管業
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

管業 建築・設備 問10|外壁タイルの浮き・落下

問題

管業 | 建築・設備 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

分譲マンションの外壁タイルの浮き・落下に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

外壁タイルが落下して通行人が怪我をした場合、建物の管理組合(管理者)は法的責任を問われる可能性があります。民法717条(工作物責任)により、建物の占有者・所有者は工作物の設置・保存の瑕疵による損害について賠償責任を負います。ウの「工作物の占有者・所有者責任」という記述は正確で、正答です。アの「目視のみで正確に発見できる」は誤りで、タイルの浮きは目視だけでは見つけにくく、定期報告の対象となる建築物では打診等による調査が定められています。イの「すべての建築物に全面打診が義務」も誤りで、全面打診等が求められるのは建築基準法12条1項の定期報告の対象となる建築物です。よって正答はウです。

外壁タイルの法的管理義務を整理します。建築基準法12条1項の定期報告制度により、政令で定める建築物と特定行政庁が指定する建築物(特定建築物)の所有者(管理者)は、一級・二級建築士又は建築物調査員に外壁を含む劣化状況を調査させ、おおむね6か月〜3年の間で特定行政庁が定める時期に特定行政庁へ報告しなければなりません(同法施行規則5条1項)。調査方法を定めた平成20年国土交通省告示第282号により、外壁タイル等は竣工後・外壁改修後等からおおむね10年に一度、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分を全面的に打診等で確認することとされています(令和4年の改正で、打診と同等以上の精度を有する無人航空機による赤外線調査も認められることが明確化)。この義務は定期報告の対象建築物に限られるため、イの「対象かどうかにかかわらずすべての建築物に義務」は誤りです。エのタイル浮きの原因は製造不良だけでなく、施工不良(接着剤の品質・下地処理不足・貼り付け時の圧着不足)・温度変化による膨張収縮・下地コンクリートの中性化・躯体のひび割れ等が複合的に作用します(エ:誤)。ウの工作物責任(民法717条)は、管理組合が外壁タイルを適切に管理・点検する義務の法的根拠として最重要です(ウ:正)。

民法717条(工作物責任)の構造を深掘りします。土地の工作物の設置・保存の瑕疵により他人に損害を生じさせたときは、①まず占有者が責任を負い、②占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは所有者が責任を負います。所有者の責任は無過失責任(注意を尽くしても免責されない)です。マンションの共用部分では、管理組合や区分所有者がこれらの責任を問われ得るため、適切な点検が重要です。外壁の定期調査の法的根拠は建築基準法12条1項の定期報告制度(調査方法は平成20年国土交通省告示第282号)です。定期報告の対象は政令(施行令16条1項)で定める建築物と特定行政庁が指定する建築物で、共同住宅が対象となるかは規模や特定行政庁の指定によります。実務では打診棒による打診のほか、赤外線調査(令和4年の告示改正で、打診と同等以上の精度を有する無人航空機による赤外線調査が明確化)が用いられています。民法717条は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合にも準用され(同条2項)、損害の原因について他にその責任を負う者(例えばタイルの施工に不具合があった施工業者)があるときは、賠償をした占有者又は所有者はその者に対して求償権を行使することができます(同条3項)。区分所有建物に特有の規定として、区分所有法9条は、建物の設置又は保存に瑕疵があることにより他人に損害を生じたときは、その瑕疵は共用部分の設置又は保存にあるものと推定するとしています。瑕疵が専有部分と共用部分のどちらにあるか明らかでない場合でも共用部分の瑕疵と推定されるため、外壁タイルの落下事故では共用部分を管理する管理組合側の責任が問題になりやすく、点検・補修の記録を整えておくことが重要です。また建築基準法8条1項は、定期報告の対象かどうかにかかわらず、建築物の所有者、管理者又は占有者に、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するよう努める義務を課しています。ひっかけの型としては、「定期報告の対象外なら維持管理の義務は一切ない」(8条1項の努力義務と民法717条の責任は残る)、「所有者も注意を尽くせば免責される」(免責の規定は占有者についてのもので、所有者の責任は無過失責任)が典型です。管業試験では「民法717条の占有者・所有者責任」「外壁定期調査の根拠法令」「全面打診等の実施時期(おおむね10年に一度)」が頻出です。管理業者として入居者への安全説明と管理委託費における点検費用の適正見積りができるよう、これらの数値と法令を正確に覚えることが実務直結の学習です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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