管業 建築・設備 問30:給排水衛生設備
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの給水圧力と水撃作用(ウォーターハンマー)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア水撃作用(ウォーターハンマー)は、配管内の水流が急に停止したとき(蛇口・バルブの急閉時)に発生する衝撃圧力であり、配管の損傷・騒音の原因となる。正答
- イ水撃作用は、給水圧力が低いほど発生しやすく、高層マンションの上層階では水圧が高くなるため、下層階よりも水撃が発生しやすい。
- ウ給水管の適正水圧は0.3〜0.5MPa(メガパスカル)程度であり、0.1MPa以下ではシャワーが使用可能であるが、0.05MPa未満では一般の水栓器具が使用できなくなる。
- エポンプ直送方式のマンションでは、ポンプの起動・停止による圧力変動が水撃作用の原因にはならないため、防止措置は不要である。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインも明記。
「ウォーターハンマー(水撃作用)」は、水が流れている配管で蛇口やバルブを急に閉めたときに、水の勢いが急停止して衝撃圧力(ドンッという音や振動)が発生する現象です(ア:正)。これが繰り返されると配管の継手が緩む・破損するなどの問題が起きます。給水圧力が高いほど発生しやすいのが特徴です(イの「低いほど発生しやすい」は逆で誤り)。よって正答はアです。
水撃作用の発生メカニズムと対策を整理します。水撃作用(ウォーターハンマー)の発生条件:①高圧・高速の水流②急速なバルブ閉鎖③ポンプの急停止・起動。給水圧力が高いほど水撃力が大きくなります(アの記述は正・イの「低いほど」は誤り)。対策:①ウォーターハンマーアレスター(空気室付き緩衝器)の設置②スローバルブ(ゆっくり閉まる水栓)の採用③ポンプの緩起動・緩停止制御(インバーター制御)。ポンプ直送方式でもポンプの起動・停止・急変動は水撃の原因となるため防止措置が必要です(エ:誤)。給水管の適正水圧の目安は器具により異なりますが、一般に0.05〜0.3MPa程度が目安とされています。ウの「0.3〜0.5MPaが適正」という数値は高すぎます(通常の水栓器具の適正圧は0.05〜0.3MPa程度)。また「0.1MPa以下でもシャワーが使用可能」という記述は器具によっては0.05MPa程度でも使用できるため実態と合いません。ウは数値が不正確な誤りの選択肢です。
水撃作用は高層マンションの管理において特に重要な設備課題です。高置水槽方式では下層階ほど静水圧が高く(10m水頭≒0.1MPa)、受水槽方式では20階以上の場合に0.5MPa超の高圧が生じることがあります。高圧による影響として①ウォーターハンマー発生②給水器具(水栓・洗浄弁等)の早期劣化③水漏れリスク増大があります。対策として「減圧弁」の設置(一定圧以下に減圧して各戸に供給)が標準採用されます。減圧弁は消耗品であり、定期交換(一般に10〜15年)が必要で、長期修繕計画への組み込みが推奨されます。管業試験では「ウォーターハンマーの定義と原因」「高層階の給水圧管理(減圧弁)」「給水圧力の単位(MPa・kPa換算:1MPa=1,000kPa≒10kgf/cm²)」が出題されます。実務では区分所有者からの「蛇口を閉めるとガタンという音がする」という相談がウォーターハンマーであることが多く、適切に原因を説明して対策(ウォーターハンマーアレスター・水栓交換)を提案できる知識が管理業者に求められます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。