管業 管理組合会計・財務 問61:滞納管理費の処理
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンション管理組合が区分所有者に対して有する管理費等の請求権の消滅時効に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア管理費等の請求権は、権利を行使できることを知った時から10年(主観的起算点)または権利を行使できる時から20年(客観的起算点)で消滅時効が完成する。
- イ管理費等の請求権は、定期給付の債権として改正民法(2020年4月施行)のもとでは権利を行使できることを知った時から5年(主観的起算点)で消滅時効が完成する。正答
- ウ管理費等の請求権は消滅時効の規定の適用を受けず、永久に請求可能である。
- エ管理費等の請求権の消滅時効期間は3年であり、3年間の督促で時効更新ができる。
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管理費等の請求権にも「時効」があります。2020年4月施行の改正民法では、管理費等のような定期的に発生するお金の請求権は「知った日から5年」で時効が完成します。5年間、何もせず請求も督促もしないと権利が消えてしまう可能性があります。選択肢イが正確です。正答はイです。
改正民法(2020年4月1日施行)により消滅時効の規定が変わりました。一般的な債権の消滅時効:主観的起算点(債権者が権利を行使できることを知った時)から5年、または客観的起算点(権利を行使できる時)から10年のどちらか早いほうで完成(民法166条1項)。管理費等の債権の性質:管理費は毎月定期的に発生する給付債権です。改正前は「定期給付の短期消滅時効(5年)」が適用されていましたが、改正後も実質的に「知った時から5年」で完成します。選択肢アは10年・20年としており改正後の規定と異なります。選択肢ウは「消滅時効なし」としており誤りです。選択肢エの「3年」は一部の特別債権(医師の診療費等)の旧規定であり、管理費には適用されません。
管理費等の消滅時効の実務上の取り扱いを整理します。時効の起算点:各月の管理費の支払期日(通常は月初または前月末)の翌日から5年間が時効期間です。時効の更新(旧:中断)事由:①裁判上の請求(訴訟提起・支払督促申立て等)、②強制執行の申立て、③仮差押え・仮処分、④債務者が債務を承認したとき(支払約束書・一部弁済等)。内容証明郵便による催告は「時効の完成猶予(旧:停止)」事由であり、催告後6か月以内に裁判上の請求等をしなければ時効の更新にはなりません。管理費滞納者への対応として、継続的に内容証明を送るだけでは最終的に時効が完成してしまいます。少なくとも支払督促・少額訴訟などの法的手段を講じて「裁判上の請求」として時効を更新することが必要です。また承認書(「〇〇円の滞納管理費を分割で支払います」等)を取得することも時効更新の有力手段です。管業試験では時効期間(5年)と時効更新・完成猶予の区別が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。