管業
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

管業 建築・設備 問57|劣化診断・調査と補修工法

問題

管業 | 建築・設備 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

マンションの外壁劣化診断・調査と補修工法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

外壁タイルの浮きの補修には「アンカーピンニング工法」(ドリルで穿孔してピンを打ち込み固定)が標準的に使われます(ウ:正)。打診調査は音で浮きを発見する方法で、目視では見つけられない浮きも検出できます(アの「検出できない」は誤り)。赤外線調査は晴天時に温度差が大きくなる条件で精度が出るため、雨天・強風時は精度が低下します(イの「同等の精度」は誤り)。よって最も適切なものはウです。

劣化診断の手法と補修工法を整理します。①打診調査(ア):竹・金属製の打診棒を外壁に当て、音(「コン」が健全・「ボン」が浮き)で浮きを発見する方法。目視では発見できない浮きも検出可能です(アの「検出できない」は誤り)。なお、建築基準法12条1項の定期報告の対象建築物では、外壁タイル等についておおむね10年に一度、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分の全面的な打診等が求められます(平成20年国土交通省告示第282号)。②赤外線サーモグラフィ(イ):外壁浮き部分は温度変化が健全部と異なることを利用。晴天で日照が多い条件で精度が高く、雨天・強風・日陰では精度が低下します(イの「雨天でも同等」は誤り)。③アンカーピンニング工法(ウ):タイル・モルタル浮きの補修として標準的な工法。ドリルで外壁に穿孔し、アンカーピンを挿入してエポキシ樹脂で固定(ウ:正)。浮き面積が大きい場合は「張り替え工法」を選択します。④中性化深度試験(エ):コアを抜いてフェノールフタレイン溶液を塗布し、赤紫色に呈色しない部分(中性化した部分)の深さを測定する劣化診断試験(エの「劣化診断と無関係」は誤り)。

大規模修繕前の劣化診断は修繕工事の品質・コストを決定する重要プロセスです。劣化診断の流れ:①予備調査(図面確認・維持管理記録調査・目視・打診サンプリング)②本調査(全面打診・コア抜き・各種試験)③診断書作成(劣化の種類・分布・程度のマッピング)④修繕仕様の決定(部位ごとの工法選択・材料選定)。診断書は修繕設計の根拠資料であり、施工会社の見積もり比較基準となります。近年は、打診と同等以上の精度を有する無人航空機(ドローン)による赤外線調査も、定期調査の方法として明確化されています(令和4年の告示改正)。浮き部分の補修には、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法、アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法などがあり、浮きが大きく補修が難しい場合はタイルを撤去して張り替えます。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)は、タイル張りの外壁は一定期間ごとの塗り替えは必要ないものの、劣化によるひび割れや浮きが発生するため、塗装仕上げの場合と同様に適時適切に調査・診断を行う必要があり、修繕工事費は劣化の状況や石綿含有の部材の有無等により大きく変動するとしています。同ガイドラインの資料編では、収集した長期修繕計画の修繕工事費のうち「外壁塗装等」(外壁修繕・タイル修繕・塗装等を含む)の割合が13.6%と最も多く、仮設足場の設置を要する工事は一般に時期を合わせて一括して行われるとされています。法的責任の面では、タイルの落下で他人に損害を生じたときは土地の工作物の占有者・所有者の責任(民法717条1項)が問題となり、区分所有建物では、建物の設置又は保存の瑕疵は共用部分の設置又は保存にあるものと推定されます(区分所有法9条)。また建築物の所有者・管理者・占有者は、定期報告の対象かどうかにかかわらず、敷地・構造・建築設備を常時適法な状態に維持するよう努めなければなりません(建築基準法8条1項)。劣化診断で浮きを早期に把握することは、これらの責任を果たすための前提になります。ひっかけの型としては、「目視で見つからない浮きは打診でも検出できない」「雨天・強風時でも同等の精度」「中性化深度の測定は劣化診断と無関係」のように、調査方法の長所と限界を逆に述べる肢が典型です。管業試験では「打診調査の仕組み(音で浮き検出)」「赤外線調査の限界(雨天・強風時や日射が得られない条件では精度が低下)」「アンカーピンニング工法の概要」「フェノールフタレイン試験による中性化深度測定」が頻出です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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