管業 管理組合会計・財務 問8:複式簿記の基礎
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンション管理組合の会計が一般企業の会計と異なる点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア管理組合は営利法人であるため、一般企業と同様に「損益計算書」を作成して利益を計算しなければならない。
- イ管理組合は非営利組織であり、「損益計算書」の代わりに「収支計算書(収支報告書)」を作成して収入と支出の差額を明らかにする。正答
- ウ管理組合の収支計算書における当期収支差額は「利益」と呼ばれ、一般企業の当期純利益と全く同じ概念である。
- エ管理組合は収支計算書のみを作成すればよく、貸借対照表の作成は法律上求められていない。
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一般企業は「いくら儲けたか(利益)」を計算するために損益計算書を作ります。一方、管理組合は「区分所有者のお金をきちんと管理しているか」を示すための非営利組織であるため、損益計算書ではなく「収支計算書(収支報告書)」を作成します。この書類では収入合計から支出合計を差し引いた「当期収支差額」を明らかにします。選択肢イが非営利組織の特徴を正確に説明しています。正答はイです。
管理組合は区分所有者の共有財産を管理するための非営利組織(人格のない社団)であり、利益追求を目的としません。そのため財務諸表は、一般企業の損益計算書に対応するものとして「収支計算書(収支報告書)」を作成します。収支計算書では管理費収入・修繕積立金収入等の「収入の部」と管理委託費・保険料・修繕費等の「支出の部」を対比し、当期収支差額を示します。選択肢アは管理組合を営利法人としており誤りです。選択肢ウの「収支差額=利益」という説明は正確ではなく、収支差額は翌期繰越金として次期に引き継がれます。選択肢エについて、貸借対照表(正確には「収支状況報告書」の一部として残高一覧が必要)も管理組合の財務諸表として必要であり、法令上も求められます。
管理組合の会計は、「公益法人会計基準」や「非営利法人会計基準」に準拠した会計処理が推奨されており、国土交通省のマンション標準管理規約(コメント)でも収支決算書と貸借対照表の両方の作成が求められています。収支計算書の構造は収入の部(経常収入・特別収入)と支出の部(経常支出・特別支出)に分かれ、当期収支差額を計算して次期繰越収支差額を表示します。管理費会計と修繕積立金会計は区分経理が原則であり、それぞれ独立した収支計算書と貸借対照表が作成されます。「当期収支差額」が企業の「当期純利益」と異なるのは、管理組合に「株主」が存在せず、余剰金の配当という概念がないためです。収支差額は翌期への繰越金として保有され、通常は管理費の値下げ検討材料となるか、特別修繕費の財源として積み立てられます。近年では収支計算書に加え「正味財産増減計算書」の考え方も導入されており、公益法人会計との整合性を図る動きがあります。管理業務主任者試験では収支計算書の各項目の分類と、収支差額の繰越処理に関する問題が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。