管業 建築・設備 問59:大規模修繕・長期修繕計画
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの修繕積立金の積立方式に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア「均等積立方式」は、計画期間全体を通じて月額の積立金額を一定にする方式であり、計画当初から必要額が積み立てられるため、将来の積立金不足が生じにくい特徴がある。正答
- イ「段階増額積立方式」は、当初の積立金額を低く設定して段階的に増額する方式であり、分譲時の月額負担を抑えるために採用されるが、将来の増額に対する合意形成が困難な場合があることが知られている。
- ウ修繕積立金は管理組合の財産であるため、管理組合の理事長が自由に使用することができ、総会の決議なしに大規模修繕工事費として支出できる。
- エ修繕積立金が不足した場合、法律上必ず「一時金の特別徴収(区分所有者からの追加徴収)」によって補填しなければならず、金融機関からの借入れや工事費の分割払いは禁止されている。
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積立方式には「均等積立方式」(ずっと同額)と「段階増額積立方式」(最初は安く後から上がる)があります。均等積立方式は最初から適正額を積み立てるため将来の不足リスクが低いです(ア:正)。段階増額方式は将来の増額合意が難しい問題があります(イ:正)。修繕積立金の大規模な支出は総会決議が必要です(ウ:誤)。よって正答はアです。
修繕積立金の積立方式を整理します(国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」)。①均等積立方式(ア):計画期間全体で月額を一定にする。当初から適正額を積み立てるため計画期間終了時点での残高不足リスクが低い。管理組合・専門家団体が推奨する方式(ア:正)。②段階増額積立方式(イ):分譲時の月額を低く設定し、数年ごとに段階的に増額する方式。分譲後の買いやすさを優先するため新築分譲マンションで多く採用されている。問題点は「将来の増額を管理組合全員が合意しなければならない」点であり、増額合意が取れないと積立金不足に陥るリスクがある(イ:正)。修繕積立金の支出(ウ):大規模修繕工事費等の支出は管理組合総会の決議(普通決議)が必要。理事長が独断で支出することはできません(ウ:誤)。不足時の対応(エ):法律上「必ず一時金徴収」という義務はなく、一時金・借入・分割払いのいずれも選択可能です(エ:誤)。
修繕積立金の不足問題は日本全国のマンション管理組合の深刻な課題です。国土交通省「マンション総合調査」(2021年度)によれば、調査対象マンションの34.8%が「修繕積立金が不足している」と回答しており、新築時の分譲段階での積立金設定額の低さ(段階増額方式の採用と初期設定額の過少)が主因とされています。均等積立方式の月額の目安(国土交通省ガイドライン・2021年改訂):専有面積1m²当たり月額178〜218円程度(機械式駐車場なし・30年計画・15階未満・5,000m²未満の例)。段階増額方式を採用している場合でも、実際の増額が計画通りに実施されていないケースが多く、管理業者として「適切な額への改定」を管理組合に定期的に提案することが求められます。修繕積立金の運用(管理組合の資産管理):修繕積立金は区分所有者から徴収した財産であり、横領・流用は刑事罰の対象です。定期預金・国債等の安全資産での管理が原則で、管理業者には「修繕積立金の分別管理」義務(マンション管理適正化法76条)が課されています。管業試験では「均等積立方式の特徴(不足リスク低)」「段階増額方式の問題(増額合意困難)」「総会決議による修繕積立金支出」「分別管理義務」が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。