問題
マンションの幹線設備・分電盤に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
住戸の分電盤には「アンペアブレーカー」(契約アンペア超で遮断)と「漏電ブレーカー」(漏電検知で遮断)と「安全ブレーカー(回路ブレーカー)」(個別回路の過電流で遮断)があります。エのアンペアブレーカーの説明は正確で、スマートメーター普及後にアンペアブレーカーが撤去されるケースがあることも正確な記述です(エ:正)。アの「共用と住戸の電力を1つの分電盤でまとめなければならない」は誤りです。ウの「漏電ブレーカーが漏電検知機能なし」は完全に逆で誤りです。よって正答はエです。
分電盤・ブレーカーの種類を整理します。共用分電盤(ア):共用部の照明・換気扇・給水ポンプ等の電力を管理し、住戸分電盤は各戸の電力回路を管理します。両者は別に設けるのが通常で、「1つの分電盤でまとめなければならない」という決まりはありません(ア:誤)。住戸分電盤のブレーカー3種類:①アンペアブレーカー(契約用遮断器):契約電力(20A・30A・40A等)を超える電流が流れると遮断(エ前半:正)。電力自由化後にスマートメーターが普及し、スマートメーターが電力量・電流を計量するためアンペアブレーカーが不要になり撤去される場合があります(エ後半:正)。②漏電遮断器(漏電ブレーカー):漏電(地絡)電流を検知して遮断する安全装置。過電流遮断機能も持つ製品が多い(ウの「漏電検知機能なし」は誤り)。③安全ブレーカー(配線用遮断器):各回路ごとに設置し、回路の過電流・短絡を遮断。幹線容量(イ)は原則として変更工事(電線の更新)が必要ですが、不可能ではありません(イの「変更できない」は誤り)。
マンションの幹線設備(給電幹線)の老朽化は管理組合が直面する重要な設備課題です。古いマンションでは幹線の容量が小さく、現在の各戸の電力需要(IHクッキングヒーター・エアコン複数台・電気自動車充電等)に対応できないケースがあります。長期修繕計画作成ガイドライン(令和6年6月改定)は、電気容量の増量(電灯幹線の増量等)を性能向上工事の例に挙げています。幹線の増強工事は共用部分の工事として総会の決議が必要で、形状又は効用の著しい変更を伴う場合は区分所有法17条1項の決議、伴わない場合は39条1項の普通決議(出席した区分所有者及びその議決権の各過半数)となります。電気自動車(EV)の充電設備設置も、幹線容量や駐車場への配線の見直しが必要になる近年の課題です。ブレーカーの法的な根拠は「電気設備に関する技術基準を定める省令」にあります。同省令14条は、電路の必要な箇所に、過電流による過熱焼損から電線及び電気機械器具を保護し、かつ、火災の発生を防止できるよう、過電流遮断器を施設することを求めています(配線用遮断器=安全ブレーカーがこれに当たります)。同省令15条は、電路には、地絡が生じた場合に電線若しくは電気機械器具の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、地絡遮断器の施設その他の適切な措置を講じなければならないとしています(漏電遮断器がこれに当たります。電気機械器具を乾燥した場所に施設する等、地絡による危険のおそれがない場合を除く)。過電流と地絡(漏電)は別の現象で、それぞれに対応する遮断器が別の条で定められているという区別が、ウのひっかけを見抜く鍵です。幹線の増強を共用部分の変更として区分所有法17条1項の決議で行う場合、規約に特別の定めがあるときは、その変更に伴い必要となる専有部分の保存行為等(専有部分の保存行為又は専有部分の性質を変えない範囲内での利用・改良を目的とする行為)も、同項と同じ多数による集会の決議で決することができます(同条3項)。この決議で専有部分の保存行為等の態様や費用の分担を定めるときは、決議の対象となる専有部分の区分所有者の利用状況等を考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるようにしなければなりません(同条4項)。普通決議で行う共用部分の管理に伴う専有部分の保存行為等についても、同様の規定があります(18条4項・5項)。管業試験では「アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーの機能区別」「スマートメーターとアンペアブレーカーの関係」「幹線増強の決議要件」が出題されます。
- 建物の区分所有等に関する法律第17条e-Govで原文を読む
- 電気設備に関する技術基準を定める省令e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

