問題
マンションの基礎構造に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
建物を支える基礎には、地盤の表面近くで支える「直接基礎」と、深くまで杭を打ち込む「杭基礎」があります。杭基礎には先端で支える「支持杭」と、周りの摩擦力で支える「摩擦杭」があります(ア:正)。地盤が軟弱な場合は深い硬い地盤まで届く杭基礎が適します(イは逆の説明で誤り)。べた基礎は建物全体の底面をコンクリートスラブで支える形式で、軟弱地盤でも採用されます(エは記述が逆で誤り)。よって正答はアです。
基礎形式を整理します。直接基礎は良好な地盤が浅い位置にある場合に有利です。べた基礎は建物の底面全体をコンクリートスラブで覆い、接地圧を分散させる方法で、比較的軟弱な地盤でも対応できます(エの「軟弱地盤よりも良好な地盤で主に採用」は誤り。べた基礎は軟弱地盤でも使われる)。杭基礎は支持杭(先端支持力)と摩擦杭(周面摩擦力)に分類されます(ア:正)。地盤が軟弱な場合は深い硬い地盤まで届く杭基礎が適しますが、直接基礎は良好な地盤が浅い位置にある場合向きです(イの「軟弱でも直接基礎が最適」は誤り)。液状化現象は、飽和した緩い砂質地盤が地震の振動で一時的に液体状になり支持力を失う現象です。ウの「杭基礎は液状化の影響を一切受けない」は誤りで、液状化によりネガティブフリクション(杭に下向きの力が作用)が生じたり、地盤の側方流動で杭が破損するリスクがあります。杭基礎でも液状化対策(地盤改良・杭径・配筋の強化)が必要です。
基礎工法の選定は地盤調査(ボーリング調査・標準貫入試験など)の結果に基づき、N値(標準貫入試験の打撃回数)などを指標として支持層の深さを判断します。中高層のRC造マンションでは、場所打ち鉄筋コンクリート杭(アースドリル工法・リバース工法・オールケーシング工法)などの杭基礎が多く採用されます。液状化リスクの高い地域(埋立地・旧河道・砂州など)では、地盤改良工法(セメント系深層混合処理・サンドコンパクション工法)の採用や、建物設計への免震装置の組み合わせが有効とされています。法令面では、建築基準法施行令38条1項が、基礎は建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならないと定め、同条2項は、建築物には異なる構造方法による基礎を併用してはならないとしています(同条4項により、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算で構造耐力上安全であることが確かめられた場合は2項・3項は適用されません)。同条3項後段は、高さ13m又は延べ面積3,000㎡を超える建築物で、作用する荷重が最下階の床面積1㎡につき100kNを超えるものは、基礎の底部(基礎ぐいを使用する場合はその先端)を良好な地盤に達するようにしなければならないとしており、中高層マンションで支持杭が多く用いられる法的な背景になっています。地盤の許容応力度は、国土交通大臣が定める方法による地盤調査の結果に基づいて定めるのが原則ですが、施行令93条ただし書の表の数値によることもでき、長期に生ずる力に対して岩盤1,000kN/㎡、密実な砂質地盤200kN/㎡、粘土質地盤20kN/㎡などとされています。同じ表の「砂質地盤」(50kN/㎡)は地震時に液状化のおそれのないものに限られており、液状化のおそれのある砂質地盤にはこの数値を使えない点も、液状化と基礎の関係を理解する手がかりになります。ひっかけの型としては、「べた基礎=建物の一部分のみを支える形式」「杭基礎なら液状化の影響を一切受けない」のように、用語の定義を逆にしたり「一切」「常に」と断定したりする肢が典型です。管業試験では「液状化発生条件(細かい砂質土・地下水位が高い)」「N値の概念」「杭基礎の種類・支持形式」が問われます。管理組合への助言として、購入前の地盤調査報告書・液状化ハザードマップの確認を推奨できる知識が求められます。
- 建築基準法施行令第38条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

