管業 建築・設備 問57:大規模修繕・長期修繕計画
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの外壁劣化診断・調査と補修工法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア外壁の打診調査(打診検査)は、打診棒を外壁に当てて音の違いでタイルの浮き・コンクリートの欠損を確認する方法であり、目視調査だけでは発見できない浮きを検出できる。
- イ赤外線サーモグラフィ調査は、外壁の表面温度分布を測定する方法であり、雨天・強風時でも同等の精度で調査が可能である。
- ウタイル張り外壁の浮き部分の補修工法として最も一般的なのは「アンカーピンニング工法」であり、ドリルで穿孔してアンカーピンを打ち込み固定する方法である。正答
- エ中性化深度の測定(コア抜き・フェノールフタレイン溶液試験)は、コンクリート内部の鉄筋の配筋状況を確認するための試験であり、劣化診断とは関係がない。
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外壁タイルの浮きの補修には「アンカーピンニング工法」(ドリルで穿孔してピンを打ち込み固定)が標準的に使われます(ウ:正)。打診調査は音で浮きを発見する方法で目視より精度が高いです(ア:正)。赤外線調査は晴天時に温度差が大きくなる条件で精度が出るため、雨天・強風時は精度が低下します(イの「同等の精度」は誤り)。よって最も適切なものはウです。
劣化診断の手法と補修工法を整理します。①打診調査(ア):竹・金属製の打診棒を外壁に当て、音(「コン」が健全・「ボン」が浮き)で浮きを発見する方法。目視では発見できない初期浮きも検出可能(ア:正)。大規模修繕前の全面打診は建築基準法(竣工後10年超の場合)で義務付けられています。②赤外線サーモグラフィ(イ):外壁浮き部分は温度変化が健全部と異なることを利用。晴天で日照が多い条件で精度が高く、雨天・強風・日陰では精度が低下します(イの「雨天でも同等」は誤り)。③アンカーピンニング工法(ウ):タイル・モルタル浮きの補修として標準的な工法。ドリルで外壁に穿孔し、アンカーピンを挿入してエポキシ樹脂で固定(ウ:正)。浮き面積が大きい場合は「張り替え工法」を選択します。④中性化深度試験(エ):コアを抜いてフェノールフタレイン溶液を塗布し、呈色(紫〜赤色)しない部分(pH8以下)の深さを測定する劣化診断試験(エの「劣化診断と無関係」は誤り)。
大規模修繕前の劣化診断は修繕工事の品質・コストを決定する重要プロセスです。劣化診断の流れ:①予備調査(図面確認・維持管理記録調査・目視・打診サンプリング)②本調査(全面打診・コア抜き・各種試験)③診断書作成(劣化の種類・分布・程度のマッピング)④修繕仕様の決定(部位ごとの工法選択・材料選定)。診断書は修繕設計の根拠資料であり、施工会社の見積もり比較基準となります。近年普及しているドローン打診調査(無人航空機を使った非接触打診)は足場なしで全面調査が可能なため、高層マンションの仮設足場設置前の事前調査として活用されています。アンカーピンニング工法の種類:①アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法(浮きの軽微な部分)②アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法(浮きが全面に広がっている場合)③タイル撤去・張り替え工法(浮きが大きく補修不能な場合)。管業試験では「打診調査の仕組み(音で浮き検出)」「赤外線調査の限界(雨天・曇天では精度低下)」「アンカーピンニング工法の概要」「フェノールフタレイン試験による中性化深度測定」が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。