管業 建築・設備 問55:大規模修繕・長期修繕計画
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの長期修繕計画に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア長期修繕計画の計画期間は、国土交通省のガイドラインによれば「25年以上」とすることが推奨されており、計画の見直しは建物の竣工時のみ行えばよい。
- イ長期修繕計画は、管理組合が作成する義務があるが、管理業者(マンション管理業者)が作成することは法律上禁止されている。
- ウ長期修繕計画の作成・変更には、管理組合総会での決議が必要であり、理事会の判断のみでは変更できない場合が多い。正答
- エ長期修繕計画は、修繕工事の項目・費用を確定した実施計画書であり、一度作成した後はその内容を変更することが禁止されている。
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長期修繕計画は将来の修繕工事を計画するためのものであり、建物の状態変化・法改正等に応じて定期的に見直すことが推奨されています(アの「竣工時のみ」は誤り)。計画の作成・変更は管理組合総会での決議事項とすることが多いです(ウ:正)。長期修繕計画は確定した実施計画ではなく「計画書」であり変更は可能です(エ:誤)。よって正答はウです。
長期修繕計画の制度を整理します(国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」・マンション管理適正化指針)。①計画期間(ア):2021年改正ガイドラインでは「30年以上」を推奨しており、旧ガイドラインの「25年以上」から引き上げられました。また5年程度ごとの定期的な見直しが必要です(アの「25年以上・竣工時のみ」は計画期間の数値も見直し頻度も誤り)。②作成義務と作成者(イ):マンション管理適正化法(2021年改正)では、管理計画認定制度において長期修繕計画の適切な作成が認定条件となりました。管理業者が管理組合に代わって作成することは禁止されておらず、むしろ管理委託業務の中で管理業者が作成支援するのが一般的です(イ:誤)。③作成・変更の手続き(ウ):長期修繕計画の変更は管理規約の定めに応じて総会決議または理事会決議で行います。多くのマンションでは総会の普通決議事項とされています(ウ:正)。④修繕計画の性格(エ):長期修繕計画は修繕時期・費用の概算を示す「計画書」であり確定書類ではなく、経年劣化の進行・工事費用の変動・新たな設備追加に応じて変更すべき文書です(エ:誤)。
長期修繕計画は管業試験の最重要テーマの一つであり、2021年改正マンション管理適正化法による制度強化後は毎年出題が続いています。国土交通省「マンション修繕積立金に関するガイドライン」(2021年改訂)では、専有面積当たりの修繕積立金の目安を提示しており、①機械式駐車場あり:月額218〜282円/m²程度、②機械式駐車場なし:月額178〜218円/m²程度(30年計画・15階未満・延べ面積5,000m²未満の場合の例)とされています(数値は目安であり実際の積立金はマンションごとに異なります)。マンション管理計画認定制度(2022年4月開始)では長期修繕計画の計画期間・修繕積立金の積立方法が認定基準の一つです。具体的には「計画期間が30年以上・5年以内に大規模修繕工事が予定されていない・均等積み立て方式または計画的な段階増額方式」等が要件に含まれます。修繕積立金の不足問題は全国的な社会課題となっており、国土交通省の調査(2021年)では分譲マンションの約4割が修繕積立金不足の状態にあるとされています。不足の主な原因は「当初分譲時の低い設定額(デベロッパーが販売コスト低減のため積立金を低く設定)」「段階増額方式での増額未実施」「大規模修繕の先送り」です。管理業務主任者として長期修繕計画の5年ごとの見直し時に積立額の充足度を検証し、不足が見込まれる場合は増額提案(総会議案化)を管理組合に提案することが実務上の重要な役割です。近年はBIM(Building Information Modeling)や建物診断データとの連携により長期修繕計画をデジタル化・可視化するサービスも登場しており、管理業者のDX活用としても注目されています。管業試験では「計画期間30年以上推奨(改正後)」「5年程度ごとの見直し」「管理計画認定制度との関連」「修繕積立金ガイドラインの概要」が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。