその都度必要な金額の負担を求めること、②滞納者への督促(60条3項)、③管理費の額の見直し(48条六号:総会の決議事項)などがあります。なお63条の借入れは28条1項の業務(特別の管理)のためのものであり、日常の管理費不足を補うための借入れは想定されていません。いずれも総会等の意思決定が必要であり、管理費不足を早期に把握して対応策を講じることが大切です。選択肢ウの「無期限延期」は管理会社との委託契約上の債務不履行リスクがあり不適切です。
管理費不足が生じる構造的原因として、①管理費収入の減少(滞納増加・戸数減少)、②支出の増加(委託費値上げ・老朽化維持費増)、③予備費の枯渇、④予算管理の失敗(予算超過が見過ごされた)が挙げられます。管理業務主任者の予防的役割として、月次の収支報告書から資金繰り逼迫のサインを早期に検知することが重要です。収支差額がマイナスになる月が続く場合や、前期繰越収支差額が減少傾向にある場合は財政難の予兆です。標準管理規約上、修繕積立金の取崩しが例外的に理事会の決議でできるのは、災害等により総会の開催が困難な場合に理事会が応急的な修繕工事の実施を決議したときの、その工事の実施に充てるための取崩し(54条1項十五号・2項)に限られ、日常の管理委託費の支払いはこれに当たりません。管理業者から毎月交付される会計の収入及び支出の状況に関する書面(マンション管理適正化法施行規則87条5項)を確認し、資金不足の兆しを早期に把握することが、財務の早期警戒につながります。
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

