問題
マンション(区分所有建物)の売買における危険負担に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
2020年4月施行の改正民法536条1項は「当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる」と定めています。引渡し前に地震で建物が滅失した場合、引渡しを求める債権者である買主は、代金の支払いを拒むことができます。よって正答はエです。
改正前の民法534条は、特定物の売買で目的物が債務者の責めに帰することができない事由で滅失したときは債権者(買主)が危険を負担するとしていましたが(債権者主義)、2020年施行の改正で削除されました。現行の536条1項は、当事者双方の責めに帰することができない事由による履行不能の場合、債権者は反対給付の履行を拒むことができるとしています。エは正しい記述です。アは誤りです。買主は代金の支払いを拒むことができます。イは誤りです。危険負担は引渡し前の滅失・損傷について問題となり、引渡し後は567条1項により危険が買主に移転します。ウは誤りです。債務の全部の履行が不能であるときは、買主は催告をすることなく直ちに契約の解除をすることができます(542条1項1号)。正答はエです。
改正民法における履行不能と危険の整理は次のとおりです。①債務者(売主)の責めに帰すべき事由による履行不能:債権者は損害賠償を請求でき(415条)、全部不能なら催告なく解除できます(542条1項1号)。②当事者双方の責めに帰することができない事由による履行不能:債権者は反対給付(代金)の履行を拒むことができ(536条1項)、解除も可能です(542条1項1号。解除には債務者の帰責事由は不要)。③債権者(買主)の責めに帰すべき事由による履行不能:債権者は反対給付の履行を拒むことができず、債務者は自己の債務を免れたことによって得た利益を償還しなければなりません(536条2項)。引渡しによる危険の移転について、567条1項は、売主が買主に目的物(売買の目的として特定したもの)を引き渡した場合、その引渡しがあった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失・損傷したときは、買主はその滅失・損傷を理由として履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができず、代金の支払を拒むこともできないと定めています。同条2項は、売主が契約の内容に適合する目的物の引渡しを提供したのに買主が受領を拒み又は受領できない場合、その提供の時以後の滅失・損傷についても同様としています。実務上は、売買契約書で引渡し前の滅失・損傷の場合の扱い(解除や修補の方法等)を定めておくことが一般的です。以上から、正答はエです。
- 民法第536条・第534条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

