管業 建築・設備 問35:電気・ガス・昇降機
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの受変電設備および高圧一括受電に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア高圧一括受電方式とは、マンション全体で電力会社から高圧(6,600V)で一括受電し、共用設備と各住戸へ低圧(100V/200V)に変換して供給する方式であり、電気料金の削減が期待できる。正答
- イ高圧一括受電方式を採用するためには、管理組合の決議のみで実施できるが、各区分所有者の同意は不要である。
- ウ受変電設備(キュービクル)のメンテナンスは、電力会社が全責任を負うため、管理組合が独自に保安契約を締結する必要はない。
- エマンションが低圧で電力供給を受けている場合(低圧受電方式)は、電気事業法の保安管理の義務が管理組合に生じることはない。
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「高圧一括受電」は、マンション全体で電力会社から高圧(6,600V)で電気を受け取り、変圧器(トランス)で100V/200Vに変換して各戸と共用部に供給する方式です(ア:正)。電気料金の単価が低圧より安くなる可能性があるため管理費削減の手段として採用されます。ただし導入には全区分所有者の電力契約変更への同意が必要です(イの「各区分所有者の同意は不要」は誤り)。よって正答はアです。
受変電設備と高圧一括受電の法的・技術的背景を整理します。高圧一括受電方式(ア):電力会社から6,600V(高圧)で受電し、構内の受変電設備(キュービクル)で低圧(100/200V)に変換。共用部の照明・エレベーター等と各住戸の両方に供給します(ア:正)。電気料金は高圧契約の単価が適用されるため、一般低圧契約より単価が安くなる場合があり管理費削減の実績があります。高圧一括受電の導入:各区分所有者が電力会社との個別契約を解約する必要があるため、全区分所有者の同意が実務上必要とされています(イの「各区分所有者の同意不要」は誤り)。受変電設備(キュービクル)の保安義務(ウ):自家用電気工作物(高圧受電設備)の設置者は電気事業法上の保安規程の届出・主任技術者の選任または保安管理業務外部委託(電気保安協会等)が義務です(ウの「電力会社が全責任」は誤り)。低圧受電の場合(エ)は電力会社が保安義務を負うため、管理組合に直接の電気保安義務は生じません(エ:正確)。
高圧一括受電の導入に関する法的問題は管業試験で重要度が高まっています。2016年の電力自由化(家庭用電力の小売全面自由化)後、高圧一括受電業者が「全戸同意が取れない場合は導入不可」という問題に直面しました。最高裁判所は「管理組合の多数決で高圧一括受電の導入を決議しても、個々の区分所有者の電力契約の解約を強制できない」という判断を示しており(2019年・各地の地裁・高裁判決含む)、全戸同意の実質的必要性が確認されています。受変電設備のメンテナンスは電気事業法の「保安規程」に基づく義務で、①設備の点検(毎月1回以上の月次点検、毎年1回以上の年次点検)②主任技術者の選任(第三種電気主任技術者等)または外部保安委託契約(電気保安法人・電気保安協会等)が必要です。受変電設備の更新コスト(キュービクル一式で数百万〜千万円超)は管理費ではなく修繕積立金から支出されることが多く、長期修繕計画への適切な組み込みが必要です。管業試験では「高圧一括受電の仕組み(6,600V→100/200V)」「全戸同意の問題」「電気保安義務(主任技術者・保安協会委託)」が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。