問題
マンション管理組合の法人税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
管理組合は法人格がなくても「人格なき社団」として法人税法の適用を受けます。ただし課税されるのは「収益事業」から得た所得だけです。区分所有者から徴収する管理費・修繕積立金などは収益事業ではないため非課税です。選択肢エが正確です。正答はエです。
法人税法3条は「人格のない社団等は、法人とみなして、この法律…の規定を適用する」と定め、4条1項ただし書により人格のない社団等は収益事業を行う場合などに限り法人税の納税義務を負い、6条により収益事業から生じた所得以外の所得には法人税を課さないとされています。収益事業は法人税法施行令5条1項に列挙された34業種(物品販売業、不動産貸付業、席貸業、駐車場業など)で、継続して事業場を設けて行われるものです(法人税法2条13号)。管理組合で問題になりやすいのは、区分所有者以外の者への駐車場の使用、集会室の外部への席貸しなどです。選択肢イの「一切課税なし」は誤りです。選択肢ウの「1,000万円超」という金額基準は存在しません。選択肢アは、法人格がなくても法人税法3条により法人とみなされ、収益事業を行えば申告義務を負うため誤りです。
管理組合の法人税に関する実務上の論点を整理します。課税所得の計算:収益事業から生じた収益と費用の差額が課税所得となります。収益事業に帰属する費用(直接費用)は損金算入できますが、収益事業以外の活動(非収益事業)の費用は損金算入できません。共通費用(人件費・事務費等)については合理的な基準で按分します。申告・納税:収益事業を行う管理組合は、各事業年度終了の日の翌日から2月以内に法人税の確定申告書を提出しなければなりません(法人税法74条1項)。新たに収益事業を開始した場合は、開始した日以後2月以内に届出書を提出します(150条1項)。税率は所得の年800万円以下の部分が本則19%(66条2項)ですが、租税特別措置法42条の3の2により令和9年3月31日までに開始する事業年度は15%とされています(それを超える部分は23.2%:66条1項)。なお、収益事業に属する資産から収益事業以外の事業のために支出した金額を寄附金とみなす「みなし寄附金」(法人税法37条6項)は「公益法人等」に限った制度であり、人格のない社団等である管理組合には適用されません(管理組合法人も、区分所有法47条13項の読替えにより、この扱いの対象から外されています)。管理業務主任者として、管理組合が収益事業を行っているかどうかの判定と、税務申告の必要性についての基本的な説明ができることが求められます。具体的な税務処理は税理士に委任することが一般的ですが、論点の把握は管業試験でも実務でも必須です。
- 建物の区分所有等に関する法律第47条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

