問題
マンションの受水槽の管理および簡易専用水道に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
受水槽の容量が10m³超の給水設備を「簡易専用水道」といい、水道法に基づく管理義務があります。毎年1回以上の受水槽の掃除と、地方公共団体の機関又は国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた者による定期の検査が義務付けられています(ア:正)。清掃は専門業者に委託するのが一般的で、委託を禁止する規定はありません(イ:誤)。残留塩素不足の責任は管理組合にも及びます(ウ:誤)。よって正答はアです。
簡易専用水道の管理義務(水道法34条の2)を整理します。①管理:設置者は国土交通省令で定める基準に従って管理しなければならず、水槽の掃除を毎年1回以上定期に行うこと等が定められています(34条の2第1項・施行規則55条)。②定期検査:毎年1回以上定期に、地方公共団体の機関又は国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた者の検査を受けなければなりません(34条の2第2項・施行規則56条)。アはこれらを正確に記述しており正答です(現行の水道法34条の2第2項では、登録を行うのは国土交通大臣及び環境大臣です。「厚生労働大臣の登録」は所管移管前の古い記述です)。清掃を専門業者に委託することを禁止する規定はなく、実務では専門業者に委託するのが一般的です(イ:誤)。受水槽以降の設備の管理は設置者(管理組合)の責任であり、水道事業者が全責任を負うわけではありません(ウ:誤)。有効容量10m³以下は水道法上の簡易専用水道には当たりませんが、水道事業者の供給規程(水道法14条2項5号)や自治体の条例等で管理が求められる場合があり、所有者として衛生的に維持管理する必要があることに変わりはありません(エ:誤)。
受水槽管理の法的責任の所在を正確に理解することは管業実務の核心です。水道法に基づく管理義務者は「施設の設置者」であり、分譲マンションでは管理組合(管理者としての理事長)です。管理委託契約の中で管理業者は受水槽清掃の「手配・立会い・報告書管理」を受託しますが、法的義務は管理組合が負うため、管理業者が清掃を怠った場合でも最終的な責任は管理組合に帰属します。清掃費用の会計区分は「管理費」(経常的維持管理費)からの支出が標準で、修繕積立金からは支出しません。ただし受水槽の更新(取り替え・FRP製への材質変更・直結方式への切替工事)は「設備の更新」として修繕積立金から支出します。管理基準の中身は水道法施行規則55条に列挙されています。①水槽の掃除を毎年1回以上定期に行うこと、②水槽の点検等、有害物・汚水等によって水が汚染されるのを防止するために必要な措置を講ずること、③給水栓における水の色・濁り・臭い・味その他の状態により供給する水に異常を認めたときは、水質基準に関する省令の表に掲げる事項のうち必要なものについて検査を行うこと、④供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、かつ、その水を使用することが危険である旨を関係者に周知させる措置を講ずること、の4つです。③④は、受水槽以降の水質の異常に対して設置者自身が検査・給水停止等の対応をすべきことを定めたもので、「水道事業者が全責任を負う」とする肢の誤りを見抜く根拠になります。設置者の管理がこの基準に適合していないと認めるときは、都道府県知事は、設置者に対し、期間を定めて、清掃その他の必要な措置を採るべき旨を指示することができます(水道法36条3項)。なお、簡易専用水道の定義(水道法3条7項)は、水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であって「水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするもの」であり、この要件と有効容量10m³超の要件をあわせて判断します。管業試験では「10m³超=簡易専用水道」「毎年1回以上の水槽の掃除と、地方公共団体の機関又は国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた者による検査」「受水槽以降の管理は設置者(管理組合)の責任」「10m³以下は水道法の簡易専用水道に当たらない」が必須の制度知識です。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

