問題
マンションの排水通気設備の通気管に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
通気管は排水管の中の空気の流れを確保して、排水をスムーズにしトラップの水(封水)を守る管のことです。種類は①伸頂通気管(排水立て管の上部を大気に開放)②ループ通気管(各階の排水横管を通気立て管に接続)③各個通気管(各器具のトラップに1本ずつ設ける)などがあります。アの「伸頂通気管が排水立て管の最上部を延長して大気に開放する」は正確な説明です。よって正答はアです。
通気管の種類と役割を整理します。①伸頂通気管:排水立て管の最上部を屋上まで延長し大気開放する最も基本的な通気方式。コスト低・施工容易ですが大流量排水には能力不足の場合があります(ア:正)。②ループ通気管:各階の排水横枝管(最上流の器具排水から排水立て管接続部までの横管)から通気立て管に接続する方式。複数器具を1本の通気管でカバーするため、中〜大規模建物で採用されます(イの「通常採用されない」は誤り)。③各個通気管:各衛生器具のトラップの下流側から取り出して通気立て管等に接続する方式で、破封防止に最も確実とされますが、管の本数増加はコスト増になります。エは「各個通気は小規模建物のみ」が誤りで、大規模な高品質建物でも採用されます。ウの「通気兼用立て管」という概念は一般的ではなく、排水と通気を同一管路で兼用する設計は排水能力・通気性能の両立が困難なため標準手法ではありません(ウ:誤)。
通気管の設計は建物の排水能力と入居者の生活環境(悪臭・騒音)に直結します。近年は、特殊な排水継手を用いて通気立て管を設けずに排水能力を確保する「特殊継手排水システム」(伸頂通気方式の一種)も普及しています。これらは通気管設置のコスト・スペースを削減できますが、既存マンションの通気改善工事への適用は制約があります。マンションの大規模修繕時における排水管改修では、通気管の配管状況の確認が重要です。老朽化した排水管を新しい管材に更新する際に、通気管設計を見直して居住環境を改善するケースもあります。法令上の位置付けも確認しておきます。建築基準法施行令129条の2の4第3項2号は、排水のための配管設備には「排水トラップ、通気管等を設置する等衛生上必要な措置を講ずること」を求めています。その構造方法を定めた昭和50年建設省告示第1597号は、通気管について、①排水トラップの封水部に加わる排水管内の圧力と大気圧との差によって排水トラップが破封しないように有効に設けること、②汚水の流入により通気が妨げられないようにすること、③直接外気に衛生上有効に開放すること(ただし、配管内の空気が屋内に漏れることを防止する装置が設けられている場合は、この限りでない)を定めています。③のただし書により、屋内に空気が漏れない装置を設ければ、通気管の末端を外気に開放しない方式も認められます。また同告示は、排水トラップの深さ(封水深)を5cm以上10cm以下(阻集器を兼ねる排水トラップは5cm以上)とすること、二重トラップとならないように設けること、雨水排水立て管は汚水排水管若しくは通気管と兼用し、又はこれらの管に連結しないことも定めています。ひっかけの型としては、「ループ通気管は通常採用されない」「各個通気管は小規模な建物でのみ採用される」のように根拠のない限定を付けた肢や、雨水排水立て管と通気管の兼用のように告示が禁じている方式を標準的な手法とする肢が典型です。管業試験では「伸頂通気管・ループ通気管・各個通気管の概念」「通気管の目的(気圧変動抑制・破封防止)」「二重トラップ禁止(前問との連続理解)」が重要で、通気管が不適切なマンションで発生する現象(ゴポゴポ音・臭気逆流)を判断材料として問題が出題されることがあります。
- 建築基準法施行令第129条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

